
put your money where your mouth is は、「口で言うだけでなく、お金や行動で本気を示す」という意味の英語イディオムです。
直訳すると「口のある所にお金を置く」。しかし、実際に口元へお金を持っていく表現ではありません。
大きなことを言う人に対して、「そこまで言うなら、自分のお金・時間・労力・責任を実際に差し出して証明して」と迫るニュアンスがあります。
If you really believe in the project, put your money where your mouth is.
本当にそのプロジェクトを信じているなら、口だけでなく実際に支援してよ。
この記事では、put your money where your mouth is の意味、直訳から実際のニュアンスへのつながり、代名詞の変え方、自然な例文、Actions speak louder than words. や practice what you preach との違いを解説します。
Contents
put your money where your mouth isの意味
この表現は、発言と実際の行動を一致させるよう求めるときに使います。
- 主張をお金で裏付ける
- 賛成している計画へ実際に投資・寄付する
- 口で批評するだけでなく、自分で行動する
- 自信があるなら賭けてもよいほど本気だと示す
- 約束した責任を引き受ける
You say this business will succeed. Are you ready to put your money where your mouth is?
この事業は成功すると言っているよね。実際にお金を出して本気を示す覚悟はある?
money は文字どおり資金を指すこともありますが、文脈によっては時間、努力、行動、責任など「失う可能性のある本物の資源」まで含む比喩になります。
しゅみすけ(大山俊輔)
「直訳」から「実際の意味」へ

直訳:口のある所にお金を置く
mouth は「口」です。この表現では、口は人が発した言葉・主張・約束を象徴します。
money は、自分にとって価値があり、失えば痛みを伴うものです。つまり、発言のある場所へ本当に価値のあるものを置く、という景色になります。
実際:言葉をお金・行動・責任で証明する
口だけなら、誰でも大きなことを言えます。しかし、実際にお金を出したり、自分で作業したり、責任を負ったりするには本気が必要です。
意味は次のようにつながります。
口で主張する
↓
その主張に自分のお金や価値あるものを置く
↓
口だけでなく、行動・負担・責任で本気を証明する
日本語なら「口だけじゃなく行動で示して」「そこまで言うなら自分も出資したら?」「本気なら態度で証明して」に近い表現です。
ネイティブが感じるニュアンス
put your money where your mouth is は、多くの場合、相手への挑戦です。
相手の主張と行動に差があると感じたとき、「言っていることを証明してみて」と迫ります。そのため、声の調子によっては強く、対立的に聞こえます。
Stop telling everyone how easy it is. Put your money where your mouth is and do it yourself.
簡単だとみんなに言うのはやめて。そこまで言うなら、自分でやってみてよ。
一方、自分について使えば、「口だけではなく実際に支援する」という前向きな決意も表せます。
I decided to put my money where my mouth is and invest in the company.
私は口だけで終わらせず、その会社へ実際に投資することにしました。
語順:yourは相手に合わせて変える
基本形は put + 所有格 + money + where + 所有格 + mouth + is です。同じ人物を指す所有格を2か所でそろえます。
- put my money where my mouth is
- put your money where your mouth is
- put his money where his mouth is
- put her money where her mouth is
- put their money where their mouths are
She put her money where her mouth was and funded the first stage herself.
彼女は言葉どおり、自分で第1段階の資金を出しました。
過去の話では、主節の時制に合わせて was を使うことがあります。ただし、決まり文句として現在形の is が残る用例も見られます。
putは現在形も過去形も同じ
put は原形・過去形・過去分詞がすべて同じです。
- 現在:I put my money where my mouth is.
- 過去:I put my money where my mouth was.
- 現在完了:I’ve put my money where my mouth is.
お金を本当に出す場面
投資
He kept praising the startup, so I asked him to put his money where his mouth was.
彼はそのスタートアップを褒め続けていたので、それなら実際に投資したらどうかと私は言いました。
寄付・社会貢献
We talk a lot about protecting the environment. It’s time to put our money where our mouths are.
私たちは環境保護についてたくさん話しています。今こそ、実際にお金や行動で示すときです。
商品・サービスへの自信
The company put its money where its mouth was by offering a full refund guarantee.
その会社は全額返金保証を付け、自社の主張への自信を行動で示しました。
最後の例では、会社が「品質に自信があります」と言うだけでなく、返金という金銭的リスクを引き受けています。
お金以外の行動を求める場面
文脈によっては、実際の支払いがなくても使えます。
仕事
If you think the process is inefficient, put your money where your mouth is and propose a better one.
その手順が非効率だと思うなら、口だけでなく、もっとよい案を出してよ。
英語学習
You said you want to speak English every day. Now put your money where your mouth is and join the conversation.
