the upper crustの意味は?「上流階級・上流社会」の使い方とニュアンス

the upper crustの意味・使い方・ニュアンスを示すアイキャッチ画像

the upper crustは、「社会の上流階級」「社会的・経済的に地位の高い人々」を表すイディオムです。

直訳すると「上側のパンの皮」。パンの話に見えますが、人や社会について使われると、社会階層の「上側」にいる人々をまとめて指します。

The event attracted members of the city’s upper crust.
その催しには、市の上流層の人々が集まりました。

現代の会話では少し古風、ユーモラス、または皮肉っぽく響くことがあります。単に「お金持ち」と言うより、家柄・人脈・社会的地位まで含めて眺める表現です。

the upper crustの意味を先に確認

the upper crustが指すのは、社会の中で高い地位や特権を持つ層です。

  • 名家や伝統ある家系の人々
  • 政治・経済・社交界で影響力を持つ人々
  • 富と社会的地位の両方を備えた上流層

日本語では、文脈に応じて「上流階級」「上流社会の人々」「社会の上層部」などと訳せます。

She grew up among the upper crust.
彼女は上流社会の人々に囲まれて育ちました。

しゅみすけ(大山俊輔)

the upper crustは、収入だけを表す言葉ではありません。家柄・教育・人脈・社会的な立場を含む「上流層」のイメージです。

直訳「上側のパンの皮」から実際のニュアンスへ

the upper crustの直訳「上側のパンの皮」と実際の意味「社会の上流階級」の対比

直訳:パンなどの上側の皮

upperは「上側の」、crustはパンやパイなどの「外側の皮・表面の硬い部分」です。

文字どおりなら、the upper crustはパンやパイの上側にある焼けた部分を指せます。

実際のイディオム:社会の「上側」にいる人々

人や社会について使う場合、upperは社会階層の上部、crustはひとまとまりの層を思わせます。そこから、社会の最上部にいる人々をthe upper crustと呼びます。

「昔、上流階級だけがパンの上側を食べたから」という説明が紹介されることもありますが、語源として確実とは言い切れません。学習するときは、社会を層として見たときのupper=上層という比喩を押さえるのが安全です。

イラストのように、社会を段のあるピラミッドとして考え、その上段にいる層を指すと理解すると意味がつながります。

どんなニュアンスで使われる?

少し古風で、会話ではユーモラスな響きもある

the upper crustは意味が通じる表現ですが、日常会話で頻繁に使う中立語というより、少し古風な響きがあります。

He likes to pretend he belongs to the upper crust.
彼は自分が上流階級の一員であるかのように振る舞いたがります。

この例では、話し手が少しからかったり、距離を置いたりしている感じがあります。

敬意にも皮肉にもなり得る

歴史や社会について客観的に述べることもできますが、文脈によっては「特権階級」「お高くとまった人々」という批判的な含みを持ちます。

The club was once reserved for the upper crust.
そのクラブはかつて、上流階級だけのものでした。

The upper crust seemed unaware of ordinary people’s problems.
上流層は、一般の人々が抱える問題に気づいていないようでした。

二つ目では、社会的な距離や特権への批判が感じられます。

よく使う形と語順

the upper crust

通常はtheを付け、集団全体を表します。

The upper crust gathered at the charity gala.
上流社会の人々が慈善パーティーに集まりました。

集団を指すため、文脈や英語の種類によって単数・複数どちらの動詞で受ける例もありますが、学習段階では文全体を自然に言い換えるのもよい方法です。

members of the upper crust

個々の人々を明確に数えたいなら、members of the upper crustが使えます。

Several members of the upper crust attended the wedding.
上流階級の人々が何人か、その結婚式に出席しました。

the city’s / country’s upper crust

どこの上流層なのかを示すときは、所有格を付けられます。

The restaurant became popular with London’s upper crust.
そのレストランは、ロンドンの上流層に人気となりました。

upper-crustを形容詞的に使う

ハイフンを入れたupper-crustが、名詞の前で「上流階級の・上流向けの」という形容詞的な働きをすることもあります。

It was an upper-crust neighborhood.
そこは上流階級の人々が暮らす地域でした。

ただし、現代の自然な説明ならan affluent neighborhoodan upscale neighborhoodのほうが中立的です。

自然な例文

The hotel was popular with the upper crust in the 1920s.
そのホテルは1920年代、上流階級の人々に人気でした。

