「葛藤する」は英語で?struggle with・be torn between・wrestle withの違いと簡単な言い換え

「葛藤する」は英語で?心の中で二つの選択に揺れる様子を表したイラスト

「葛藤する」は英語で、幅広く使えるのが struggle with です。ただし、二つの選択肢の間で揺れるなら be torn between、難しい問題や倫理的な問いと心の中で格闘するなら wrestle with、うれしい気持ちと不安などが入り混じるなら have mixed feelings が自然です。

日本語では、人同士の衝突も心の迷いも「葛藤」と言えますが、英語では「誰と争っているのか」「何について悩んでいるのか」「二択なのか、複雑な感情なのか」を分けて表します。

「葛藤する」を表す主な英語表現

英語 中心的な意味 使う場面 代表例文
struggle with 〜に苦しむ・うまく対処できず格闘する 決断、感情、仕事、問題全般 I’m struggling with this decision.
be torn between 二つの選択肢の間で心が引き裂かれる AかBか決められないとき I’m torn between staying and leaving.
wrestle with 難しい問題と深く格闘する 道徳、責任、複雑な判断 She wrestled with the question.
have mixed feelings 相反する感情を同時に持つ うれしいが寂しい、期待と不安など I have mixed feelings about it.

日常会話で使いやすいのはstruggle withとbe torn between

何について葛藤しているかを広く伝えるなら、struggle with+名詞 が使いやすい表現です。

I’m struggling with whether to change jobs.
転職するかどうか葛藤しています。

選択肢が明確に二つあるなら、be torn between A and B がより具体的です。

I’m torn between accepting the offer and staying at my current job.
そのオファーを受けるか、今の仕事に残るかで葛藤しています。

wrestle withはやや重く、長く真剣に考えている響きがあります。日常的な小さな迷いなら、I can’t decide.I’m not sure. のほうが自然です。

しゅみすけ(大山俊輔)

「葛藤する」に決まった一語があるのではありません。二択で揺れているのか、難しい問題に苦しんでいるのか、感情が入り混じっているのかを先に考えましょう。

日本語の「葛藤する」と英語の意味のズレ

日本語の「葛藤」には、大きく分けて二つの意味があります。

  • 内面的な葛藤:自分の中で気持ち、価値観、選択肢がぶつかる
  • 人や集団との葛藤:意見や利害がぶつかり、対立する

英語で conflict と言うと、意見・利害・人間関係の衝突を表しやすくなります。一方、日本語の「心の中で葛藤する」をそのまま I conflict. とすると不自然です。内面についてはstruggle with、be torn between、wrestle withなどを使います。

  • 自分の気持ちと葛藤する:struggle with one’s feelings
  • 仕事と家庭の間で葛藤する:be torn between work and family
  • 倫理的な問題で葛藤する:wrestle with an ethical question
  • 卒業について複雑な気持ちだ:have mixed feelings about graduating

struggle with・be torn between・wrestle with・have mixed feelingsの違いを示す比較イラスト

struggle withの使い方と語順

struggle with+名詞・疑問詞節 で、「〜に苦しむ」「〜をうまく扱えず格闘する」と表します。決断だけでなく、感情、健康、仕事、勉強などにも幅広く使えます。

I’ve been struggling with guilt.
私は罪悪感と葛藤してきました。

She is struggling with what to tell her family.
彼女は家族に何を伝えるべきか悩んでいます。

動作を続ける場合は、struggle to do もよく使います。ただし、これは「〜しようとして苦労する」という意味です。

I’m struggling to make a decision.
決断を下すのに苦労しています。

be torn betweenの使い方と語順

be torn between A and B は、魅力や理由のある二つの選択肢の間で心が揺れている状態です。tornはtear(引き裂く)の過去分詞で、「心が二つに引っ張られている」イメージです。

I’m torn between moving abroad and staying close to my family.
海外へ移住するか、家族の近くに残るかで葛藤しています。

AとBには名詞のほか、動名詞も置けます。

She was torn between telling the truth and protecting her friend.
彼女は本当のことを話すか、友人を守るかで葛藤していました。

選択肢が一つしか示されていない場合は、I’m torn about the decision. のように be torn about+名詞 とも言えます。

wrestle withの使い方と語順

wrestle with+問題・疑問・感情 は、本来「〜と組み合って格闘する」という意味から、答えの出にくい問題について深く考え続けることを表します。

He wrestled with his sense of responsibility.
彼は自分の責任感と葛藤しました。

The team is wrestling with a difficult ethical issue.
チームは難しい倫理的問題に取り組み、葛藤しています。

軽い二択より、価値観、正義、責任、人生の意味など重いテーマと相性のよい表現です。

have mixed feelingsの使い方と語順

have mixed feelings about+名詞・動名詞 は、相反する感情を同時に抱いていることを表します。「決められない」とは限らず、決定後にうれしさと寂しさを感じる場合にも使えます。

