「言及する」は英語で?mention・refer to・touch on・bring upの違いと簡単な言い換え

「言及する」は英語で?mention・refer to・touch on・bring upの違い

「会議でその問題に言及する」「報告書で過去の事例に言及する」「話の中で軽く言及する」。日本語では同じ「言及する」でも、英語では話題を短く出すのか、何かを明確に指すのか、新しい話題を持ち出すのかによって表現が変わります。

代表的な英語は mentionrefer totouch onbring up です。日常会話なら難しい表現にこだわらず、I talked about it.I said something about it. でも十分に伝えられます。

「言及する」の主な英語表現

英語 中心的な意味 使う場面 代表例文
mention 人・物・話題を短く口に出す 会話、メール、文章 She mentioned the problem.
refer to 特定の人・資料・事柄を指して述べる 報告、説明、資料参照 He referred to the report.
touch on 話題の一部に軽く触れる プレゼン、講義、概要説明 We briefly touched on the issue.
bring up 会話の中へ新しい話題を持ち出す 会議、相談、日常会話 She brought up the budget.

一番基本の表現はmention

mention は、詳しく説明するのではなく、人・物・出来事・話題の名前を短く出すときの基本語です。会話にも文章にも使えます。

  • He mentioned your name in the meeting.(彼は会議であなたの名前に言及しました。)
  • Did she mention the deadline?(彼女は締切について何か言いましたか?)
  • I forgot to mention that the office will be closed.(オフィスが休みになることを言い忘れました。)

形は mention + 名詞mention doingmention that + 文 です。

日本語の「言及する」と英語の意味のズレ

日本語の「言及する」はやや硬く、話題に触れる行為を広く表します。一方、英語では話し手の動きが細かく分かれます。

  • mention:その名前や話題を短く出す
  • refer to:特定の資料・発言・事柄を指す
  • touch on:詳しく扱わず、少しだけ触れる
  • bring up:それまで出ていなかった話題を持ち出す

「言及する=mention」と一語で覚えるだけでなく、話題を初めて出したのか、すでにある資料を指したのか、どの程度詳しく話したのかまで考えると自然な表現を選べます。

refer to:特定のものを指して言及する

refer to + 名詞 は、すでに存在する資料・発言・出来事などを指して述べる表現です。「参照する」「指す」という意味にもなります。

  • She referred to the previous meeting.(彼女は前回の会議に言及しました。)
  • The article refers to several recent studies.(その記事はいくつかの最近の研究に言及しています。)
  • When I said “the issue,” I was referring to the cost.(私が「その問題」と言ったとき、費用のことを指していました。)

詳しい意味と語順は、refer toの意味とmentionとの違いで解説しています。

touch on:話題に軽く触れる

touch on + 話題 は、あるテーマを詳しく掘り下げず、短時間だけ扱う表現です。プレゼンや講義で「ここでは簡単に触れます」と言う場面に向いています。

  • I’d like to touch on three main points.(三つの要点に触れたいと思います。)
  • We touched on the problem, but we didn’t discuss it in detail.(その問題に少し触れましたが、詳しくは話し合いませんでした。)
  • The book touches on the history of the city.(その本は街の歴史にも触れています。)

touch onの使い方とmention・refer toとの違いもあわせて確認できます。

mention・refer to・touch on・bring upで言及する意味の違い

bring up:話題を持ち出す

bring up + 話題 は、それまで会話に出ていなかった話題を初めて持ち出す表現です。単に言及した事実よりも、会話の議題として出したことに焦点があります。

  • She brought up the schedule during the meeting.(彼女は会議でスケジュールの話を持ち出しました。)
  • I didn’t want to bring up money at dinner.(夕食の席でお金の話を持ち出したくありませんでした。)
  • Why did you bring that up?(どうしてその話を持ち出したの?)

「育てる」など別の意味や語順は、bring upの意味と使い方で詳しく紹介しています。

mention・refer to・touch on・bring upの違い

状況 自然な表現 焦点
名前や話題を短く出す mention 口にした事実
資料や以前の話を指す refer to 参照先
詳しく話さず軽く扱う touch on 扱った深さ
新しい話題を会話へ出す bring up 話題を導入した動き

場面別に使える例文

会議・プレゼン

  • I’d like to mention one concern.(懸念点を一つ挙げたいと思います。)
  • As I mentioned earlier, sales are improving.(先ほど申し上げたように、売上は改善しています。)
  • Let me briefly touch on the budget.(予算について簡単に触れさせてください。)
  • No one brought up the delivery delay.(誰も納期の遅れを話題に出しませんでした。)

メール・文章

  • As mentioned in my previous email, the date has changed.(前のメールで述べたように、日程が変わりました。)
  • The report refers to data from last year.(報告書は昨年のデータに言及しています。)
  • It is worth mentioning that the service is free.(そのサービスが無料であることは、触れておく価値があります。)

最後の形は、It’s worth mentioning thatの語順と使い方で詳しく解説しています。

英語日記・日常会話

  • My boss mentioned my idea today.(今日、上司が私のアイデアに言及しました。)
  • I brought up our travel plans at dinner.(夕食時に旅行計画の話を出しました。)
  • We talked about work, but only briefly.(仕事の話をしましたが、ほんの少しだけでした。)

この英語を知らなかったら?【しゅみすけ式】

mention や refer to が出てこなくても、何について、どのくらい話したかを基本語で言えば十分です。

  • I talked about the problem.(その問題について話しました。)
  • I said something about the schedule.(スケジュールについて少し言いました。)
  • I talked about it for a short time.(それについて短い時間だけ話しました。)
  • I used the report when I explained it.(説明するときにその報告書を使いました。)
  • I started talking about money.(お金の話を始めました。)
  • I told them about one important point.(重要な点を一つ伝えました。)

しゅみすけ(大山俊輔)

「言及する」を難しい一語に訳せなくても大丈夫です。「そのことを話した」「少しだけ話した」「その話を始めた」と、実際にしたことへ分ければ、talk、say、startだけでも十分に伝わります。

よくある間違い

× mention about the problem

mention は他動詞なので、目的語の前に about は不要です。

× She mentioned about the problem.
○ She mentioned the problem.

× refer the report

「報告書に言及する・参照する」なら refer to the reportto が必要です。

bring upとmentionを同じ意味で使う

mention は話題を短く口にすること、bring up は話題を会話へ持ち込むことです。

  • She mentioned the budget.(彼女は予算について少し言いました。)
  • She brought up the budget.(彼女が予算の話を議題として持ち出しました。)

FAQ

「先ほど言及したように」は英語で?

As I mentioned earlier, … が自然です。文章なら As mentioned above, …(上で述べたように)も使えます。

「報告書で言及する」は英語で?

短く取り上げるなら mention something in the report、特定の資料や出来事を参照するなら refer to something in the report が自然です。

mentionとtalk aboutの違いは?

mention は短く名前や話題を出します。talk about は、そのテーマについてある程度話す意味です。

「軽く言及する」は英語で?

briefly mention または touch on が使えます。話題の一部分だけに触れるなら touch on がぴったりです。

「言うまでもなく」はnot to mentionですか?

not to mention は「〜は言うまでもなく・そのうえ〜も」という追加表現です。詳しくはnot to mentionの意味と使い方をご覧ください。

まとめ

  • mention:人・物・話題を短く口に出す
  • refer to:特定の資料・発言・事柄を指して述べる
  • touch on:詳しく扱わず、話題に軽く触れる
  • bring up:会話の中へ新しい話題を持ち出す

単語が出てこないときは、I talked about it.I said something about it.I started talking about it. のように、実際の話し方へ分解して伝えましょう。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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