Her family was part of the local upper crust.
彼女の家族は、地元の上流社会に属していました。

The party was full of celebrities and members of the upper crust.
そのパーティーには、有名人や上流階級の人々が大勢いました。

He writes novels about secrets hidden behind upper-crust respectability.
彼は、上流社会の立派な外見の裏に隠れた秘密を小説にしています。

The museum was funded by the city’s upper crust.
その美術館は、市の上流層から資金提供を受けました。

She spoke with a polished accent associated with the upper crust.
彼女は、上流階級を連想させる洗練された話し方をしました。

the upper crust・the elite・high society・the wealthyの違い

the upper crust:家柄や社会階層を感じさせる

社会の伝統的な上流層を指し、少し古風・ユーモラス・皮肉な響きが出ることがあります。

the elite:能力・権力・地位の上位集団

the eliteは、政治・経済・教育・スポーツなど、ある分野で大きな力や高い能力を持つ少数の人々です。

The program trains the country’s business elite.
そのプログラムは、国内のビジネスエリートを育成します。

名家の出身でなくても、実績や権力によってeliteに含まれることがあります。

high society:上流社会・社交界

high societyは、上流階級の人々が作る社交界や、その社会生活に焦点があります。

She was well known in high society.
彼女は上流社交界でよく知られていました。

the wealthy / wealthy people:裕福な人々

the wealthyは経済的に豊かな人々です。家柄や社交界とのつながりは必須ではありません。

The policy mainly benefits the wealthy.
その政策は主に富裕層に利益をもたらします。

日本人が間違えやすいポイント

crustだけで「上流階級」にはならない

crust単独は、パンの皮、パイ生地、地殻、表面の硬い層などを表します。

I prefer pizza with a thin crust.
私は薄い生地のピザが好きです。

上流階級の意味になるのは、まとまりとしてのthe upper crustです。

褒め言葉として本人に直接使わない

You’re upper crust.と言っても、自然な「上品ですね」という褒め言葉にはなりません。階級で人を分類する響きや、皮肉が出る可能性があります。

「上品ですね」と言いたいなら、次のような表現が自然です。

  • You look elegant.:上品ですね
  • She has refined manners.:彼女は洗練された物腰です
  • He comes from a well-established family.:彼は名家の出身です

単なる「高級」にはupscaleを使う

高級な店や住宅地を説明するだけなら、階級を直接示すupper crustよりupscalehigh-endが自然です。

It’s an upscale restaurant.
そこは高級レストランです。

しゅみすけ(大山俊輔)

the upper crustは人々の社会階層を表します。店や商品の「高級さ」を言いたいだけなら、upscaleやhigh-endのほうが使いやすいです。

しゅみすけ式:出てこなければ簡単に言い換える

the upper crustが思い出せないときは、何が「上流」なのかを簡単な英語で直接説明できます。

  • rich and powerful people
    裕福で力のある人々
  • people from high-status families
    社会的地位の高い家の出身者
  • people at the top of society
    社会の頂点にいる人々
  • wealthy people with strong connections
    人脈を持つ裕福な人々

The party was attended by rich and powerful people.
そのパーティーには、裕福で影響力のある人々が出席しました。

このように、rich・powerful・family・societyなどの基本語へ分ければ、階級語を無理に思い出さなくても意味を伝えられます。

関連表現

  • the ruling class:支配階級
  • the privileged few:特権を持つ少数の人々
  • blue blood:名門・貴族の血筋
  • old money:代々受け継がれた富、その家系
  • the cream of society:社会の選りすぐりの人々

ほかの定型表現は、英熟語・定型表現の一覧や、英熟語・イディオムA〜Z一覧から確認できます。

まとめ

the upper crustは、「社会の上流階級・上流層」を表すイディオムです。

  • 直訳は「上側のパンの皮」
  • 実際には社会階層の「上側」にいる人々
  • 富だけでなく、家柄・地位・人脈を含みやすい
  • 少し古風で、ユーモラスまたは皮肉に響くことがある
  • 中立的に言うならthe wealthy・high society・affluentなどを文脈で使い分ける

パンの意味を丸暗記するのではなく、社会を何層にも重なった構造として見て、その最上部にある層を指すと考えると理解しやすくなります。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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