
友達がサプライズ旅行を計画しているらしい、同僚が新しいプロジェクトの中身を知っているらしい。そんな相手に「もう教えてよ」「白状して」と言いたいとき、英語では Spill the beans! という表現がよく使われます。
直訳は「豆をこぼす」ですが、実際の意味は秘密や隠していた情報を明かすこと。自分から詳しく話す場合にも、口を滑らせて秘密を漏らす場合にも使えます。この記事では、自然な語順、会話でのニュアンス、似た表現との違いまで整理します。
Contents
spill the beansの意味
spill the beans は、「秘密を明かす」「隠していた情報を話す」「白状する」という意味のカジュアルなイディオムです。
- 秘密にしていた計画を話す
- 知っている詳しい事情を明かす
- 問い詰められて白状する
- うっかり秘密を漏らす
Come on, spill the beans. What happened on your date?
ねえ、詳しく教えてよ。デートで何があったの?
Someone spilled the beans about the surprise party.
誰かがサプライズパーティーのことを漏らしました。
日本語訳は場面によって「秘密をばらす」「詳しく話す」「白状する」「ネタを明かす」などに変わります。「重大な秘密」にしか使えない表現ではなく、恋愛の近況や新商品の噂など、聞き手が知りたがっている情報にも使えます。
しゅみすけ(大山俊輔)
直訳「豆をこぼす」から実際の意味をつかむ
spill は、液体や小さな物を「こぼす」という動詞です。容器の中に収まっていた豆をこぼすと、中身が外へ出て目に見える状態になります。
この絵を秘密に重ねると、本人の内側や限られた人の間に収まっていた情報が外へ出るという感覚がつかめます。一度こぼれた豆を完全に元へ戻すのが難しいように、一度話した秘密も「なかったこと」にはできません。

ただし、このイディオムの歴史的な由来には複数の説があり、確実な一つの起源が証明されているわけではありません。学習するときは、由来を断定して覚えるよりも、容器の中身が外へ出る → 隠していた情報が表に出るという現在のイメージを使うのが実用的です。
よく使われる形と語順
Spill the beans!
命令形は、相手に「教えて」「白状して」と促す定番の形です。親しい会話なら好奇心のこもった軽い言い方になります。
You’ve been smiling all morning. Spill the beans!
朝からずっと笑顔だね。何があったか教えてよ!
Okay, spill the beans. Did you get the job?
さあ、教えて。仕事は決まったの?
人+spill / spilled the beans
誰かが秘密を話したことを伝える形です。過去の出来事なら spilled にします。
Ryan spilled the beans before we could announce the news.
私たちが発表する前に、ライアンが情報を漏らしてしまいました。
I won’t spill the beans, I promise.
秘密は漏らさないよ。約束する。
spill the beans about+話題
何について明かしたのかを続けるなら、about+名詞 が分かりやすい形です。
She finally spilled the beans about why she left the company.
彼女は会社を辞めた理由を、ついに明かしました。
spill the beans on+話題・人
on を使って「〜についての内情を明かす」と言うこともあります。文脈によっては、ある人物の秘密や不利な情報を暴露する含みが強くなります。
The interview spills the beans on how the show was made.
そのインタビューでは、番組制作の舞台裏が明かされています。
ネイティブが感じるニュアンス
聞き手が「知りたい」と思う情報
spill the beansには、ただ情報を伝えるだけでなく、隠されていた中身を聞き手が知るという面白さがあります。そのため、ゴシップ、サプライズ、舞台裏、恋愛の近況などと相性がよい表現です。
So, are you two dating? Spill the beans!
それで、二人は付き合っているの?詳しく教えて!
意図的にも、うっかりにも使える
命令形の Spill the beans! は、相手に意図的に話してもらう表現です。一方、過去形で「誰かが情報を漏らした」と言えば、うっかりだった可能性もあります。意図的かどうかは、spill the beansだけでは決まらず、文脈で判断します。
After a little persuasion, Mia spilled the beans.
少し説得されて、ミアは事情を話しました。
Tom accidentally spilled the beans about the gift.
トムはプレゼントのことをうっかり漏らしました。
基本的にはカジュアル
友達同士や軽い職場会話では自然ですが、機密情報の漏えいや公式発表では、disclose confidential information や reveal the details など、内容に合った表現のほうが適切です。
場面別の自然な例文
日常会話
A: I have some big news.
