cut someone some slackの意味は?「大目に見る」の語順・使い方と例文

cut someone some slackの意味・使い方・語順を解説するアイキャッチ画像

cut someone some slackは、「相手の事情をくんで、いつもほど厳しく批判・評価しない」「少し大目に見る」というカジュアルな英語イディオムです。

日本語では「手加減する」「少しくらい許してあげる」「余裕を与える」と訳せる場面もあります。ただ失敗を何でも黙認するのではなく、慣れていない、疲れている、問題を抱えているなどの事情を考慮するニュアンスが中心です。

cut someone some slackの意味

見方 意味
直訳イメージ 人にロープのたるみを与える
実際の意味 事情をくんで厳しくしすぎない/大目に見る

Cut her some slack. She’s only been here for a week.
彼女を少し大目に見てあげて。ここに来てまだ1週間なんだから。

My manager cut me some slack when my son was sick.
息子が病気だったとき、上司は私の事情をくんで柔軟に対応してくれました。

しゅみすけ(大山俊輔)

単なる「許す」よりも、「今は事情があるから、締めつけを少し緩めよう」という思いやりを感じる表現です。

なぜslackが「大目に見る」になる?

cut someone some slackの直訳「人にロープのたるみを与える」と実際の意味「事情をくんで厳しくしすぎない」の比較

slackは、ぴんと張ったロープにできる「たるみ」や、張力がかかっていない余裕を表します。ロープを強く張れば動ける範囲は狭くなりますが、少したるませれば自由に動けます。

そこから、相手への要求・批判・規則という「締めつけ」を少し緩め、余裕を与えるイメージになりました。この表現のcutは「切断する」と考えるより、与える・融通するという慣用的な働きでまとまりとして覚える方が実用的です。give someone some slackとも言えます。

語順はcut+人+some slack

基本語順は次のとおりです。

cut + 人 + some slack

人の部分 意味
me Cut me some slack. 少し大目に見てよ。
him Cut him some slack. 彼にもう少し寛大にしてあげて。
her We should cut her some slack. 彼女を少し大目に見るべきだ。
them Let’s cut them some slack. 彼らに少し余裕を与えよう。

someonesomebodyは辞書の見出しで「誰か」の位置を示すものです。実際の会話では、me・you・him・her・名前などを入れます。

Cut me some slack.のニュアンス

Cut me some slack.は「そんなに厳しくしないでよ」「こっちの事情も考えてよ」という訴えです。冗談っぽくも言えますが、口調によっては不満やいらだちも表します。

Cut me some slack—I’m doing this for the first time.
少し大目に見てよ。これをやるのは初めてなんだ。

Could you cut me a little slack today?
今日は少しだけ大目に見てもらえませんか。

somea littleに替えると、「少しだけ」と控えめに頼む響きになります。

過去形もcut、三単現はcuts

cutの過去形・過去分詞は同じcutです。現在形で主語がhe・sheなどならcutsになります。

They cut us some slack because our train was delayed.
電車が遅れたため、彼らは私たちに柔軟に対応してくれました。

She usually cuts new staff some slack.
彼女は普段、新人スタッフを少し大目に見ます。

受動態:be cut some slack

「大目に見てもらう」と受け身でも使えます。

New employees should be cut some slack while they learn the system.
新人がシステムを覚えている間は、少し大目に見てもらうべきです。

場面別の自然な例文

仕事

Let’s cut Ken some slack. He handled three urgent requests this morning.
ケンを少し大目に見よう。今朝は緊急依頼を3件も処理したんだから。

The deadline is firm, but I can cut you a little slack on the format.
締め切りは動かせませんが、形式については少し融通を利かせられます。

家庭・子育て

Cut the kids some slack. They’ve been studying all afternoon.
子どもたちに少し余裕をあげて。午後ずっと勉強していたんだから。

My parents cut me some slack during exam week.
試験週間中、両親は私にあまり厳しくしませんでした。

恋愛・人間関係

Could you cut him some slack? He’s nervous about meeting your family.
彼を少し大目に見てくれない?あなたの家族に会うことで緊張しているの。

I know I forgot to call, but cut me some slack. Yesterday was chaotic.
電話を忘れたのは分かってるけど、少し大目に見て。昨日は本当にバタバタだったんだ。

旅行・学校

The hotel cut us some slack and allowed a late checkout.
ホテルは融通を利かせ、チェックアウトを遅らせてくれました。

Our teacher cut us some slack after the school festival.
学園祭のあと、先生は私たちに少しゆとりを与えてくれました。

似た表現との違い

表現 中心のニュアンス
cut someone some slack 事情を考え、批判・要求を少し緩める
go easy on someone 人を厳しく扱いすぎない・手加減する
make allowances for 事情・弱点を考慮する。やや落ち着いた言い方
let it slide 特定のミスや違反を今回は問題にしない
give someone a break 責めるのをやめる/休みや機会を与える。意味の幅が広い

go easy onは、批判だけでなくスポーツで手加減する、塩やお酒を控えめにする意味にも広がります。詳しくはgo easy onの意味・使い方をご覧ください。

make allowances forは、事情を考慮に入れることをやや客観的に表します。詳しくはmake allowances forの意味・使い方へ。

let it slideは「今回の遅刻は見逃す」のように、問題となる行為を主語のitで受けます。詳しくはlet it slideの意味・使い方で確認できます。

日本人が間違えやすいポイント

  • 人をsome slackの後ろに置かない:基本はcut him some slackです。
  • slackを複数形にしない:この意味では数えないため、some slacksとはしません。slacksは「スラックス、ズボン」の意味になります。
  • 完全な免責とは限らない:問題を正しいと認めるのではなく、事情を考慮して厳しさを緩める表現です。
  • フォーマルな文書では言い換える:会話的な表現なので、正式文書ならtake the circumstances into accountなどが適します。

しゅみすけ(大山俊輔)

“Cut me some slack.” は便利ですが、仕事で丁寧に頼むなら “Could you give me a little more time?” のように、必要な配慮を具体的に言うのも自然です。

すぐ出てこないときの簡単な言い換え

  • Don’t be too hard on her.
    彼女に厳しくしすぎないで。
  • Please understand his situation.
    彼の事情を理解してください。
  • Give me a little more time.
    もう少し時間をください。
  • It’s his first day, so small mistakes are okay.
    彼は初日なので、小さなミスは大丈夫です。

イディオムが出てこなくても、「厳しくしすぎないで」「事情を理解して」と直接説明すれば十分伝わります。

まとめ

cut someone some slackは、相手の事情を考えて「厳しくしすぎない・大目に見る」というカジュアルな表現です。張ったロープにたるみを作り、動ける余裕を与える直訳イメージから考えると、ニュアンスまで理解できます。

語順はcut+人+some slack。まずはCut me some slack.Let’s cut her some slack.の2つを、自分の会話に置き換えて練習してみましょう。

ほかの表現は、英熟語・定型表現の親記事から探せます。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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