for all …の意味は?「〜にもかかわらず」の語順とdespite・althoughとの違い

for all ...の意味・使い方・譲歩のニュアンスを表すアイキャッチ画像

For all her experience, she made a basic mistake. と言われたら、どんな意味でしょうか。ここでの for all は「彼女の経験すべてのために」ではありません。「経験が豊富なのに」「豊富な経験を考慮しても、それでも」という譲歩を表します。

この記事では、for all+名詞句の意味と語順、ネイティブが感じる対比のニュアンス、despitealthoughとの違いを、会話で使える例文とともに解説します。

for all …の意味は「〜にもかかわらず」

for all+名詞句は、「〜にもかかわらず」「〜をすべて考慮しても」という意味です。ある人や物が持つ長所、努力、量などを認めたうえで、予想に反する結果を続けます。

  • For all her experience, she made a basic mistake.
    経験が豊富なのに、彼女は基本的なミスをしました。
  • For all his promises, he never called.
    彼はいろいろ約束したにもかかわらず、結局電話をしてきませんでした。
  • For all our planning, the trip still went wrong.
    あれだけ計画したのに、旅行はそれでもうまくいきませんでした。

日本語では「あれだけ〜なのに」「〜とはいえ」と訳すと、英語の対比が自然に伝わることもあります。

しゅみすけ(大山俊輔)

ここでのallは、後ろの名詞を否定する語ではありません。「その量や程度を全部数に入れて考えても」という強調です。

なぜfor allで「にもかかわらず」になる?

allには「すべて」という意味があります。そこで for all his effort を、「彼の努力を全部考慮に入れても」と捉えてみましょう。そのうえで予想外の結果が来るため、「あれほど努力したにもかかわらず」という意味になります。

For all his effort, he didn’t pass the exam.
あれほど努力したのに、彼は試験に合格しませんでした。

単に「努力したが不合格だった」と事実を並べるよりも、努力の大きさと結果の意外さを強く対比できます。少し文章語的で、落ち着いた響きがありますが、会話でも使われます。

for allの語順とよく使う形

基本の形は次のとおりです。

For all+名詞句, 主語+動詞 …

for allの後ろには、名詞だけでなく、所有格を含む名詞句がよく続きます。

  • for all his effort:彼のあらゆる努力にもかかわらず
  • for all her confidence:彼女の自信にもかかわらず
  • for all our planning:私たちの周到な計画にもかかわらず
  • for all its charm:それの魅力にもかかわらず
  • for all their differences:彼らの違いにもかかわらず

For all its charm, the apartment is too small for us.
魅力的な部屋ではありますが、私たちには狭すぎます。

For all their differences, they work well together.
いろいろ違いはあるものの、彼らは一緒にうまく仕事をしています。

for all・despite・althoughの違い

for all・despite・althoughの語順とニュアンスの違いを示す図解

for all:量や程度を認めてから意外な結果を示す

For all her experience, she made a basic mistake.
経験が豊富なのに、彼女は基本的なミスをしました。

経験の豊富さをしっかり認めつつ、「それでも」という意外性を前に出します。

despite:中立的で使いやすい「〜にもかかわらず」

Despite her experience, she made a basic mistake.
経験があるにもかかわらず、彼女は基本的なミスをしました。

despite+名詞句は幅広い場面で使える中立的な形です。for allほど「その程度を全部考えても」という強調はありません。

although:後ろに主語+動詞を置く

Although she was experienced, she made a basic mistake.
彼女は経験豊富でしたが、基本的なミスをしました。

althoughの後ろには、原則として「主語+動詞」の文が続きます。一方、for allとdespiteの後ろは名詞句です。

しゅみすけ(大山俊輔)

接続詞の後ろに完全な文を置きたいなら、althoughやeven thoughを使いましょう。for allの直後には、まず名詞句を置くのが基本です。

日常会話・仕事で使える例文

仕事

For all the time we spent on the proposal, the client rejected it.
提案書にあれだけ時間をかけたのに、顧客には断られました。

For all his technical knowledge, he struggles to explain things simply.
技術知識は豊富なのに、彼は物事を簡単に説明するのが苦手です。

恋愛・人間関係

For all his sweet words, I’m not sure I can trust him.
彼はいろいろ甘い言葉を言いますが、信頼できるかは分かりません。

For all their arguments, they really care about each other.
口論は多いものの、二人は本当にお互いを大切にしています。

暮らし・買い物

For all its features, this app is surprisingly hard to use.
機能がたくさんあるわりに、このアプリは驚くほど使いにくいです。

For all its low price, the bag looks quite elegant.
安いにもかかわらず、そのバッグはかなり上品に見えます。

簡単な英語で言い換えるなら?

for allがすぐ出てこなければ、次のように言い換えられます。

  • Even with all her experience, she made a basic mistake.
    豊富な経験があっても、彼女は基本的なミスをしました。
  • She has a lot of experience, but she made a basic mistake.
    彼女は経験豊富ですが、基本的なミスをしました。

会話では、短いbutの文でも十分通じます。まず意味を正確に伝え、慣れてきたらfor allで対比を印象的にしてみましょう。逆接を文の途中で強調する表現は、and yetの意味と使い方も参考になります。

For all I knowは別の定型表現

For all I knowは、今回の「for all+名詞句」とは分けて覚えたい定型表現です。「私の知る限りでは」「ひょっとすると」という意味で、話し手が事実を知らないことを示します。

For all I know, he may have already left.
私の知る限りでは、彼はもう出発したのかもしれません。

見た目は似ていますが、For all his experienceのような譲歩表現と機械的に同じ訳にしないよう注意しましょう。

まとめ

for all+名詞句は「〜にもかかわらず」「〜を全部考慮しても、それでも」という譲歩を表します。長所・努力・量などをいったん認め、予想に反する結果を印象的に示すのがポイントです。

  • for allの後ろは基本的に名詞句
  • despiteも名詞句だが、より中立的
  • althoughの後ろは「主語+動詞」
  • 簡単に言うならeven withやbutで言い換えられる

ほかの表現も整理したい方は、英熟語・定型表現のまとめもあわせてご覧ください。

条件・譲歩表現の全体像を確認
この表現がif・even if・although・despite・regardless ofなどの中でどこに位置するかは、条件・譲歩を表す英語表現の総合ガイドで比較できます。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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