
美容院で髪を切ってもらう、修理店で車を直してもらう、会社で資料を翻訳してもらう。こうした「自分ではなく、別の人に作業してもらう」は、英語で have something done と表せます。
ただし、単語をそのまま「持つ+何か+した」と訳しても意味はつかめません。ポイントは、something(もの)が done(その動作をされる)という関係です。この記事では、意味の仕組み、語順、時制、自然な例文、have someone do や get something done との違いまで整理します。
Contents
have something doneの意味は「何かを〜してもらう」
have + もの + 過去分詞 は、サービスなどを手配して「ものを〜してもらう」という意味です。
- I had my hair cut.
髪を切ってもらいました。 - We had the air conditioner repaired.
エアコンを修理してもらいました。 - She had the document translated into English.
彼女はその書類を英語に翻訳してもらいました。
話し手が実際にハサミを持ったり、修理したりするわけではありません。専門家や担当者に頼み、必要な作業が行われるようにした、というニュアンスです。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜ過去分詞を使う?語順から理解しよう

基本の形は次のとおりです。
have + もの + 過去分詞
done は決まった単語ではなく、説明したい動作に合わせて変わります。
- have my hair cut(髪を切ってもらう)
- have my car repaired(車を修理してもらう)
- have my eyes tested(目の検査をしてもらう)
- have the package delivered(荷物を配達してもらう)
過去分詞は過去を表しているのではなく、直前の「もの」が動作を受けることを示します。my car repaired なら「私の車が修理される」という関係です。時制を担当するのは have のほうです。
時制はhaveを変える
- I have my suits cleaned here.
私はスーツをここでクリーニングしてもらいます。 - I had my phone fixed yesterday.
昨日、スマホを直してもらいました。 - I’ll have the report checked tomorrow.
明日、その報告書を確認してもらいます。 - I’ve just had my kitchen remodeled.
キッチンを改装してもらったところです。
had のあとでも過去分詞はそのままです。had my phone fix ではなく、had my phone fixed とします。
疑問文と否定文
- Where did you have your hair cut?
どこで髪を切ってもらったの? - Did you have the lock changed?
鍵を交換してもらった? - I didn’t have the photo printed.
その写真は印刷してもらいませんでした。
疑問文・否定文では通常の一般動詞 have と同じく、do / does / did を使います。
日常・仕事で使える自然な例文
美容・健康
- I’m going to have my nails done before the wedding.
結婚式の前にネイルをしてもらう予定です。 - You should have your eyes tested.
目の検査をしてもらったほうがいいですよ。
暮らし・買い物
- We need to have the washing machine repaired.
洗濯機を修理してもらう必要があります。 - Can I have this gift wrapped?
このプレゼントを包装してもらえますか?
仕事
- I’ll have the contract reviewed before we sign it.
署名する前に契約書を確認してもらいます。 - We had the presentation translated for our overseas clients.
海外の顧客向けにプレゼン資料を翻訳してもらいました。
旅行
- I’d like to have my luggage sent to the airport.
荷物を空港へ送ってもらいたいです。 - We had our picture taken in front of the castle.
お城の前で写真を撮ってもらいました。
「被害・経験」を表すhave something done
同じ形が、頼んだサービスではなく、自分のものに何かが起きた経験を表すこともあります。
- I had my wallet stolen on the train.
電車で財布を盗まれました。 - She had her flight canceled because of the storm.
彼女は嵐のために飛行機を欠航されました。 - He had his bike damaged in the accident.
彼は事故で自転車を壊されました。
財布を盗んでもらうよう手配したわけではありません。前後の状況と動詞の意味から、「〜してもらう」ではなく「〜される出来事を経験した」と判断します。
しゅみすけ(大山俊輔)
have someone doとの違い
形が似ていますが、焦点と文法が違います。
- have + 人 + 動詞の原形
人に〜してもらう/〜させる
I had Ken check the report.(ケンに報告書を確認してもらいました) - have + もの + 過去分詞
ものを〜してもらう
I had the report checked.(報告書を確認してもらいました)
前者は「作業する人」、後者は「作業を受けるもの」を目的語に置きます。詳しくはhave someone doの意味・語順とmake・let・getとの違いで確認できます。
get something doneとの違い
get something done も「何かを〜してもらう」という意味で、多くの場面では置き換えられます。
- I had my car repaired.
車を修理してもらいました。 - I got my car repaired.
車を修理してもらいました。
have は手配した事実を落ち着いて伝える中立的な表現です。get は会話的で、「なんとか済ませる」「完了させる」という達成感がにじむことがあります。違いをさらに知りたい方はget something doneの意味と使い方も参考にしてください。
日本人が間違えやすいポイント
1.過去形と過去分詞を混同する
write の過去分詞は written、take の過去分詞は taken です。
- × have the letter wrote
- ○ have the letter written(手紙を書いてもらう)
- × have my picture took
- ○ have my picture taken(写真を撮ってもらう)
2.toを入れない
基本形は have + もの + 過去分詞。過去分詞の前に to は入れません。
3.自分で行ったことには使わない
I cut my hair. は文脈によって「自分で髪を切った」という意味になります。美容師に切ってもらったなら、I had my hair cut. が明確です。
すぐ出てこないときの簡単な言い換え
この形が思い出せなくても、作業した人を主語にすれば伝えられます。
- A stylist cut my hair.
美容師さんが私の髪を切りました。 - Someone repaired my car.
誰かに車を修理してもらいました。 - I asked them to translate the document.
彼らにその書類を翻訳してくれるよう頼みました。
まず簡単な英語で伝え、慣れてきたら have something done にまとめれば十分です。
まとめ
- have + もの + 過去分詞 で「ものを〜してもらう」
- 目的語の「もの」が、過去分詞の動作を受ける
- 時制は have / had / will have の部分で表す
- 文脈によって「〜される出来事を経験する」という被害・経験も表す
- have someone do は人、have something done はものに焦点を置く
- get something done はより会話的で、完了・達成の感覚が出ることがある
英熟語や定型表現を体系的に学びたい方は、英熟語・定型表現のまとめもご覧ください。









