
「遅刻したのに、しれっと席に着いた」「前に断ったのに、しれっと参加している」「しれっと嘘をついた」。口語の「しれっと」には、何気ない様子で行動する、何事もなかったように振る舞う、周囲を気にせず平然としているというニュアンスがあります。
英語では一語に固定せず、何気ない調子なら casually、何事もなかったようになら as if nothing had happened、涼しい顔で平然となら nonchalantly が基本です。
「しれっと」の使い分け
- casually:何気ない調子で、さらっと
- as if nothing had happened:何事もなかったように
- nonchalantly:平然と、涼しい顔で
- quietly:目立たないように、こっそり
Contents
casually:何気ない調子でしれっと
casually は、特別なことではないような調子で、さらっと言ったり行動したりする様子を表します。文脈によって「何気なく」「さりげなく」「しれっと」のどれにもなります。
She casually walked into the meeting ten minutes late.
彼女は10分遅れたのに、しれっと会議へ入ってきました。
He casually mentioned that he had quit his job.
彼は仕事を辞めたことを、しれっと口にしました。
She casually took the last piece of cake.
彼女はしれっと最後のケーキを取りました。
大げさに構えず、本人が普通のことのように振る舞う感じを出せます。
as if nothing had happened:何事もなかったように
as if nothing had happened は、失敗、けんか、問題などがあったにもかかわらず、それを無視して普通に振る舞う「しれっと」に最も近い表現です。
He came back as if nothing had happened.
彼は何事もなかったように、しれっと戻ってきました。
She smiled as if nothing had happened.
彼女は何事もなかったように、しれっと笑いました。
They continued the conversation as if nothing had happened.
彼らは何事もなかったように会話を続けました。
過去の出来事について話すときは had happened、現在の仮定なら as if nothing is wrong も使えます。

nonchalantly:平然と・涼しい顔で
nonchalantly は、普通なら焦ったり気まずくなったりする場面で、気にしていない様子を見せる表現です。「しれっと」の図太さや涼しい顔を強調できます。
He nonchalantly walked away.
彼はしれっとその場を立ち去りました。
She nonchalantly denied everything.
彼女はしれっとすべてを否定しました。
He answered nonchalantly, “I don’t know.”
彼はしれっと「知らない」と答えました。
少し語彙レベルが高く、書き言葉や描写でもよく使われます。会話では like it was no big deal が分かりやすい言い換えです。
He acted like it was no big deal.
彼は大したことではないように、しれっと振る舞いました。
「しれっと参加する・紛れ込む」は英語で?
目立たないように参加する「しれっと」には、quietly や slip into が自然です。
She quietly joined the group.
彼女はしれっとそのグループに加わりました。
He slipped into the room without anyone noticing.
彼は誰にも気づかれず、しれっと部屋へ入りました。
slip into には「するりと入る・目立たず入り込む」というニュアンスがあります。
「しれっと嘘をつく」は英語で?
「しれっと嘘をつく」は、嘘の悪質さをどこまで強く言うかで表現が変わります。
She casually lied about it.
彼女はそのことについて、しれっと嘘をつきました。
He lied with a straight face.
彼は真顔で、しれっと嘘をつきました。
She blatantly lied.
彼女は平然と、あからさまな嘘をつきました。
with a straight face は「真顔で」、blatantly は「あからさまに」。後者は批判がかなり強くなります。
「さりげなく」「何気なく」「しれっと」の違い
3語とも casually と訳せる場面がありますが、日本語の評価が異なります。
- さりげなく:目立たせず、気の利いた行動をすることも多い
She subtly helped me. - 何気なく:深い意図や注意なしに行う
I casually looked outside. - しれっと:本人は平然としているが、周囲には違和感やツッコミがある
He came back as if nothing had happened.
「しれっと」には、話し手の驚き、あきれ、軽い批判が含まれることが多い点が特徴です。
表現を比較
| 日本語の意図 | 英語 | 例 |
|---|---|---|
| 普通の調子で | casually | She casually walked in. |
| 何事もなかったように | as if nothing had happened | He came back as if nothing had happened. |
| 涼しい顔で | nonchalantly | She answered nonchalantly. |
| 目立たないように | quietly / slip into | He quietly joined us. |
初心者はこの3文から覚えよう
難しい nonchalantly を使わなくても、簡単な英語で十分ニュアンスを伝えられます。
- She just walked in.(彼女はしれっと入ってきました)
- He acted like nothing happened.(彼は何事もなかったように振る舞いました)
- She acted like it was no big deal.(彼女は大したことではないように振る舞いました)
特に He acted like nothing happened. は、会話で使いやすい「しれっと」の表現です。
まとめ
「しれっと」は、何気ない調子なら casually、何事もなかったように振る舞うなら as if nothing had happened、涼しい顔で平然としているなら nonchalantly が自然です。目立たず紛れ込むなら quietly や slip into、真顔で嘘をつくなら with a straight face も使えます。
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