
keep your nose clean は、直訳すると「鼻をきれいに保つ」ですが、実際には悪いことをせず、トラブルに巻き込まれないよう品行よくしておくという意味のイディオムです。
単に危険な場所を避けるというより、自分の行動に気をつけて、警察・学校・職場などで問題を起こさず、信用を傷つけないというニュアンスがあります。家族や上司などが忠告するときにも、自分の心構えを話すときにも使えます。
しゅみすけ(大山俊輔)
Contents
keep your nose cleanの意味
keep your nose clean の中心的な意味は、次のとおりです。
- 悪いことや違法なことをしない
- 面倒やトラブルを起こさない
- 行動に気をつけ、よい評判・信用を保つ
Cambridge Dictionaryは「トラブルに巻き込まれるのを避ける」、Merriam-Websterは「特に行儀よくすることでトラブルを避ける」と説明しています。Collins Dictionaryでは、くだけた表現として「行儀よく振る舞い、問題を避ける」とされています。
そのため日本語では、文脈に合わせて「身を慎む」「おとなしくしておく」「問題を起こさない」「真面目にやる」などと訳すと自然です。
直訳「鼻をきれいに保つ」からニュアンスを理解しよう

clean は、物理的に「汚れていない」だけでなく、比喩的に「不正や疑いがない」「潔白な」という意味でも使われます。
そこでこの表現では、鼻に汚れをつけない状態が、次のような感覚へつながります。
- 直訳:鼻をきれいなままにしておく
- 比喩:自分に疑い・悪評・問題の「汚れ」をつけない
- 実際:悪い行動を避け、トラブルのない状態を保つ
「何もせず隠れている」というより、自分の振る舞いを正しく保つことに焦点があります。特に、過去に問題を起こした人へ「今度こそ真面目にやりなさい」と忠告するような文脈では、少し重みのある表現になります。
なお、このイディオムの由来には複数の説があり、確実な一説に絞るのは難しいとされています。学習上は「clean=後ろめたいことがない」という比喩で捉えるのが実用的です。
よく使う形と所有格
基本形は keep + 所有格 + nose clean です。主語に合わせて所有格を変えます。
- I need to keep my nose clean.:私は問題を起こさないようにしないと。
- Keep your nose clean.:面倒を起こさず、真面目にしていなさい。
- He kept his nose clean.:彼は問題を起こさずに過ごした。
- She’s trying to keep her nose clean.:彼女は身を慎もうとしている。
- They need to keep their noses clean.:彼らは問題を起こさないようにする必要がある。
複数の人を主語にすると、通常は their noses のように nose も複数形にします。
動詞は普通の keep と同じで、過去形・過去分詞は kept、動名詞・進行形は keeping です。
どんな場面で使われる?
家族や友人への忠告
Have fun on your trip, but keep your nose clean.
旅行を楽しんできて。でも、面倒を起こさないようにね。
Your parents are trusting you, so keep your nose clean.
ご両親はあなたを信頼しているんだから、問題を起こさないようにね。
学校や職場で問題を避ける
If you keep your nose clean this semester, you can stay on the team.
今学期に問題を起こさなければ、チームに残れます。
He kept his nose clean and rebuilt his reputation at work.
彼は職場で問題を起こさずに過ごし、信用を取り戻しました。
I’m new here, so I plan to work hard and keep my nose clean.
ここでは新人なので、しっかり働いて問題を起こさないつもりです。
過去の問題から立て直す
She promised to keep her nose clean after the warning.
彼女は警告を受けたあと、今後は身を慎むと約束しました。
He has kept his nose clean since he came home.
彼は家に戻ってから、ずっと問題を起こさずに過ごしています。
All I want is a fresh start and a chance to keep my nose clean.
私が望んでいるのは、やり直して真面目に暮らす機会だけです。
Keep your nose clean.はどのくらい強い?
命令文の Keep your nose clean. は、親しい人への軽い忠告にも使えますが、状況によっては「二度と問題を起こすな」という厳しい警告にもなります。
声の調子や前後の文脈で強さが変わります。
- 笑顔で送り出すとき:羽目を外しすぎないでね
- 学校や職場から注意されたあと:今後は行動に気をつけなさい
- 法的なトラブルのあと:違法行為に関わらず真面目に暮らせ
目上の人へ命令形で言うのは自然ではありません。自分について I’ll keep my nose clean. と言うか、相手には Try to stay out of trouble. のような柔らかい表現を選ぶと安全です。
似た表現との違い
stay out of trouble
stay out of trouble は「トラブルを避ける」という直接的で分かりやすい表現です。keep your nose clean はよりイディオム的で、悪い行動をせず、品行よくしておくという含みが強くなります。
Stay out of trouble while I’m away.
私が留守の間、問題を起こさないでね。
keep your head down
keep your head down は、目立たないようにして厄介ごとを避ける表現です。正しい行動をするというより、注目を集めないことが中心です。
- keep your nose clean:自分の行動を正しく保つ
- keep your head down:目立たず静かにしている
keep your nose out of something
keep your nose out of something は「他人のことへ首を突っ込まない」という別の表現です。clean と out of を入れ替えるだけで意味が大きく変わります。
- Keep your nose clean.:悪いことをせず、問題を起こさないで
- Keep your nose out of it.:そのことに口を出さないで
後者に近い表現は、Mind your own business.の意味・使い方でも詳しく解説しています。
on the straight and narrow
be on / stay on the straight and narrow は、「正直で道徳的な生活をする」「正道を歩む」という意味です。生活全体の道筋を表しやすいのに対し、keep your nose clean は目の前の問題を起こさず、潔白な状態を保つ感覚があります。
日本人が間違えやすいポイント
鼻の衛生について話す表現ではない
「鼻をきれいにする」なら、状況に応じて wipe your nose や blow your nose を使います。keep your nose clean は通常、行動やトラブルについての比喩です。
単なる「気をつけて」より具体的
Be careful. は危険全般への「気をつけて」です。Keep your nose clean. は、悪い行動・規則違反・揉め事などを避けるよう忠告しています。
失敗しないという意味ではない
仕事や勉強でミスを一切しないことではありません。焦点は、故意の問題行動や不正、厄介ごとを避けることです。
しゅみすけ(大山俊輔)
すぐ出てこないときの簡単な言い換え
keep your nose clean が思い出せなくても、次の基本英語で十分伝わります。
- Stay out of trouble.
トラブルを避けて。 - Don’t do anything wrong.
悪いことをしないで。 - Follow the rules.
ルールを守って。 - Behave yourself.
行儀よくして。 - I’m trying to live a better life.
もっときちんとした生活をしようとしています。
まとめ
keep your nose clean は、直訳の「鼻をきれいに保つ」から、自分に問題や悪評の汚れをつけず、悪いことをしないでトラブルを避けるという意味になったイディオムです。
- くだけた表現で、忠告・警告・決意に使われる
- 所有格は my / your / his / her / their と主語に合わせる
- stay out of trouble より「品行よくする」という含みがある
- keep your nose out of … とは意味が異なる
「鼻を洗う」ではなく、「自分の行動と評判をきれいな状態に保つ」とイメージしてみましょう。ほかの表現も探したい方は、英熟語・定型表現のまとめと英語イディオム・定型表現A〜Z一覧もご覧ください。











