
need doing は、「〜する必要がある」ではなく、主語について「〜される必要がある」と伝える形です。
The chair needs fixing. なら「その椅子は修理する必要がある」ではなく、「その椅子は修理される必要がある=その椅子は修理が必要」です。
見た目は doing なのに意味は受け身になるため、日本語話者には少し不思議に見えます。この記事では、意味の考え方、need to do・need to be done との違い、自然な例文、間違えやすい語順まで整理します。
Contents
need doingの基本的な意味
形は次のとおりです。
物・事 + need(s) + 動名詞(doing)
= 物・事は「〜される必要がある」
= 物・事は「〜する必要がある状態だ」
- The car needs washing.
その車は洗う必要があります。 - This report needs checking.
この報告書は確認が必要です。 - Your shirt needs ironing.
あなたのシャツはアイロンがけが必要です。
日本語訳では「洗われる必要がある」より、「洗う必要がある」「洗ったほうがよい」としたほうが自然なことも多いでしょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜdoingなのに受け身の意味になる?
need の後ろの動名詞は、「必要とされている作業」を表します。主語はその作業をする人ではなく、作業を受ける物です。

The chair needs fixing.
= The chair needs to be fixed.
つまり、fixing は形としては能動の動名詞ですが、文全体では「椅子が修理という作業を必要としている」と捉えます。
need doingとneed to doの違い
| 形 | 主語の役割 | 例 |
|---|---|---|
| 人 + need to do | 主語が行動する | I need to fix the chair. |
| 物 + need doing | 主語が行動を受ける | The chair needs fixing. |
| 物 + need to be done | 主語が行動を受ける | The chair needs to be fixed. |
- I need to clean the kitchen.
私はキッチンを掃除する必要があります。 - The kitchen needs cleaning.
キッチンは掃除が必要です。 - The kitchen needs to be cleaned.
キッチンは掃除される必要があります。
I need cleaning the kitchen. とは通常言いません。「私が掃除する必要がある」なら I need to clean the kitchen. です。
日常会話・仕事で使える例文
家庭・暮らし
- The windows need cleaning.
窓は掃除が必要です。 - This button needs sewing back on.
このボタンは縫い付け直す必要があります。 - The batteries need replacing.
電池は交換が必要です。
仕事
- The numbers need checking before the meeting.
会議の前に数字を確認する必要があります。 - This paragraph needs rewriting.
この段落は書き直す必要があります。 - A few details still need discussing.
まだ話し合う必要のある詳細がいくつかあります。
買い物・サービス
- My phone needs repairing.
私のスマートフォンは修理が必要です。 - These pants need shortening.
このズボンは丈を詰める必要があります。
否定文・疑問文・過去形の作り方
一般動詞の need と同じように変化させます。
- The room doesn’t need painting.
その部屋は塗り直す必要はありません。 - Does this file need updating?
このファイルは更新が必要ですか? - The lock needed replacing.
その鍵は交換が必要でした。
need の直後は動名詞なので、needs to fixing や needs be fixing にはしません。
need doingとneed to be doneはどう使い分ける?
意味はほぼ同じです。need doing は短く、作業の必要性を手早く述べられます。need to be done は受け身の形が明示されるため、学習者にも構造が分かりやすく、やや改まった文でも使いやすい形です。
- The contract needs reviewing.
その契約書は確認が必要です。 - The contract needs to be reviewed by a lawyer.
その契約書は弁護士による確認が必要です。
行為者を by a lawyer のように加えたいときは、need to be done のほうが自然に組み立てやすいでしょう。地域や話者によって好みはありますが、needs cleaning / fixing / replacing のような形は広く使われます。
しゅみすけ(大山俊輔)
日本人が間違えやすいポイント
1.人を主語にして受け身の意味にしない
I need washing. は文脈によって「私は洗ってもらう必要がある」という妙な意味になります。「私は洗濯する必要がある」なら I need to do the laundry. です。
2.doingの目的語を重ねない
The car needs washing it. とはしません。the car が wash の対象をすでに表しているからです。
3.「必要としている人」を伝える形と混同しない
I need help. は「私は助けが必要」、The document needs checking. は「書類は確認が必要」です。主語が何を必要としているのかを見ます。
want doingとの関係
特にイギリス英語では、want doing も「〜される必要がある」という意味で使われることがあります。
The garden wants tidying.
庭は片づけが必要です。
ただし、英語学習者が幅広く使うなら needs tidying または needs to be tidied のほうが分かりやすく安全です。
簡単な英語で言い換えるなら
need doing がすぐに出てこなくても、次の形で十分伝わります。
- It needs to be fixed.
それは修理が必要です。 - We need to fix it.
私たちはそれを修理する必要があります。 - Someone needs to check this.
誰かがこれを確認する必要があります。
まとめ
- need doing は「〜される必要がある」という受け身の意味
- 主語は作業をする人ではなく、作業を受ける物・事
- The chair needs fixing. = The chair needs to be fixed.
- 人が行動するなら 人 + need to do
- 迷ったら need to be + 過去分詞 で言い換えられる
ほかの定型表現も、英熟語・定型表現のまとめから確認できます。









