
anything but を見て、「何でも、しかし……?」と戸惑ったことはありませんか。会話では 「決して〜ではない」、文字どおりには 「〜以外なら何でも」という2つの使い方があります。
たとえば The test was anything but easy. は「その試験は何でも簡単だった」ではなく、「その試験は決して簡単ではなかった」です。この記事では、butを「しかし」ではなくexcept(〜を除いて)と捉え、anything butの意味・語順・自然な例文、nothing butやall butとの違いまで整理します。
Contents
anything butの意味は2つ
1.決して〜ではない・〜どころではない
anything but+形容詞・名詞で、後ろの語を強く否定します。「それ以外の何かではあっても、少なくとも〜ではない」という感覚です。
The meeting was anything but short.
その会議は決して短くありませんでした。
Her answer was anything but clear.
彼女の返答は明確どころではありませんでした。
The trip was anything but a relaxing vacation.
その旅行は、くつろげる休暇とは程遠いものでした。
単なる not よりも、「予想や評判とは正反対だった」という驚きや強調が出やすい表現です。
2.〜以外なら何でも
anything but+名詞が文字どおり「その名詞を除けば何でも」を表すこともあります。
I’ll eat anything but seafood.
魚介類以外なら何でも食べます。
Anything but Monday works for me.
月曜日以外ならいつでも大丈夫です。
You can choose anything but the red one.
赤いもの以外なら何を選んでもいいですよ。
こちらは「嫌いなもの」「都合の悪い日」「選べないもの」など、除外対象を一つ示す場面で自然です。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜ「決して〜ではない」になるの?
anything は「どんなものでも」、but はここでは「〜を除いて」です。したがって anything but easy は直訳すると「easy以外のどんなものでも」となります。そこから、「簡単だけは絶対に当てはまらない」つまり「決して簡単ではない」という強い否定になります。
一方、anything but seafood なら「seafoodを除いた何でも」です。後ろに来る語と文脈によって、日本語訳が変わるだけで、中心の発想は同じです。
よく使う語順と形
be動詞+anything but+形容詞
最も覚えやすい形です。
The situation is anything but simple.
状況は決して単純ではありません。
He looked anything but happy.
彼は少しも幸せそうには見えませんでした。
be動詞+anything but+名詞
人や物事を「〜とは到底言えない」と評価します。可算名詞なら冠詞を忘れないようにしましょう。
The event was anything but a failure.
そのイベントは失敗などではありませんでした。
She is anything but a beginner.
彼女は初心者などではありません。
動詞+anything but+除外する名詞
「〜以外なら何でも」という実用的な形です。
Let’s talk about anything but work tonight.
今夜は仕事以外のことなら何でも話しましょう。
Wear anything but jeans.
ジーンズ以外のものを着てください。
anything but・nothing but・all butの違い

anything but:決して〜でない/〜以外なら何でも
The room was anything but quiet.
その部屋は決して静かではありませんでした。
nothing but:〜だけ・〜にすぎない
nothing(何もない)+but(〜を除いて)なので、「〜を除けば何もない」つまり「〜だけ」です。詳しくはnothing butの意味と使い方で解説しています。
He told me nothing but the truth.
彼は私に真実だけを話しました。
all but:ほとんど〜/〜以外すべて
all but finished は「finishedを残して全部」、つまり「ほとんど終わった」です。別の語順では「〜以外すべて」の意味にもなります。詳しくはall butの2つの意味も参考にしてください。
The report is all but finished.
レポートはほとんど完成しています。
far fromとの違い
anything but と far from は、どちらも「決して〜でない」「〜とは程遠い」と訳せます。
- anything but easy:easyだけは当てはまらない、と強く否定
- far from easy:easyな状態から大きく離れている、と距離感で否定
The job was anything but easy.
その仕事は決して簡単ではありませんでした。
The job was far from easy.
その仕事は簡単とは程遠いものでした。
多くの場面で言い換え可能ですが、anything but は会話的で「まさか〜ではない」という強調が響きます。詳しいニュアンスはfar fromの意味と使い方をご覧ください。
日本人が間違えやすいポイント
butを必ず「しかし」と訳さない
anything but はひとかたまりです。文を「何でも、しかし……」と途中で切らず、ここでのbutはexceptだと考えましょう。
肯定ではなく強い否定になることがある
anything があるため肯定的に見えますが、anything but perfect は「完璧以外の何か」から「決して完璧ではない」となります。
皮肉にも注意する
Well, that was anything but helpful.
いや、それは全然役に立たなかったね。
声の調子によっては、不満や皮肉が強く伝わります。人を直接評価するときは少し慎重に使いましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
簡単な英語で言い換えるなら
- anything but easy → not easy at all(まったく簡単ではない)
- anything but friendly → definitely not friendly(決して親切ではない)
- anything but seafood → any food except seafood(魚介類以外の食べ物なら何でも)
会話でanything butがすぐに出てこなくても、この言い換えで自然に通じます。
まとめ
anything but のbutは「〜を除いて」。そこから、次の2つの意味が生まれます。
- anything but+形容詞・名詞:決して〜ではない、〜どころではない
- anything but+除外対象:〜以外なら何でも
nothing but は「〜だけ」、all but は「ほとんど〜/〜以外すべて」です。まずは The task was anything but easy. のような短い一文から使ってみてください。
ほかの表現もまとめて学びたい方は、英熟語・定型表現の一覧もどうぞ。









