
come to passは、「(予言・計画・恐れていたことなどが)起こる」「現実になる」という意味です。日常の軽い出来事よりも、長い時間を経た変化、予想していた未来、物語の重要な出来事などを少し改まった調子で語るときに向いています。
この記事では、come to passの意味と成り立ち、よく使われる形、自然な例文を紹介し、happen・come about・come trueとの違いまで整理します。すぐに表現が出てこないときの、簡単な英語での言い換えも確認しましょう。
Contents
come to passの基本的な意味
come to passの中心的な意味は、次の2つです。
- 出来事が起こる・生じる
- 予想・計画・変化などが現実になる
日本語では文脈に応じて「起こる」「実現する」「そういう結果になる」「現実のものとなる」などと訳せます。
No one knows how these changes will come to pass.
こうした変化がどのように実現するのかは、誰にも分かりません。
現代英語では普通の会話ならhappenやcome trueのほうがよく使われます。come to passには、物語を語るような響きや、時間の流れを振り返るような落ち着いた響きがあります。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜcome to passで「起こる」になるの?
comeには「こちらへ来る」だけでなく、「ある状態・段階に至る」という感覚があります。passはここでは「通り過ぎる」という日常的な動作ではなく、古い用法で「起こる・生じる」という出来事の発生に関係します。
そのため、come to pass全体では、出来事が時間の流れの中から現れて現実の段階までやって来るようなイメージになります。

come to passの語順とよく使われる形
1.出来事+come to pass
起こる出来事を主語に置くのが基本です。
The prediction came to pass years later.
その予言は何年もたってから現実になりました。
過去形はcame to passです。comeの過去形がcameになる点に注意しましょう。
2.how+主語+come to pass
「どのようにして起こるのか」を尋ねたり説明したりするときによく使われます。
How did this situation come to pass?
どうしてこのような状況になったのでしょうか。
3.if+主語+come to pass
将来起こるかもしれない出来事について話す形です。
If that comes to pass, we will need a new plan.
もしそれが現実になれば、新しい計画が必要になります。
4.should+主語+come to pass
やや改まった文で、「万一〜が起きたら」を表せます。
Should the worst come to pass, we have an emergency fund.
万一最悪の事態になっても、私たちには緊急用の資金があります。
場面別の自然な例文
仕事・計画
The merger may never come to pass.
その合併は実現しないかもしれません。
It took years for the project to come to pass.
そのプロジェクトが実現するまで何年もかかりました。
社会・ニュース
Many of the changes they predicted have come to pass.
彼らが予測した変化の多くは現実になりました。
We cannot assume that the reform will come to pass.
その改革が必ず実現すると考えることはできません。
人間関係・人生
Her fear of losing touch with her friends never came to pass.
友人たちと疎遠になるという彼女の不安は、現実にはなりませんでした。
The future we imagined together finally came to pass.
二人で思い描いた未来が、ついに現実になりました。
物語・歴史
Everything the old woman had warned them about came to pass.
老女が警告していたことは、すべて現実になりました。
Years passed before peace came to pass.
平和が実現するまでに何年もの歳月が過ぎました。
happenとの違い
happenは「起こる」を表す最も一般的で中立的な動詞です。事故、偶然、日常の小さな出来事にも自然に使えます。
What happened at the station?
駅で何があったの?
同じ場面でWhat came to pass at the station?と言うと、古風で物語調に響きます。普段の会話ではhappenを選ぶのが自然です。
come aboutとの違い
come aboutも「起こる・生じる」を表しますが、特にある状況や変化がどのような経緯で生まれたかに焦点を当てやすい表現です。
- How did the change come about?=その変化は、どういう経緯で生じたの?
- The predicted change came to pass.=予測されていた変化が、ついに現実になった。
come aboutは原因や過程、come to passは出来事が現実になったという到達点に意識が向きやすい、と考えると整理しやすくなります。
come trueとの違い
come trueは、夢・願い・希望・予言などが「かなう・本当になる」という表現です。個人的な夢や願いにはcome trueが最も自然です。
My dream of studying abroad came true.
海外で学ぶという夢がかないました。
come to passは夢に限らず、計画、予測、恐れていたこと、社会的な変化などにも使えます。特に好ましくない予測にも自然です。
bring aboutとの違い
bring aboutは「変化や結果を引き起こす・もたらす」という他動詞的な表現です。原因となる人や物を主語にできます。
- The policy brought about major changes.=その政策が大きな変化をもたらした。
- Major changes came to pass.=大きな変化が現実に起こった。
日本人が間違えやすいポイント
passを過去形にしない
過去の話では、comeをcameにします。
- ○ The plan came to pass.
- × The plan come to passed.
come to passをひとかたまりとして覚えつつ、時制を示すのはcomeだと考えましょう。
人を主語にして「実現させる」と言わない
come to passは基本的に出来事が主語になる自動詞表現です。「私たちが計画を実現させた」なら、We made the plan happen.やWe carried out the plan.などが自然です。
日常の小さな出来事に使いすぎない
「昨日、電車が遅れた」はThe train was delayed yesterday.やSomething happened.で十分です。come to passを使うと、必要以上に大げさまたは文学的に聞こえることがあります。
簡単な英語で言い換えるなら?
come to passが出てこなければ、次の基本表現で十分に伝えられます。
- It happened.=それは起こりました。
- It became real.=それは現実になりました。
- The plan worked.=その計画はうまくいきました。
- What we expected happened.=予想していたことが起こりました。
- We finally made it happen.=私たちはついにそれを実現しました。
しゅみすけ(大山俊輔)
短い会話で使ってみよう
A: Do you think the new office plan will really happen?
新しいオフィスの計画、本当に実現すると思う?
B: I hope so, but it may take years to come to pass.
そう願っているけど、実現するまで何年もかかるかもしれないね。
A: She always said the town would become popular.
彼女はいつも、この町は人気になると言っていたよね。
B: Yes, and her prediction has finally come to pass.
うん、そして彼女の予測がついに現実になったね。
まとめ
come to passは、「出来事が起こる」「予測・計画・変化などが現実になる」を表す、やや改まった物語調の表現です。普通の出来事ならhappen、夢や願いがかなうならcome true、変化の経緯に注目するならcome aboutが自然です。
まずはIf that comes to pass, …(もしそれが現実になれば)や、It may never come to pass.(それは実現しないかもしれない)という形から使ってみましょう。
ほかの英熟語も調べたい方は、英熟語・定型表現の親記事をご覧ください。









