
会議や少し改まった会話で、「よろしければ一言」「差し支えなければ申し上げますが」と控えめに発言へ入りたいときに使えるのが If I may, … です。
単語だけを見ると「もし私がしてもよいなら」ですが、実際の会話では文の続きを省略したまま、相手の発言権や立場を尊重しながら、自分の意見・質問・提案を差し出す前置きとして働きます。
ただし、日常の気軽な雑談では少し改まりすぎることもあります。また、声の調子によっては自信に満ちた反論や、やや芝居がかった言い方にも聞こえます。この記事では、If I may の意味、丁寧さ、自然な使い方、似た表現との違いを会話例とともに解説します。
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If I may, … の意味
If I may, … は、直訳すると「もし私がしてもよいなら……」です。会話では、後ろに省略されている内容を文脈から補って理解します。
- If I may say something, …:一言よろしければ
- If I may add something, …:付け加えてよろしければ
- If I may ask, …:差し支えなければ伺いたいのですが
- If I may suggest, …:提案させていただけるなら
単独の If I may, … は、その場で「発言してもよいなら」「申し上げてもよいなら」という意味になります。
If I may, I think we should look at the figures again.
一言よろしければ、数値をもう一度確認すべきだと思います。
疑問文の May I …? のように相手の返事を必ず待つ形ではなく、配慮を示したうえでそのまま本題へ進むことが多い表現です。
会話の中で果たす役割
If I may, … は文法上の許可だけを表すのではありません。会話では主に次の働きをします。
- 相手が会話や議論を進めていることを認める
- 自分が発言へ入ることへの配慮を示す
- 意見・補足・質問を控えめな形で差し出す
たとえば、会議でいきなり We need a different plan. と言うより、If I may, I think we need a different plan. と置くと、「自分の意見を押しつける」のではなく「発言を場に差し出す」印象になります。
しゅみすけ(大山俊輔)
丁寧さ・強さ・使える場面
| 観点 | If I may, … の特徴 |
|---|---|
| 会話上の役割 | 控えめに発言へ入り、意見・質問・提案を出す |
| 対人距離 | 丁寧。仕事や改まった場面に向く |
| 発言の強さ | 形は控えめだが、本題ははっきり伝えられる |
| 主な場面 | 会議、面談、接客、公式な質疑応答、少し改まった会話 |
上司や顧客がいる会議、司会者が進行している場、専門家同士の議論などで使いやすい表現です。
一方、親しい友人同士で単に話へ入りたいなら、Can I say something? や Can I add something? のほうが自然です。If I may は場面によって、上品・慎重・ややフォーマルに聞こえます。
If I may の自然な使い方
1.発言へ控えめに入る
If I may, there’s one point we haven’t discussed yet.
一言よろしければ、まだ話し合っていない点が一つあります。
If I may, I’d like to offer another perspective.
よろしければ、別の視点をお伝えしたいと思います。
相手の話を止めることそのものに焦点を当てるのではなく、発言の場を丁寧に受け取る感覚です。
2.意見や補足を加える
If I may add one thing, customer feedback has been very positive.
一つ付け加えてよろしければ、お客様からの反応は非常に好意的です。
If I may say so, the new design is much easier to use.
言わせていただけるなら、新しいデザインのほうがずっと使いやすいです。
If I may add to that, we also need to consider the schedule.
それに付け加えるなら、日程についても考える必要があります。
3.控えめに質問する
If I may ask, why did you choose this approach?
差し支えなければ、なぜこの方法を選ばれたのですか。
If I may ask, how long have you worked in this field?
差し支えなければ、この分野でどのくらい働いていらっしゃいますか。
If I may ask は質問を丁寧に導入しますが、年齢・収入・恋愛・健康など、質問内容自体が私的すぎる場合に失礼さが消えるわけではありません。
4.提案する
If I may suggest, we could start with a smaller test.
提案させていただけるなら、まず小規模なテストから始めてもよいと思います。
If I may make a suggestion, let’s review the data before we decide.
提案してもよろしければ、決定前にデータを見直しましょう。
5.丁寧に訂正・反対する
If I may, I believe the deadline is next Monday, not Friday.
申し上げてよろしければ、締め切りは金曜日ではなく次の月曜日だったと思います。
If I may disagree, the current plan may be too expensive.
異論を申し上げてよろしければ、現在の計画は費用がかかりすぎるかもしれません。
If I may disagree はかなり改まった響きがあります。通常の職場では I’m not sure I agree. のほうが自然な場合も多いでしょう。
短い会話例でニュアンスを確認
会議で別の視点を出す
A: So our priority should be reducing costs.
では、コスト削減を最優先にすべきですね。
B: If I may, I think customer retention should come first.
一言よろしければ、顧客維持を優先すべきだと思います。
A: That’s a fair point. Please go on.
