
keep up appearances は、実際には問題や不安があるのに、周囲には何事もなく順調に見えるよう「体裁を保つ」「世間体を取り繕う」という意味です。
ここでの appearances は、服装などの「外見」だけではありません。家庭・会社・人間関係・経済状態などについて、他人からどう見えるかという表向きの姿を表します。
Contents
keep up appearancesの意味とニュアンス
| 要素 | 感覚 |
|---|---|
| keep up | ある状態を落とさず維持する |
| appearances | 周囲から見える表向きの姿・体裁 |
| keep up appearances | 問題を隠し、順調に見える状態を保つ |
多くの場合、「本当の状況」と「人に見せている姿」の間にずれがあります。そのため、単に身だしなみを整えるという肯定的な表現ではなく、無理をしてでも外からの見え方を守る含みがあります。
- They stayed together to keep up appearances.
二人は世間体を保つために一緒に暮らし続けました。 - The company tried to keep up appearances despite its financial problems.
その会社は財政問題があるにもかかわらず、順調な体裁を保とうとしました。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜappearancesは複数形?
この決まり文句では、通常複数形の appearancesを使います。人や組織には、家庭、仕事、お金、人間関係など、周囲から見えるさまざまな側面があるためです。
- 自然:keep up appearances
- 別の形:keep up the appearance of being successful
成功しているように見せ続ける
keep up the appearance of … は、何の外観を保つのかを具体的に示す形です。一方、冠詞なしの複数形 keep up appearances は「世間体を保つ」という定型表現です。
よく使われる語順
keep up appearances
- She smiled to keep up appearances.
彼女は体裁を保つために笑顔を見せました。 - How long can they keep up appearances?
彼らはいつまで取り繕っていられるのでしょうか。
keep up appearances despite …
- He kept up appearances despite being deeply worried.
彼はひどく心配していたにもかかわらず、平静な体裁を保ちました。
keep up appearances for the sake of …
- They kept up appearances for the sake of their children.
彼らは子どもたちのために表向きの関係を保ちました。
自然な例文
家庭・人間関係
- Everyone thought they were happy, but they were only keeping up appearances.
誰もが二人は幸せだと思っていましたが、実際は体裁を取り繕っていただけでした。 - We don’t need to keep up appearances in front of our friends.
友人の前で取り繕う必要はありません。
仕事・会社
- Management kept up appearances while looking for emergency funding.
経営陣は緊急資金を探す間も、会社が順調に見えるよう装っていました。 - She attended the event to keep up appearances.
彼女は体裁を保つために、その行事へ出席しました。
お金・暮らし
- They borrowed money to keep up appearances.
彼らは世間体を保つためにお金を借りました。 - He sold the car when keeping up appearances became too expensive.
体裁を保つ費用がかかりすぎるようになり、彼は車を売りました。

save face・put on a brave faceとの違い
| 表現 | 中心的な意味 | 焦点 |
|---|---|---|
| keep up appearances | 体裁を保ち続ける | 問題を隠して表向きの状態を維持 |
| save face | 面目を保つ | 失敗や恥のあとで評価を守る |
| put on a brave face | つらくても平静を装う | 悲しみや不安を見せない |
save face は、恥をかく状況で自尊心や社会的評価を守ることです。keep up appearances のように、長く表向きの生活全体を維持するとは限りません。
put on a brave face は、内心はつらくても勇敢・平静に見せることです。世間体よりも、その瞬間の感情を隠すことに焦点があります。
日本人が間違えやすいポイント
「外見をきれいに保つ」とは限らない
服装や容姿を良い状態に保つなら maintain your appearance や look presentable などが自然です。keep up appearances には、現実を隠して体裁を取り繕う含みがあります。
必ずしも嘘をつくとは限らない
明確な嘘を言わなくても、問題を見せず、普段どおりに振る舞うだけで keep up appearances と表現できます。
しゅみすけ(大山俊輔)
この表現が出てこなかったら?簡単な言い換え
- They pretended everything was fine.
彼らはすべて順調なふりをしました。 - She didn’t want people to know about the problem.
彼女はその問題を人に知られたくありませんでした。 - He tried to look successful.
彼は成功しているように見せようとしました。 - They acted normally in front of everyone.
彼らは皆の前では普段どおりに振る舞いました。
「何を隠したいのか」「人にどう見せたいのか」を分ければ、基本動詞でも十分伝えられます。
関連表現
まとめ
keep up appearances は、問題があるのに周囲には順調に見えるよう「体裁・世間体を保つ」という定型表現です。appearances は複数形で使い、keep up appearances despite … や to keep up appearances の形がよく使われます。
面目を守る save face、つらくても平静を装う put on a brave face と区別し、「本当の状況を隠して表向きの姿を維持する」場面で使いましょう。









