
遠ざかる船や飛行機を見送っていると、やがて視界から消えて見えなくなります。この「見える範囲の外」を表すのが out of sight です。
会話では「見えない」という状態だけでなく、貴重品を「人目につかない所に置く」、子どもや荷物が「視界から消える」といった場面にも使います。さらに、ことわざの Out of sight, out of mind. もよく知られています。
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out of sightの基本的な意味
sight は「視界・見える範囲」、out of は「〜の外へ/〜の外に」を表します。そのため、out of sightの中心イメージは「視界の外にある」です。
- 見えない所にある
- 視界から消える
- 人目につかないように隠れている
日本語では文脈に応じて「見えない」「視界の外に」「人目につかない所に」などと訳します。
前回のout of placeが「本来の場所から外れている」、out of orderが「正常な状態・順序から外れている」のに対し、out of sightは「見える範囲から外れている」という組み立てです。
しゅみすけ(大山俊輔)
out of sightの3つの使い方

1.「視界の外にある・見えない」
何かが見える範囲にない状態を表します。be動詞と一緒に使うと「見えない所にある」という状態になります。
The children are out of sight behind the trees.
子どもたちは木の向こうにいて見えません。
The cabin was out of sight from the road.
その小屋は道路からは見えない場所にありました。
Stay close and don’t go out of sight.
近くにいて、見えない所へ行かないでね。
「誰の視点から見えないのか」を示したいときは、out of my sight よりも out of sight や where I can’t see you のほうが自然な場面が多くあります。
2.「視界から消える・見えなくなる」
go・move・sail・disappear+out of sight の形では、見えていたものが視界の外へ移動する変化を表します。
The ship sailed out of sight.
船は進んで見えなくなりました。
She waved until the train went out of sight.
彼女は電車が見えなくなるまで手を振りました。
The dog ran around the corner and disappeared out of sight.
犬は角を曲がって走り、視界から消えました。
be out of sight は「すでに見えない状態」、go out of sight は「見えなくなる変化」という違いです。
3.「人目につかない所に置く・隠しておく」
keep・put・hide+目的語+out of sight で、「〜を見えない所に置く」という意味になります。旅行中の防犯や、部屋の片づけでもよく使える形です。
Keep valuables out of sight in your car.
車内では貴重品を人目につかない所に置いてください。
She put the gifts out of sight before the children came home.
子どもたちが帰宅する前に、彼女はプレゼントを見えない所へ置きました。
Please keep these documents out of sight.
この書類は人目につかないようにしてください。
この形では、目的語をout of sightの前に置くのが基本です。
Out of sight, out of mind.の意味
Out of sight, out of mind. は、「目に見えなくなると、意識からも消えて忘れやすい」ということわざです。人間関係、片づけ、仕事の課題など幅広い話題で使われます。
I put the paperwork in a drawer and completely forgot about it. Out of sight, out of mind.
書類を引き出しに入れたら、すっかり忘れてしまいました。見えないものは忘れやすいですね。
We should keep the goal on the wall. Out of sight, out of mind.
目標は壁に貼っておいたほうがいいです。見えないと意識しなくなるからです。
恋愛や友情について使うと「会わなくなると気持ちも薄れる」という、少し冷めた響きになることもあります。
out of sightとlose sight ofの違い
lose sight of は「〜を見失う」という見る人側の動作・経験です。一方、out of sightは「〜が視界の外にある」という対象の状態・移動先を表します。
| 表現 | 焦点 | 例文 |
|---|---|---|
| out of sight | 対象が視界の外にある | The boat went out of sight. |
| lose sight of A | 見る人がAを見失う | We lost sight of the boat. |
The cyclist turned the corner and went out of sight.
自転車の人は角を曲がって見えなくなりました。
I lost sight of the cyclist when he turned the corner.
自転車の人が角を曲がったとき、私は彼を見失いました。
同じ出来事でも、主語と視点が異なります。また、lose sight ofには「目的や大切な点を見失う」という比喩的な用法がありますが、out of sightには通常その意味はありません。
in sight・within sight・invisibleとの違い
in sight
in sight はout of sightの反対で、「見える範囲に・見えて」という意味です。
At last, the hotel came into sight.
ついにホテルが見えてきました。
There wasn’t a taxi in sight.
見える範囲にタクシーは1台もありませんでした。
come into sight は「視界に入ってくる」、keep A in sight は「Aを見える範囲に置いておく」です。
within sight
within sight も「見える範囲内に」を表しますが、「届く範囲・比較的近い位置」という範囲を意識させる表現です。
Keep your child within sight at all times.
常にお子さんを見える範囲にいさせてください。
invisible
invisible は「見えない性質・状態」を表す形容詞です。小さすぎる、透明である、特殊な理由で見えない場合にも使えます。
The stars are invisible during the day.
星は昼間には見えません。
The keys are out of sight under the newspaper.
鍵は新聞の下にあって見えません。
物が視界の外や何かの陰にあるならout of sight、その物自体が見えないならinvisibleが合います。
しゅみすけ(大山俊輔)
「Out of sight!=最高!」という意味もある?
アメリカ英語では、Out of sight! が「すごい!」「最高!」という感嘆を表すことがあります。ただし、これは特に1960〜70年代を連想させる古風なスラングです。現代の日常会話で自分から使うなら、Awesome! や That’s amazing! のほうが自然です。
すぐ出てこないときの簡単な言い換え
- I can’t see it.(それが見えません)
- It disappeared.(それは見えなくなりました)
- Put it where no one can see it.(誰にも見えない所へ置いてください)
- Keep it hidden.(隠しておいてください)
- I lost the boat.(船を見失いました)
熟語が思い出せなくても、「誰が何を見られないのか」を短い文にすれば十分伝わります。
日本人が間違えやすいポイント
- out of the sight と冠詞を入れない
- 状態はbe out of sight、変化はgo out of sightで表す
- keep/putでは「目的語+out of sight」の語順にする
- lose sight ofの後ろには、見失う対象を置く
- 「見えない」と「透明な」を区別する
まとめ
out of sight の中心は「視界の外」です。be動詞なら「見えない状態」、go・moveなら「見えなくなる変化」、keep・putなら「人目につかない所に置く」を表します。
まずは The train went out of sight. と Keep valuables out of sight. の2つを声に出して練習すると、日常会話や海外旅行で使いやすくなります。
ほかの表現も意味の成り立ちから学びたい方は、英熟語・定型表現の一覧をご覧ください。









