
for that matter は、今話している内容を関連する別の人・物・点へ広げる「さらに言えば」「その点では」「ついでに言うと」という表現です。
I don’t like coffee—or tea, for that matter.
私はコーヒーが好きではありません。さらに言えば、紅茶も好きではありません。
単に情報を一つ足すのではなく、「今言ったことは、こちらにも当てはまる」と同じ方向へ話を広げるのがポイントです。
Contents
for that matterの意味とニュアンス
matter はここでは「話題・問題・事柄」。that matter は「今話しているその事柄」を指します。そこへ for が付き、「その話に関して言えば」という感覚から、関連する点を追加する働きになります。
日本語訳は文脈により「さらに言えば」「その点では」「ついでに言えば」「それどころか」などに変わります。訳語を一つに固定せず、直前の内容を別の対象まで広げると理解しましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
よく使う語順と位置
追加する語句の後ろに置く
She doesn’t trust Ken—or his manager, for that matter.
彼女はケンを信用していません。さらに言えば、彼の上司も信用していません。
この形では for that matter を挿入句としてカンマで区切ります。会話ではダッシュを使い、「そういえばこちらも」と追加する流れも自然です。
文頭で関連する点を足す
For that matter, nobody asked me what I wanted.
さらに言えば、私が何を望んでいるか誰も聞きませんでした。
文頭では通常、後ろにカンマを置きます。

場面別の自然な例文
仕事
The deadline isn’t realistic. The budget isn’t realistic either, for that matter.
その締め切りは現実的ではありません。さらに言えば、予算も現実的ではありません。
恋愛・人間関係
He never calls me—or his family, for that matter.
彼は私に電話をくれません。さらに言えば、家族にも電話をしません。
旅行
This hotel isn’t close to the station—or to anything else, for that matter.
このホテルは駅に近くありません。さらに言えば、ほかのどこにも近くありません。
買い物
I wouldn’t buy this dress. I wouldn’t wear it for free, for that matter.
このワンピースは買いません。さらに言えば、無料でも着ないでしょう。
日常会話
I can’t cook Italian food. I can’t cook much of anything, for that matter.
私はイタリア料理を作れません。さらに言えば、料理はほとんど何も作れません。
andとの違い
and は二つの情報を中立的につなぎます。for that matter は、最初の主張を受けて「こちらにも同じことが言える」と後から範囲を広げるニュアンスがあります。
The coffee and the food are expensive.
コーヒーも食事も高いです。
The coffee is expensive. The food is expensive, for that matter.
コーヒーは高いです。さらに言えば、食事も高いです。
besidesとの違い
besides は「そのうえ・ほかにも」と、新しい理由や情報を追加する幅広い表現です。for that matter は、直前の内容と同じ性質を別の対象へ当てはめる点がより明確です。
I don’t want to go. Besides, I’m tired.
行きたくありません。そのうえ、疲れています。
※別の理由を追加。
I don’t want to go—and neither does Maya, for that matter.
私は行きたくありません。さらに言えば、マヤも行きたくありません。
※同じ主張をマヤまで拡大。
as forとの違い
as for … は「〜については」と話題を取り上げたり切り替えたりします。for that matter は話題を切り替えず、直前の話を関連する点へ広げます。
As for the food, it was excellent.
食事については、素晴らしかったです。
The service was slow. The food took an hour, for that matter.
サービスは遅かったです。さらに言えば、料理が出るまで1時間かかりました。
日本人が間違えやすいポイント
- for the matter ではなく、定型で for that matter。
- 文末の挿入句では前をカンマで区切る。
- 無関係な話題への転換には使わない。
- 必ず否定文というわけではないが、否定・批判・強調の文脈でよく使われる。
しゅみすけ(大山俊輔)
簡単な英語で言い換えるなら
すぐに出てこなければ、次の基本表現で十分に伝わります。
- Also, …(それに〜)
- The same is true of …(〜にも同じことが言えます)
- And … too.(そして〜も)
I don’t like coffee. I don’t like tea, either.
コーヒーは好きではありません。紅茶も好きではありません。
まとめ
for that matter は、直前の主張を関連する別の対象へ広げる「さらに言えば」「その点では」という表現です。文頭にも文末にも置けますが、挿入句としてカンマで区切るのが基本です。
and は中立的な接続、besides は新しい情報の追加、as for は話題の提示・転換。まずは And … too. と簡単に言い換えながら、同じ内容が別の対象にも当てはまる場面で使ってみましょう。
ほかの表現は英熟語・定型表現の一覧から確認できます。理由を一つ挙げる表現は、for one thingの意味と使い方も参考にしてください。
追加・並列表現の全体像を確認
この表現がnot only A but also B・both A and B・as well as・in addition to・not to mentionなどの中でどこに位置するかは、追加・並列を表す英語表現の総合ガイドで比較できます。









