
国を追われ、家族を失い、70代で離婚し、その後もう一度恋をして結婚する——。チリ系アメリカ人作家イザベル・アジェンデ(Isabel Allende)の人生は、何歳からでも新しい章が始まることを教えてくれます。
今回は、本人のインタビューやスピーチで確認できる英語の名言を7つ厳選。日本語訳、背景、英語ポイント、初心者向けの例文とともに紹介します。
Contents
イザベル・アジェンデとは?
イザベル・アジェンデは1942年にペルーで生まれ、チリで育った小説家です。軍事クーデター後にベネズエラへ亡命し、40歳の頃に発表した『精霊たちの家』が世界的ベストセラーとなりました。家族の記憶、女性の力、移住、愛と喪失を、豊かな物語として描き続けています。
イザベル・アジェンデの英語の名言7選
1.仕事の半分は、そこへ現れること
Half the job is to show up.
日本語訳:仕事の半分は、まずその場に現れることです。
アイデアがなくても、毎年決まった日に机へ向かうというアジェンデ。ひらめきを待つより、始められる場所へ自分を連れていくことが創作の半分だと語ります。
英語ポイント:show up は「姿を現す・やって来る」。約束の場所へ来る意味でも使えます。
やさしい例文:Just show up and try.(まず来て、やってみましょう。)
2.一人でいることを恐れたことはない
I’ve never been scared of being alone, because I am self-sufficient.
日本語訳:私は自立しているので、一人でいることを恐れたことはありません。
72歳で長い結婚生活を終えたとき、周囲から「正気なの?」と言われても、新しい人生を選びました。孤独を恐れない土台として、精神的・経済的な自立を大切にしています。
英語ポイント:be scared of -ing は「〜することが怖い」。self-sufficient は「自立した」です。
やさしい例文:I’m not scared of starting again.(やり直すことは怖くありません。)
3.自分と子どもを支えられなければ、フェミニズムはない
There’s no feminism if you cannot support yourself and your children.
日本語訳:自分自身と子どもを支えられなければ、フェミニズムはありません。
誰かに全面的に依存すれば、その人が決定権を持つことになる。女性が人生を自分で選ぶために、経済的な力が欠かせないという現実的な言葉です。
英語ポイント:support oneself は「自活する」。support a family なら「家族を養う」です。
やさしい例文:She can support herself.(彼女は自活できます。)

4.秘密を語れば、私は弱くならない
Telling my secrets makes me less vulnerable.
日本語訳:秘密を語ることで、私は傷つきにくくなります。
自分に起きたことは人間として特別ではなく、分かち合えば読者の物語ともつながる。隠すことではなく、語ることで力を取り戻すという考えです。
英語ポイント:make + 人 + 形容詞 は「人を〜の状態にする」。vulnerable は「傷つきやすい」です。
やさしい例文:Talking makes me feel better.(話すと気分が楽になります。)
5.以前の考えを手放さなければならない
I have to let go of whatever previous idea I had about it.
日本語訳:それについて以前持っていた考えは、何であれ手放さなければなりません。
物語を無理に思い通りへ運ぼうとすると、流れに逆らっていることに気づく。人生でも、古い計画を手放したときに新しい展開が始まります。
英語ポイント:let go of … は「〜を手放す・執着を捨てる」。
やさしい例文:It’s time to let go.(手放す時です。)
6.私は記憶を守るために書く
I write to preserve memory.
日本語訳:私は、記憶を守るために書きます。
故郷を離れた移民や難民の体験が忘れられていく中で、物語は失われそうな人生を残します。個人の記憶を語ることが、歴史を守ることにもつながります。
英語ポイント:preserve は「保存する・守る」。簡単には keep と言い換えられます。
やさしい例文:Photos help us keep memories.(写真は記憶を残す助けになります。)
7.与えるほど、幸せになる
Give, give, give. The more you give, the happier you are.
日本語訳:与えて、与えて、与えなさい。与えるほど、あなたは幸せになります。
80代になったアジェンデが「人生から学んだ最も大切なこと」として挙げた言葉です。時間、注意、知恵、親切——与えられるものは、お金だけではありません。
英語ポイント:The more …, the … は「〜すればするほど、ますます…」。
やさしい例文:The more I practice, the better I get.(練習するほど上手になります。)
覚えておきたい英語表現
- show up:姿を現す、参加する
- be scared of -ing:〜することが怖い
- support oneself:自活する
- make someone + 形容詞:人を〜の状態にする
- let go of …:〜を手放す
- preserve memory:記憶を守る
- The more …, the …:〜すればするほど…
まとめ|何歳からでも、新しい章は始められる
イザベル・アジェンデの言葉にあるのは、ただ前向きになることではありません。自立し、古い計画を手放し、毎日自分の仕事へ現れ、記憶や経験を誰かと分かち合うことです。
英語学習も、完璧な準備は要りません。Half the job is to show up. と自分に言って、今日も五分だけ英語の前に座る。その積み重ねから、次の章が始まります。
書くことによって人生の変化と向き合った女性の言葉を続けて読みたい方は、ジョーン・ディディオンの英語の名言もどうぞ。
出典
- The Guardian: Divorcing in my 70s
- The Guardian: I still have the same rage
- The Guardian: Isabel Allende interview
- The Guardian: National Book Awards speech
- The Guardian: Q&A with Isabel Allende
- TED: Isabel Allende – Tales of passion