I have mixed feelings about leaving this company.
この会社を辞めることには複雑な気持ちがあります。

She had mixed feelings about her daughter’s decision.
彼女は娘の決断に複雑な思いを抱いていました。

「AとBの感情が入り混じる」と具体化するなら、I feel both excited and nervous. のように基本的な形容詞を並べても自然です。

場面別:「葛藤する」の英語例文

独り言・英語日記

I’m struggling with my feelings.
自分の気持ちと葛藤しています。

I’m torn between what I want and what I should do.
自分がしたいことと、すべきことの間で葛藤しています。

I have mixed feelings about starting over.
やり直すことには複雑な気持ちがあります。

日常会話

I’m torn between these two dresses.
この二着のどちらにするか迷っています。

She’s struggling with whether to tell him the truth.
彼女は彼に真実を話すかどうか葛藤しています。

I feel happy for her, but I’m also a little sad.
彼女のことはうれしいけれど、少し寂しくもあります。

仕事

I’m torn between taking the promotion and keeping my current schedule.
昇進を受けるか、今の働き方を守るかで葛藤しています。

Management is wrestling with how to reduce costs without cutting jobs.
経営陣は雇用を減らさずにコストを削減する方法について葛藤しています。

I have mixed feelings about the new policy.
新しい方針には複雑な思いがあります。

似た表現との違い

conflict・clash

conflictclash は、意見、価値観、人、集団が互いにぶつかるときによく使います。内面の葛藤は inner conflict と名詞で表せますが、「私は葛藤しています」という会話ではstruggle withやbe tornが自然です。

人や組織の衝突については、「対立する」は英語で?conflict・clash・be at oddsの違いで詳しく解説しています。

agonize over

agonize over+名詞・疑問詞節 は、苦しいほど長く悩む表現です。葛藤の内容より、悩みの強さと苦痛が前面に出ます。「苦悩する」は英語で?agonize over・be tornの違いも参考になります。

can’t decide・be unsure

決められないことだけを伝えるなら、難しい語は不要です。I can’t decide.I’m not sure which one to choose. が自然です。「迷う」は英語で?can’t decide・not sure・be tornの違いと使い分けましょう。

この英語を知らなかったら?【しゅみすけ式】

struggleやwrestleが出てこなくても、「選択肢は何か」「それぞれのよい点は何か」「どんな二つの気持ちがあるか」へ分解すれば伝えられます。

言いたいこと 基本語での言い換え
転職するか葛藤しています I don’t know if I should change jobs.
仕事と家庭の間で葛藤しています My work is important, but my family is important too.
本当のことを言うか葛藤しています I want to tell the truth, but I’m afraid.
うれしいけれど寂しいです I’m happy, but I’m also sad.
正しい選択が分かりません Both choices have good and bad points. I don’t know which is better.

たとえば、I’m torn between staying and leaving. が出てこなければ、I want to stay.But I also want to leave.I can’t decide. と三つの短い文に分ければ、葛藤が十分伝わります。

しゅみすけ(大山俊輔)

葛藤は、頭の中にある二つの声をそのまま英語にすると伝えやすくなります。「Aしたい。でもBも大事」と短く分けてみましょう。

よくある間違い

be torn betweenの後ろにandを忘れない

二つの選択肢は between A and B で結びます。

× I’m torn between staying or leaving.
○ I’m torn between staying and leaving.

tornの前にbe動詞を置く

tornは過去分詞なので、状態を表すときはbe動詞が必要です。

× I torn between the two options.
○ I’m torn between the two options.

struggleは目的語を直接置かない

問題や感情を続けるときは、通常 struggle with を使います。

× I’m struggling this decision.
○ I’m struggling with this decision.

mixed feelingではなくmixed feelings

決まった形は通常、複数形の have mixed feelings about です。

× I have a mixed feeling about it.
○ I have mixed feelings about it.

FAQ

「心の中で葛藤する」は英語で何と言いますか?

struggle internallystruggle with one’s feelingsexperience inner conflict などです。会話では何について悩んでいるかをstruggle withの後ろに置くと自然です。

「AとBの間で葛藤する」は英語で何と言いますか?

be torn between A and B が自然です。AとBには名詞または動名詞を置きます。

struggle withとwrestle withの違いは何ですか?

struggle withは困難全般に幅広く使えます。wrestle withは、簡単に答えの出ない問題を深く考え、心の中で格闘する響きが強めです。

「複雑な気持ち」は英語で何と言いますか?

have mixed feelings about … が定番です。簡単には、I’m happy, but I’m also worried. のように二つの感情を並べても伝わります。

「葛藤を乗り越える」は英語で何と言いますか?

内面の葛藤なら work through an inner conflictresolve an inner conflict と言えます。基本語なら I thought about it for a long time and finally made a decision. と結果まで説明できます。

まとめ

「葛藤する」は、広く問題に苦しむなら struggle with、二つの選択肢の間で揺れるなら be torn between、難しい問いと深く格闘するなら wrestle with、相反する感情があるなら have mixed feelings が自然です。

表現が出てこないときは、I want A.But B is important too.I can’t decide. のように、二つの気持ちと結果へ分解して伝えましょう。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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