
「この年齢で、こんな服を着てもいいのかな」「新しいことを始めるには遅いかも」——そんな遠慮を、鮮やかな色で吹き飛ばしてくれる女性がいました。巨大な丸眼鏡と大胆なアクセサリーで知られた、アイリス・アプフェルです。
彼女がファッション界のスターとして広く知られたのは80代になってから。102歳まで好奇心と仕事を手放さなかったアイリスの言葉には、年齢ではなく「自分の目」で人生を選ぶ楽しさがあります。今回は、本人のインタビューなどで確認できる英語の名言を7つ、日本語訳・意味・英語ポイント・初心者向け例文とともに紹介します。
年齢を重ねながら自分らしく生きる女性たちの言葉は、女性の生き方を支える英語の名言集でも紹介しています。
Contents
アイリス・アプフェルとは?
アイリス・アプフェル(Iris Apfel、1921–2024)は、アメリカの実業家、インテリアデザイナー、ファッションアイコンです。夫と織物会社を経営し、ホワイトハウスの内装修復にも携わりました。
2005年、ニューヨークのメトロポリタン美術館で彼女の衣装とアクセサリーを紹介する展覧会が開かれたのを機に、80代で世界的な注目を集めます。そこからモデル、大学講師、商品開発などへ活動を広げました。人生の後半に、まったく新しい舞台が始まった人です。
アイリス・アプフェルの英語の名言7選
1.みんなと同じに見える必要はない
Why would you want to look like everyone else?
日本語訳:「なぜ、みんなと同じように見えたいのでしょう?」
流行を知ることと、自分を流行に合わせて消してしまうことは違います。自分に似合うもの、自分が楽しくなるものを選ぶ。アイリスにとって服は、人の評価を得る道具ではなく、自分を表す言葉でした。
英語ポイント:Why would you want to …? は「どうしてわざわざ…したいの?」という驚きや疑問を表します。
使ってみよう:“Why would I want to hide who I am?”(なぜ私は、自分らしさを隠したいのでしょう?)
2.自分自身として生きる
They have to learn to be themselves.
日本語訳:「人は、自分自身でいることを学ばなければなりません」
自分らしさは、最初から完成しているものではありません。試して、失敗して、「これは違う」と気づきながら学ぶもの。服だけでなく、仕事や人間関係にも通じる言葉です。
英語ポイント:learn to + 動詞 は「…できるようになる」「…することを学ぶ」。be themselves は「自分らしくいる」です。
使ってみよう:“I’m learning to be myself.”(私は自分らしくいることを学んでいます)
3.好奇心を育てる
Develop a sense of curiosity.
日本語訳:「好奇心を育てなさい」
アイリスは、独創性の源は好奇心だと考えていました。知らないものを見る、人と話す、手に取る、試してみる。好奇心を持ち続ければ、年齢を重ねても世界は狭くなりません。
英語ポイント:develop は「発達させる・育てる」。a sense of … は「…の感覚」で、a sense of humor(ユーモアのセンス)などにも使います。
使ってみよう:“Travel helps me develop my curiosity.”(旅は私の好奇心を育ててくれます)
4.経験に勝るものはない
Nothing takes the place of experience.
日本語訳:「経験の代わりになるものはありません」
眺めているだけでは、自分に合うかどうかは分かりません。着てみる。行ってみる。話してみる。英語も同じで、知識だけでなく実際に使った経験が、自分の言葉をつくります。
英語ポイント:take the place of … は「…の代わりをする」。Nothing takes the place of A. で「Aに代わるものはない」です。
使ってみよう:“Nothing takes the place of real practice.”(実際の練習に代わるものはありません)

5.他人の評価は、他人の問題
If people like it, then I’m very happy about it. And if not, I always figure it’s their problem, not mine.
日本語訳:「人が気に入ってくれたら、とてもうれしい。でも、そうでなければ、それは私ではなく、その人の問題だと思っています」
誰かを傷つけない限り、自分の好みを全員に納得してもらう必要はありません。反応を支配しようとせず、自分が選んだものに責任を持つ。少し笑いを含んだ、アイリスらしい自信です。
英語ポイント:If not は「そうでなければ」。前の文を丸ごと繰り返さずに済む、会話で便利な表現です。
使ってみよう:“If they like my idea, great. If not, I’ll keep trying.”(私の案を気に入ってくれたら最高。そうでなくても、挑戦を続けます)
6.今を生きる
What you’ve got to do is live in the present.
日本語訳:「あなたがすべきことは、今を生きることです」
過去の若さを追いかけるのでも、未来の不安に占領されるのでもなく、今できることに夢中になる。アイリスは仕事や人との交流を続けることで、身体の痛みや年齢だけに意識を閉じ込めませんでした。
英語ポイント:have got to は会話で「…しなければならない」。ここでは you’ve got to と短縮されています。live in the present は「今を生きる」です。
使ってみよう:“I’m trying to live in the present.”(私は今を生きようとしています)
7.人生は一度。楽しんでいい
You only have one trip. You might as well enjoy it.
日本語訳:「旅は一度きりです。それなら楽しんだほうがいいでしょう」
ここでの trip は人生の比喩です。正解だけを探して慎重になりすぎるより、色を選び、人に会い、面白いと思うことを試す。102年を生きたアイリスだからこそ、軽やかで説得力があります。
英語ポイント:might as well + 動詞 は「どうせなら…したほうがいい」。状況を受け入れて、前向きな選択をするときに使えます。
使ってみよう:“We’re already here, so we might as well enjoy it.”(せっかくここまで来たのだから、楽しみましょう)
アイリスの名言が教えてくれる3つのこと
- 自分らしさは、試行錯誤と経験の中で育つ。
- 好奇心を手放さなければ、人生は何歳からでも広がる。
- 他人の評価より、今を楽しむ自分の感覚を大切にしていい。
服を通して女性の自信を支えた人物としては、ダイアン・フォン・ファステンバーグの英語の名言もぜひ読んでみてください。また、年齢を「自由が増える時間」と捉え直すグロリア・スタイネムの英語の名言ともよく響き合います。
まとめ
アイリス・アプフェルが教えてくれるのは、若く見せる方法ではありません。何歳になっても興味を持ち、試し、自分の感覚を面白がる生き方です。世界的な注目を集めたのが80代だった彼女の人生そのものが、「遅すぎる」という思い込みへの答えになっています。
まずは気になるものに対して、簡単な英語で I want to try it.(試してみたい)と言ってみましょう。好奇心を言葉にすることが、次の経験への小さな入口になります。
出典
- Harper’s Bazaar:Iris Apfel Opens Up About Her Ageless Style
- ELLE:Iris Apfel Interview
- Harper’s Bazaar:Ask Iris Apfel Anything
- The Guardian:Iris Apfel obituary and remembered quotes










