
英語の電話やオンライン会話で、相手から I’ll let you go. と言われたら、「私をどこかへ行かせる?」と戸惑うかもしれません。
会話の終わりで使う I’ll let you go. は、直訳の「あなたを行かせます」ではなく、「そろそろ切るね」「これ以上お時間を取らせません」という気遣いの表現です。
しゅみすけ(大山俊輔)
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I’ll let you go. の意味
電話・ビデオ通話・立ち話などの終わりでは、次のような意味になります。
- そろそろ切るね。
- では、この辺で。
- もうお引き止めしません。
- お時間を取らせないよう、そろそろ失礼します。
たとえば、相手が忙しそうなときや、会話が長くなったときに使います。
I know you’re busy, so I’ll let you go.
忙しいと思うので、そろそろこの辺で。
Well, I’ll let you go. Thanks for calling.
では、そろそろ切るね。電話ありがとう。
直訳「あなたを行かせる」から意味をつかむ
文の形は let + 人 + 動詞の原形 です。
- let=〜させる、〜するのを許す
- you=あなたを
- go=行く、離れる
つまり文字どおりには、「私はあなたを行かせる」「あなたが離れるのを許す」となります。
会話では、相手を通話や会話から解放するイメージに広がり、「これ以上引き止めないね」から「そろそろ切るね」という自然な意味になります。
I’ll let you go. は文脈で意味が変わる

1.会話を終える「そろそろ切るね」
もっとも日常的なのが、電話や会話を終える用法です。相手の時間を尊重する気遣いが含まれます。
You must be tired, so I’ll let you go.
疲れているでしょうから、そろそろこの辺で。
2.移動を許す「もう行っていいよ」
先生・上司・親などが、相手にその場を離れてよいと伝える場合は、文字どおり「行っていいよ」です。
I don’t have any more questions. I’ll let you go.
もう質問はありません。行っていただいて大丈夫です。
この用法は立場や状況によっては、「こちらが許可を出す」という上からの響きが出ることがあります。
3.拘束から解放する「自由にする」
物語や深刻な場面では、「拘束を解く」「自由にする」という意味にもなります。
Give me the information, and I’ll let you go.
情報を渡せば、解放してやる。
日常の電話でのやさしい表現とは、かなり雰囲気が違います。前後の文脈で判断しましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
電話で自然に使うタイミング
I’ll let you go. は、自分が急いでいることを伝えるよりも、相手の都合を気遣って終える表現です。
よく使われるのは次のような場面です。
- 相手がこれから仕事や用事に戻るとき
- 予定より電話が長くなったとき
- 相手が疲れていそうなとき
- 話題が一段落したとき
- 相手が「もう行かなきゃ」と言ったのを受けるとき
A: I have a meeting in five minutes.
B: Oh, I’ll let you go. Talk to you later.
A: Thanks. Bye!
この会話では、「5分後に会議がある」と聞いたBが、「じゃあ、そろそろ切るね」と相手を気遣っています。
I’ll let you get back to … も便利
相手が戻る仕事や作業を明示するなら、I’ll let you get back to … が自然です。
I’ll let you get back to work.
そろそろ仕事に戻ってもらいましょう。
I’ll let you get back to your family.
ご家族との時間に戻ってください。では、この辺で。
単なる I’ll let you go. よりも、会話を終える理由がはっきりします。
I’d better get going. との違い
前の記事で扱った I’d better get going. も会話を終える表現ですが、視点が違います。
- I’d better get going.=自分がそろそろ行く・帰る
- I’ll let you go.=相手をこれ以上引き止めず、会話を終える
A: I’d better get going. I have an early morning tomorrow.
そろそろ行かないと。明日は朝が早いんだ。B: Sure, I’ll let you go. It was great talking to you.
もちろん。じゃあ、この辺で。話せてよかったよ。
同じ会話の中で、自然にセットで使うこともできます。
I have to let you go. との違い
I have to let you go. は注意が必要です。文脈によって大きく意味が変わります。
電話では「もう切らないと」
Sorry, I have to let you go. Someone’s at the door.
ごめん、もう切らないと。誰か玄関に来たみたい。
この場合は、話し手側の事情で通話を終える意味です。
職場では「解雇しなければならない」
I’m afraid we have to let you go.
残念ですが、あなたを解雇しなければなりません。
let someone go は「解雇する」の婉曲表現にもなるため、仕事の面談では意味がまったく異なります。
似た締め表現との使い分け
- I’ll let you go.
相手の時間を気遣い、「これ以上引き止めないね」 - I should let you go.
「そろそろ解放してあげたほうがいいね」と、さらに控えめ - I have to go.
自分の事情で「もう行かないと」 - I’ll talk to you later.
「またあとで話そう」と次につなげる - I won’t keep you any longer.
「これ以上お引き止めしません」という丁寧な表現
感じよく終えるひと言
I’ll let you go. の後ろに感謝や次の約束を添えると、会話を温かく終えられます。
- I’ll let you go. Thanks for your time.(では、この辺で。お時間ありがとうございました)
- I’ll let you go. It was great talking to you.(そろそろ切るね。話せてよかった)
- I’ll let you go. Have a good evening.(では、この辺で。よい夜を)
- I’ll let you go. Let’s catch up soon.(そろそろ切るね。また近いうちに話そう)
- I’ll let you go. Take care!(では、この辺で。元気でね)
よくある間違い
× I’ll let you to go.
let + 人 + 動詞の原形 なので、to は付けません。
- × I’ll let you to go.
- ○ I’ll let you go.
相手を追い払うつもりで使わない
会話の途中で唐突に言うと、「もう話を終えよう」という意思が強く聞こえる場合があります。Well、I know you’re busy、感謝の言葉などを添えると自然です。
まとめ
I’ll let you go. は、会話の終わりでは「そろそろ切るね」「これ以上お時間を取らせません」という気遣いの表現です。
- 直訳は「あなたを行かせる」
- 電話では相手を会話から解放するイメージ
- 相手の時間や予定を気遣うときに使う
- 状況によって「行っていい」「解放する」にもなる
- I have to let you go. は「電話を切る」または「解雇する」になり得る
まずは I know you’re busy, so I’ll let you go. をひとかたまりで覚えると、電話やオンライン英会話の締めに自然に使えます。