もっともな意見です。続けてください。
説明へ補足を加える
A: The launch went smoothly overall.
発売は全体として順調でした。
B: If I may add one thing, the support team handled several urgent requests.
一つ付け加えてよろしければ、サポートチームが緊急の依頼を何件か処理しました。
A: Yes, they did an excellent job.
そうですね。素晴らしい仕事をしてくれました。
面談で質問する
A: I’ve worked with international teams for several years.
数年間、国際的なチームで働いてきました。
B: If I may ask, what was the biggest challenge?
差し支えなければ、最大の課題は何でしたか。
A: Probably communication across time zones.
おそらく、時差をまたぐコミュニケーションですね。

文末の言い方とイントネーション
If I may? のように語尾を上げて一度止まると、実際に相手の許可を待つ意味が強くなります。
If I may? — Of course.
一言よろしいですか。——もちろんです。
一方、If I may, I’d like to add something. のように続ける場合は、If I may を短く落ち着いて言い、本題へつなぎます。
- 語尾を上げて止まる:許可を求め、返答を待つ
- 軽く間を置いて続ける:配慮を示しながら発言へ入る
- 強く区切って言う:自信のある反論や訂正にも聞こえる
特に反対意見の前では、声を張って If I may! と言うと、表面上は丁寧でも「どうしても言わせてもらいます」という強さが出ます。
If I may と似た表現の違い
| 表現 | 会話上の働き | 印象 |
|---|---|---|
| If I may, … | 控えめに発言へ入る | 丁寧・ややフォーマル |
| May I …? | 行動や発言の許可を尋ねる | 返事を待つ疑問文 |
| Can I add something? | 意見を付け加えてよいか尋ねる | 自然で協調的 |
| Sorry to interrupt, but … | 遮ることを詫びて本題へ入る | 割り込みへの配慮が明確 |
| With all due respect, … | 敬意を示しながら反対する | 強い反論の予告になりやすい |
If I may と May I …? の違い
May I ask a question? は「質問してもよいですか」と許可を直接尋ねます。通常は相手の反応を待ちます。
If I may ask, what changed your mind? は、質問への配慮を示しつつ、そのまま「何が考えを変えたのですか」と尋ねます。
May I have や May I ask の基本は、May I have・May I askの意味と使い方でも解説しています。
If I may と Sorry to interrupt, but … の違い
If I may は「発言させていただけるなら」と控えめに場へ入る表現です。相手の発言を実際に遮っているとは限りません。
Sorry to interrupt, but … は、相手が話している途中で中断させることを明確に認めます。違いは、Sorry to interrupt, but … の丁寧な使い方も参考にしてください。
使うと不自然・強すぎることがある場面
気軽な雑談で何度も使う
友人との日常会話で毎回 If I may と言うと、堅い、芝居がかっている、わざとらしいと感じられることがあります。
Can I add something?
ちょっと付け加えてもいい?
Can I say something?
ちょっと言ってもいい?
のほうが自然です。
失礼な内容の前に置く
If I may, that idea makes no sense. は前置きが丁寧でも、makes no sense が強く、全体として失礼になり得ます。
If I may, I’m not sure that approach will work.
申し上げてよろしければ、その方法がうまくいくか少し疑問です。
のように、本題そのものも調整する必要があります。
If I can と機械的に置き換える
If I can は文脈によって「もし私にできるなら」という能力・可能性の意味に寄りやすくなります。丁寧に発言へ入る定型表現としては If I may が一般的です。
しゅみすけ(大山俊輔)
If I may が出てこないときの簡単な言い換え
If I may がすぐに出てこなくても、基本的な英語で十分に意図を伝えられます。
- Can I say something?
ちょっと言ってもいいですか。 - Can I add one thing?
一つ付け加えてもいいですか。 - I have a question.
質問があります。 - I think we should check this again.
これはもう一度確認したほうがよいと思います。 - Sorry, but I see it differently.
すみませんが、私は違う見方をしています。
簡単な表現は If I may より直接的になることがありますが、穏やかな声で言い、相手の反応を待てば十分丁寧です。
まとめ
If I may, … は「一言よろしければ」「差し支えなければ」と、相手や会話の順番に配慮しながら発言へ入る英語表現です。
- 意見・補足・質問・提案・訂正の前に使える
- 仕事や改まった場面に合う、丁寧でややフォーマルな表現
- 語尾を上げて止まれば、実際に許可を待つ響きが強くなる
- 親しい雑談では Can I add something? のほうが自然なことも多い
- 丁寧さは前置きだけでなく、後ろの本題と声の調子で決まる
If I may は、自分の意見を消すための表現ではありません。相手の発言権を尊重しながら、自分の考えを落ち着いて場に加えるためのひと言です。