A:大きなニュースがあるんだ。
B: Don’t keep me waiting. Spill the beans!
B:じらさないで。早く教えて!
仕事
The company won’t spill the beans about the new product yet.
会社はまだ新製品の詳細を明かそうとしていません。
Who spilled the beans about the office move?
オフィス移転のことを漏らしたのは誰ですか?
恋愛・人間関係
My sister made me spill the beans about my new boyfriend.
姉に新しい彼氏のことを洗いざらい話させられました。
家庭
Don’t spill the beans to the kids. The trip is a surprise.
子どもたちには言わないで。旅行はサプライズなんだから。
学校
Leo spilled the beans about who planned the prank.
レオは、誰がいたずらを計画したのか白状しました。
let the cat out of the bagとの違い
let the cat out of the bag も「秘密を漏らす」という意味ですが、こちらは隠しておくべきことを、うっかり明かしてしまうニュアンスが特に出やすい表現です。
spill the beans は、うっかり漏らす場合だけでなく、「さあ、白状して」と意図的に話させる場面にも自然に使えます。
I asked her to spill the beans.
私は彼女に事情を話すよう頼みました。
I let the cat out of the bag and ruined the surprise.
うっかり秘密を漏らして、サプライズを台無しにしてしまいました。
より詳しい使い分けは、let the cat out of the bagの意味・使い方で確認できます。
reveal・give away・tellとの違い
reveal:隠れていたものを明らかにする
reveal は日常からニュース・ビジネスまで使える幅広い語です。spill the beansのような遊び心や「白状して」という会話的な響きはありません。
The report revealed the cause of the problem.
報告書によって問題の原因が明らかになりました。
give away:秘密や答えを漏らす
give away は、秘密、答え、映画の結末など、本来隠しておくものを相手に渡してしまう感覚です。また、表情や行動が本心を「ばらす」場合にも使えます。
Her smile gave away the surprise.
彼女の笑顔でサプライズがばれてしまいました。
複数の意味と語順は、give awayの意味・使い方で詳しく解説しています。
tell:最も簡単な「話す・教える」
イディオムが出てこなければ、tell me や tell someone the secret で十分伝えられます。
Just tell me what happened.
何があったのか教えて。
日本人が間違えやすいポイント
beanを単数にしない
決まった形は spill the beans です。通常、spill the bean とは言いません。theを含めた一まとまりで覚えましょう。
「豆」を目的語として訳しすぎない
イディオムとして使う場合、話題は豆ではありません。レストランで本当に豆を床へこぼしたなら、文字どおりの意味にもなるため、前後の文脈で判断します。
フォーマルな機密漏えいには軽すぎることがある
法律、セキュリティ、社内規定などで重大な情報漏えいを述べるなら、leak information や disclose confidential information のほうが正確です。
しゅみすけ(大山俊輔)
しゅみすけ式:簡単な英語で言い換える
spill the beansを思い出せなくても、基本語だけで意味は伝えられます。
- Tell me what happened.
何があったのか教えて。 - Tell me the secret.
秘密を教えて。 - She told everyone about it.
彼女はそのことをみんなに話しました。 - He said something he should not say.
彼は言うべきでないことを言いました。 - Don’t tell anyone yet.
まだ誰にも言わないで。
まずは短い Tell me. や Don’t tell anyone. で会話を成立させ、余裕が出てきたら Spill the beans! を使ってみましょう。
まとめ
spill the beans は、秘密や隠していた情報を「明かす・ばらす・白状する」というカジュアルなイディオムです。
- Spill the beans!:さあ、詳しく教えて/白状して
- spill the beans about …:〜について秘密や事情を明かす
- 意図的に話す場合にも、うっかり漏らす場合にも使える
- let the cat out of the bag は、うっかり秘密を漏らす印象が強い
- フォーマルな情報開示にはreveal・disclose、重大な漏えいにはleakが使いやすい
「豆が容器から外へ出る」絵を、「隠していた情報が外へ出る」感覚につなげて覚えてみてください。ほかの表現は、英熟語・定型表現のまとめから探せます。











