
何度説明しても反応がない。改善をお願いしても、何も変わらない。こちらが一生懸命働きかけても、まるで手応えがない——。そんな「暖簾に腕押し」は、英語でどう言えばよいのでしょうか。
幅広い場面で使えるのは It had no effect.(何の効果もなかった)です。ただし、「返事がない」「説得が通じない」「状況が変わらない」では、自然な表現が少しずつ変わります。
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「暖簾に腕押し」は英語で It had no effect.
It had no effect. は「それは何の効果もなかった」という意味です。注意、説得、対策などを試したのに、相手や状況に変化がなかった場面で使えます。
I warned him several times, but it had no effect.
何度も彼に注意しましたが、暖簾に腕押しでした。
We lowered the price, but it had little effect on sales.
値下げしましたが、売上にはほとんど効果がありませんでした。
no effect は「まったく効果なし」、little effect は「ほとんど効果なし」です。仕事でも日常会話でも使える、いちばん応用範囲の広い表現です。
反応が返ってこないなら I got no response.
話しかけたり、質問したり、お願いしたりしても反応がない場合は、I got no response. が自然です。
I asked her twice, but I got no response.
彼女に2回聞きましたが、何の反応もありませんでした。
I sent three emails and got no response.
メールを3通送りましたが、返信はありませんでした。
メールの話なら「返事がない」、対面なら「反応がない」と、文脈に合わせて意味が決まります。
説得しても通じないなら It was like talking to a brick wall.
It was like talking to a brick wall. は「レンガの壁に向かって話しているようだった」。何を言っても相手が聞こうとせず、話が通じない場面の表現です。
I tried to explain the problem, but it was like talking to a brick wall.
問題を説明しようとしましたが、暖簾に腕押しでした。
かなり強い不満を含むので、本人に直接言うと失礼になることがあります。また、「馬の耳に念仏」にも近い表現です。単に施策の効果がなかっただけなら It had no effect. のほうが中立的です。

場面別:「暖簾に腕押し」の英語例文
部下に何度注意しても変わらない
I’ve reminded him many times, but nothing has changed.
何度も彼に注意していますが、何も変わっていません。
顧客へ連絡しても返事がない
We followed up twice, but received no response.
2回確認の連絡をしましたが、返事はありませんでした。
新しい対策をしても効果がない
We tried a new approach, but it made no difference.
新しい方法を試しましたが、何の違いも生まれませんでした。
話し合いをしても手応えがない
The conversation went nowhere.
その話し合いは何の進展もありませんでした。
go nowhere は「どこにも進まない」、つまり話し合いや計画が進展しないことを表します。
初心者なら Nothing changed. で大丈夫
「暖簾に腕押し」を英語のことわざに置き換えようとしなくても大丈夫です。何が起きたのかを、簡単な単語でそのまま言えば伝わります。
Nothing changed.
何も変わりませんでした。
It didn’t work.
うまくいきませんでした。
She didn’t respond.
彼女は反応しませんでした。
He didn’t listen.
彼は聞いてくれませんでした。
どれも中学英語だけで作れます。「効果がない」「反応がない」「聞かない」のどれなのかを選ぶだけで、暖簾に腕押しの状況を十分に説明できます。
しゅみすけ(大山俊輔)
初心者なら、これでOK!
「暖簾に腕押し」の英単語が出てこないときこそ、基本単語の出番です。Nothing changed. や It didn’t work. で十分です。100点の一語を探すより、知っている英語で言い切ることを優先しましょう。
「暖簾に腕押し」と「馬の耳に念仏」の違い
似ていますが、焦点が違います。
- 暖簾に腕押し:働きかけても手応えや効果がない
- 馬の耳に念仏:価値のある話をしても相手が聞き流し、理解しない
英語では、暖簾に腕押しなら It had no effect.、馬の耳に念仏なら It went in one ear and out the other. が中心になります。
「糠に釘」との違い
「糠に釘」も、働きかけても効き目がなく手応えがないことを表すため、暖簾に腕押しと非常に近いことわざです。
ただし、暖簾に腕押しは「押しても抵抗がない」という反応のなさ、糠に釘は「釘が固定されない」という効き目のなさ・頼りなさを連想させます。英会話では、どちらも状況に合わせて It had no effect. や It didn’t work. と言い換えるのが自然です。
直訳の push against a noren は通じる?
push against a noren curtain と直訳しても、英語圏ではことわざとして意味は伝わりません。日本文化として紹介する場合は、説明を足しましょう。
In Japanese, we compare a fruitless effort to pushing against a soft shop curtain.
日本語では、手応えのない努力を、柔らかい店の暖簾を押すことにたとえます。
まとめ
- 働きかけても効果なし:It had no effect.
- 問いかけても反応なし:I got no response.
- 話がまったく通じない:It was like talking to a brick wall.
- 話し合いが進展しない:The conversation went nowhere.
- 初心者の簡単な表現:Nothing changed.
「暖簾」を英訳するよりも、何の手応えがなかったのかを伝えるのがポイントです。迷ったら、まずは It had no effect. または Nothing changed. を使ってみましょう。
相手が話を聞き流す場面は、「馬の耳に念仏」は英語で?で詳しく紹介しています。
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