
「暑さで急に倒れた」「驚きすぎて倒れそうだった」のように、立っていた人が突然ぐらりと崩れる場面で使えるのが keel over です。
単なる「転ぶ」よりも、病気・疲労・暑さ・強い衝撃などで、体を支えきれず急に倒れる感じがあります。この記事では、keel overの意味とニュアンス、語順、自然な例文、collapse・faint・pass out・fall overとの違いまで分かりやすく解説します。
Contents
keel overの意味は「急に倒れる」
keel over は、主に人が突然倒れる、崩れるように倒れるという意味の句動詞です。くだけた会話やニュースの描写で使われます。
- He suddenly keeled over.
彼は突然倒れました。 - I thought I was going to keel over in the heat.
暑さで倒れるかと思いました。
病気や暑さなど本当に危険な場面にも使えますが、「驚きすぎた」「笑いすぎた」のような誇張にも使われます。文脈によって深刻さが変わる点が大切です。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜkeel overで「倒れる」になる?
keel はもともと船底を前後に走る「竜骨」を表す語です。船が大きく傾き、横倒しになるイメージから、人がぐらりと倒れる意味へ広がりました。
over には「向きが変わる」「倒れた状態へ移る」という感覚があります。つまり、keel overはまっすぐ保っていた姿勢が崩れ、横へ倒れていく動きを描く表現です。
船や小型艇などが横倒しになる意味もありますが、日常会話で最もよく出会うのは、人が突然倒れる用法です。

語順と文法:目的語を取らない
keel overは基本的に自動詞型です。「誰かを倒す」ではなく、「人が倒れる」ときに使います。
主語 + keel over
- I keeled over.
- She nearly keeled over.
- He might keel over.
過去形・過去分詞は keeled over、進行形は keeling over です。
「彼を倒した」を keel him over とは通常言いません。その場合は knock him over など、原因を与える他動詞表現を使います。
自然な例文で使い方を確認
体調・暑さ
- One of the runners keeled over near the finish line.
ランナーの一人がゴール付近で突然倒れました。 - Sit down before you keel over.
倒れる前に座って。 - She looked pale, as if she might keel over.
彼女は今にも倒れそうなほど顔色が悪く見えました。
仕事・疲労
- After working all night, I felt ready to keel over.
徹夜で働いたあと、今にも倒れそうでした。 - Don’t push yourself until you keel over.
倒れるまで無理をしないで。
驚き・笑いを大げさに言う
- My dad nearly keeled over when he saw the repair bill.
修理代を見て、父は倒れそうなくらい驚きました。 - We almost keeled over laughing at his impression.
彼のものまねが面白くて、私たちは倒れそうになるほど笑いました。
keel overと似た表現の違い
collapse:崩れ落ちる
collapse は、体力や支えを失って崩れ落ちることを広く表します。人だけでなく、建物・計画・組織にも使えます。keel overはより口語的で、人が突然横へ倒れる動きが浮かびやすい表現です。
- He collapsed from exhaustion.
彼は疲労で倒れました。
faint:気を失う
faint は「意識を失う」ことが中心です。倒れたかどうかより、短時間意識がなくなったことに焦点があります。keel overだけでは、意識を失ったとは限りません。
- She fainted when she saw the blood.
彼女は血を見て気を失いました。
「意識がない・気を失った」の使い分けは、unconscious・faint・pass outの違いも参考にしてください。
pass out:気を失う
pass out も「気を失う」ですが、faintより口語的です。keel overは倒れる動作、pass outは意識がなくなる状態を中心に伝えます。
fall over:転ぶ・倒れる
fall over は、つまずく、バランスを崩す、物が倒れるなど、原因を限定しない一般的な表現です。keel overには、体調不良や強い衝撃で突然ぐらりと倒れるニュアンスがあります。
転倒に関する基本表現は、fall・slip・tripの違いで詳しく確認できます。
日本人が間違えやすいポイント
「気絶する」と決めつけない
keel overは倒れる動きを表すため、本人が意識を保っている場合もあります。「気を失った」ことを明確にしたければ、faint や pass out を使います。
人を倒す形にしない
keel overは通常、目的語を取りません。
- ○ He keeled over.
- × Someone keeled him over.
誰か・何かが人を転倒させたなら、knock overの使い方が自然です。
turn overと混同しない
turn over は、物を裏返す、寝返りを打つ、何かを引き渡すなど、向きを変えることが中心です。人が体調不良で急に倒れるkeel overとは異なります。詳しくはturn overの意味と語順をご覧ください。
出てこないときの簡単な言い換え
keel overを思い出せなければ、まずは基本動詞で十分です。
- He suddenly fell down.
彼は突然倒れました。 - She got sick and fell.
彼女は具合が悪くなって倒れました。 - I felt like I was going to collapse.
倒れそうな気がしました。 - He suddenly lost his balance.
彼は突然バランスを崩しました。
しゅみすけ(大山俊輔)
まとめ
keel overは、主に人が急にぐらりと倒れることを表す口語的な句動詞です。
- 体調不良・暑さ・疲労などで突然倒れる
- 驚きや笑いを大げさに表すこともある
- 基本語順は「主語 + keel over」で、目的語は取らない
- faint・pass outは意識、fall overは一般的な転倒に焦点がある
句動詞を一つずつ理解したい方は、英熟語・定型表現のまとめもあわせて活用してください。









