
rough it は、ホテル・電気・お湯・快適なベッドなど、普段ならある便利さや快適さなしで過ごすことを表す英語イディオムです。
We roughed it in a tent for three nights.
私たちは3日間、テントで不便を覚悟して過ごしました。
キャンプや低予算旅行でよく使いますが、単に「キャンプへ行く」という意味ではありません。「いつもより不便だけれど、それを受け入れて過ごす」というニュアンスが中心です。この記事では、itを使う理由、活用形、自然な例文、似た表現との違いを解説します。
Contents
rough itの意味は「快適さなしで過ごす」
rough it は、「必要最低限の設備しかない環境で過ごす」「不便な生活を一時的に受け入れる」という意味です。多くの場合、その状況は旅行・キャンプ・引っ越し・災害や設備故障などによる一時的なものです。
- rough it in a tent
テントで不便を覚悟して過ごす - rough it without electricity
電気なしで過ごす - rough it for a few days
数日間、最低限の環境で過ごす
roughには「でこぼこした・厳しい・快適でない」という感覚があります。そのroughな環境を受け入れて暮らすことが、rough itです。
しゅみすけ(大山俊輔)
itは何を指す?語順と活用形
このitは、特定の物をはっきり指すというより、「その状況・生活」を受ける定型的なitです。表現全体をrough itというかたまりで覚え、itを別の名詞へ自由に置き換えないようにしましょう。
- 現在形:rough it
We often rough it when we travel.(旅行ではよく簡素な環境で過ごします) - 過去形:roughed it
We roughed it last weekend.(先週末は不便な環境で過ごしました) - 進行形・動名詞:roughing it
I don’t mind roughing it.(多少不便でも気になりません) - 未来:will rough it
We’ll rough it for one night.(一晩は簡素な環境で過ごします)
スペルにも注意が必要です。roughの最後にそのまま-edを付けてroughed、-ingを付けてroughingとなります。
ネイティブが感じるニュアンス
多少の不便を受け入れる
rough itには、単に設備がない事実だけでなく、「まあ、それでも何とか過ごそう」という受け入れの感覚があります。
The cabin has no shower, but we can rough it for two nights.
その小屋にはシャワーがありませんが、二晩なら不便を我慢して過ごせます。
深刻とは限らず、冗談っぽくも使う
少し大げさに、普段より快適さが落ちることを冗談っぽく表す場合もあります。
The hotel has no room service, so I guess we’ll have to rough it.
そのホテルにはルームサービスがないから、まあ不便を我慢するしかないね。
この例では、本当に過酷な生活をしているわけではありません。話し手が「いつもより少し不便」とユーモラスに言っています。
長期的な貧困を軽く扱う表現ではない
本人が選べない深刻な貧困や住居問題を、外から気軽にrough itと表現すると配慮に欠けることがあります。自分たちが一時的に選ぶ不便や、軽い経験について使うのが安全です。
旅行・キャンプ・暮らしで使える例文
キャンプ
- Are you okay with roughing it for a few days?
数日間、設備のない環境で過ごしても大丈夫ですか。 - We roughed it with sleeping bags and a small stove.
私たちは寝袋と小さなコンロだけで簡素に過ごしました。 - I love nature, but I’m not good at roughing it.
自然は大好きですが、不便な環境で過ごすのは苦手です。
海外旅行
- To save money, we roughed it in cheap hostels.
節約のため、私たちは設備の簡素な安宿で過ごしました。 - She can rough it anywhere as long as she has clean water.
清潔な水さえあれば、彼女はどこでも最低限の環境で過ごせます。
家庭・暮らし
- Our kitchen is being renovated, so we’re roughing it with a microwave.
キッチンを改装中なので、電子レンジだけで何とか過ごしています。 - The power was out, and we had to rough it for the night.
停電していたため、その晩は不便な状態で過ごさなければなりませんでした。
rough itと似た表現の違い

rough it:快適さなしで過ごす
場所よりも、不便さや設備の少なさに焦点があります。
We roughed it without running water.
私たちは水道なしで不便を覚悟して過ごしました。
go camping:キャンプに行く
キャンプという活動を表すだけで、快適か不便かは問いません。設備の整ったキャンプやグランピングにも使えます。
We’re going camping this weekend.
今週末、キャンプに行きます。
live simply:シンプルに暮らす
物を増やさず簡素に暮らすという、継続的な生活方針を表します。必ずしも不便を我慢しているわけではありません。
They chose to live simply in the countryside.
彼らは田舎でシンプルに暮らすことを選びました。
sleep outdoors:屋外で寝る
屋外で寝るという行動を直接説明します。ほかの設備があるかどうかや、生活全体の不便さまでは含みません。
We slept outdoors under the stars.
私たちは星空の下、屋外で寝ました。
しゅみすけ(大山俊輔)
日本人が間違えやすいポイント
roughだけで動詞にしない
この意味ではitを含めてrough itです。We roughed in the mountains.ではなく、We roughed it in the mountains.と言います。
「荒々しくする」と直訳しない
rough itは、乱暴に行動することではありません。「いつもの便利さなしで生活する」という定型表現です。
キャンプなら必ずrough itではない
豪華なテント、ベッド、電源、専用シャワーなどがある場合、go campingとは言えてもrough itの不便さは薄くなります。話し手が何を普段の快適さと考えるかによっても変わります。
この表現が出てこないときの簡単な言い換え
rough itを知らなくても、「何がないのか」「どう過ごすのか」を基本英語で説明できます。
- We stayed in a place with no shower.
私たちはシャワーのない場所に泊まりました。 - We slept in a tent for three nights.
私たちはテントで三晩寝ました。 - We had only the things we really needed.
私たちは本当に必要な物だけで過ごしました。 - It wasn’t comfortable, but we were okay.
快適ではありませんでしたが、大丈夫でした。
「不便だった」を一語で言おうとせず、何がなかったかを伝えると、簡単な英語でも状況が具体的に伝わります。
関連表現
roughを使う別の表現には、rough around the edgesの意味・「荒削り」のニュアンスがあります。ただし、こちらは人・物・計画などの細部が洗練されていないことを表し、rough itとは別の用法です。
キャンプやハイキングなどの言い方は、アウトドアの趣味を表す英語一覧も参考になります。ほかの定型表現は、英熟語・定型表現の親記事から確認できます。
まとめ
rough it は、「普段の便利さや快適さなしで、不便を受け入れて過ごす」という意味です。
- 定型はrough itで、itを省略・置換しない
- 過去形はroughed it、進行形はroughing it
- キャンプ・低予算旅行・一時的な設備不足で使える
- go campingは活動、rough itは不便な条件に焦点
- 出てこなければ、ない設備や寝た場所を簡単な英語で説明する
まずは We roughed it in a tent.(テントで不便を覚悟して過ごしました)から使ってみましょう。