毎日英語を話したいと言ったよね。では、実際に会話へ参加してみよう。
家庭・暮らし
We all complain about the mess. Let’s put our money where our mouths are and clean it together.
みんな散らかっていると文句を言うよね。口だけでなく、一緒に片づけよう。
このように、money が「本気を示すために差し出すもの」の象徴として働くことがあります。
命令形はどのくらい強い?
Put your money where your mouth is. とそのまま言うと、「口だけなら黙って、本気を証明しろ」に近い強さが出ることがあります。
友人同士の軽い挑戦なら使えますが、職場の上司や初対面の人には慎重に使いましょう。
柔らかくするなら、次の形があります。
- Maybe it’s time to put our money where our mouths are.
そろそろ私たちも行動で示すべきかもしれません。 - How can we back up our words with action?
私たちはどうすれば言葉を行動で裏付けられるでしょうか。 - Let’s show that we’re serious.
本気だと行動で示しましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
Actions speak louder than words.との違い
Actions speak louder than words. は、「言葉より行動のほうが雄弁だ」という一般的な教訓です。
Actions speak louder than words.
言葉より行動がものを言います。
一方、put your money where your mouth is は、特定の人に「あなたの発言を具体的な負担や行動で証明して」と求める感じが強くなります。
- Actions speak louder than words.:一般論・ことわざ
- Put your money where your mouth is.:相手への挑戦・要求
practice what you preachとの違い
practice what you preach は、「人に説いていることを自分でも実践する」という意味です。
You tell everyone to save money, but you should practice what you preach.
みんなに節約しろと言っているけど、あなた自身も実践すべきだよ。
こちらは、他人への助言と自分の行動の矛盾を指摘します。put your money where your mouth is は、発言を実際の資源・行動・リスクで裏付けるよう求める表現です。
talk is cheapとの違い
Talk is cheap. は、「口で言うだけなら簡単だ」「言葉だけでは価値がない」という意味です。
Talk is cheap. Show me the results.
口で言うだけなら簡単だ。結果を見せて。
Talk is cheap. が言葉への疑いを表し、put your money where your mouth is が「では、行動で証明して」と次の一歩を求めるイメージです。
「有言実行」と完全に同じではない
日本語では「有言実行」と訳されることがありますが、完全一致ではありません。
有言実行は、言った本人がそのとおり実行する前向きな姿勢です。put your money where your mouth is は、相手の大きな主張に対し、具体的な負担を引き受けるよう迫る場面でも多く使われます。
- 自分の姿勢:I do what I say.
- 相手への挑戦:Put your money where your mouth is.
「有言実行」を場面別に言い分けたい場合は、「有言実行」は英語で?も参考にしてください。
日本人が間違えやすいポイント
お金を口へ入れる表現ではない
口は「発言」、お金は「本気を証明する価値あるもの」の比喩です。食べる・支払う場所を説明しているわけではありません。
moneyが必ず現金とは限らない
実際の出資を指すこともあれば、行動、努力、時間、責任を求めることもあります。文脈を見て判断しましょう。
丁寧な励ましではない
命令形では挑発的に聞こえることがあります。目上の人や顧客には、back up our words with action などの穏やかな表現が安全です。
whereは場所を尋ねる疑問詞ではない
where your mouth is は「あなたの口のある所」という節です。疑問文の語順にせず、where is your mouth とはしません。
しゅみすけ式:簡単な英語で言い換える
この長いイディオムが出てこなければ、何を求めているかを短く言いましょう。
- Show me you’re serious.:本気だと示して。
- Don’t just talk. Do something.:話すだけでなく、何かして。
- Back up your words with action.:言葉を行動で裏付けて。
- If you believe in it, support it.:それを信じるなら、支援して。
- Let’s do what we said.:言ったことを実行しよう。
特に Show me you’re serious. は、お金を出す場面にも行動を求める場面にも使える簡単な言い換えです。
まとめ
put your money where your mouth is は、「口で言うだけでなく、お金・行動・努力・責任で本気を証明する」という意味です。
- mouthは発言・主張の象徴
- moneyは本気を示す価値・負担・リスクの象徴
- 相手へ使うと「そこまで言うなら証明して」という挑戦になる
- 自分について使えば「口だけでなく実際に支援する」という決意になる
- Actions speak louder than words. より、具体的な証明を求める響きが強い
- 出てこなければ Show me you’re serious. で言い換えられる
お金に関するほかの表現は、お金の英語イディオム一覧で紹介しています。
さらに学びたい方は、英熟語・定型表現の一覧もご覧ください。











