
take it from meは、「私の言うことを信じて」「経験者の私から言わせれば」という意味の定型表現です。
ただし、単に「信じて」と頼むだけではありません。話し手が自分の経験や知識を根拠に、相手へ助言や警告をするときに使います。
Take it from me—you don’t want to drive there during rush hour.
経験者の私から言わせれば、ラッシュ時にそこまで運転して行かないほうがいいですよ。
この記事では、なぜtakeでこの意味になるのか、文頭・文末での使い方、trust meやtake my word for itとの違いまで解説します。
Contents
take it from meの基本的な意味
Take it from me.を自然な日本語にすると、文脈に応じて次のようになります。
- 私の言うことを信じて
- 経験者の私から言わせれば
- 私が言うんだから間違いない
- これは本当だから覚えておいて
命令形の形ですが、通常は強い命令ではありません。「私は実際に経験したから分かるよ」と、発言に説得力を加える会話表現です。
Take it from me, starting early makes the whole trip easier.
経験者として言いますが、早めに出発すると旅行全体が楽になります。
なぜtake it from meでこの意味になる?
ここでのtakeは「手に取る」から広がり、情報・助言・言葉を受け取るという意味です。itは、これから伝える助言や判断を指します。
直訳に近いイメージは「その情報を私から受け取って」です。そこから、「私を情報源として受け取ってよ」「私の経験を根拠に信じて」という意味になります。

しゅみすけ(大山俊輔)
語順とよく使われる形
文頭で助言を導く
最も一般的なのは、文頭に置いてから具体的な助言を続ける形です。
Take it from me, + 文.
Take it from me, you’ll regret buying shoes that don’t fit properly.
私の経験から言うと、サイズの合わない靴を買ったら後悔しますよ。
カンマの代わりにダッシュを使い、少し間を作ることもあります。
文末に置いて念を押す
先に助言を述べ、文末で「私が言うんだから」と念を押すこともできます。
That shortcut isn’t faster, take it from me.
その近道は速くありませんよ。経験者の私が言うんですから。
文頭では助言を導く働き、文末では発言の信頼性を補強する働きが目立ちます。
You can take it from meも使える
You can take it from me that …は「〜だと私の言葉を信じてよい」という形です。会話では短いTake it from me, …のほうが軽快ですが、この形も使われます。
You can take it from me that the first week is the hardest.
最初の1週間がいちばん大変だということは、私の言葉を信じてください。
場面別の自然な例文
仕事
Take it from me, it’s better to ask questions before the deadline.
経験者として言いますが、締め切り前に質問したほうがいいですよ。
Don’t skip the backup. Take it from me—I learned that lesson the hard way.
バックアップを省かないでください。身をもって痛い目を見た私が言うんですから。
海外旅行
Take it from me—you’ll need comfortable shoes in Rome.
経験者の私から言わせれば、ローマでは歩きやすい靴が必要です。
Book the morning train, take it from me.
朝の列車を予約したほうがいいですよ。私の経験上、間違いありません。
恋愛・人間関係
Take it from me, avoiding the conversation only makes things worse.
経験から言うと、その話し合いを避けても状況が悪くなるだけです。
家庭・暮らし
Take it from me, label the boxes before you move.
経験者として言いますが、引っ越す前に箱へラベルを付けておきましょう。
学校・学習
Take it from me, ten minutes of practice every day really adds up.
経験者の私から言わせれば、毎日10分の練習でも本当に積み重なります。
trust meとの違い
trust meは「私を信頼して」「大丈夫だから信じて」と、相手に信頼を求める幅広い表現です。根拠が自分の経験である必要はありません。
Trust me, I won’t tell anyone.
信じて。誰にも言いません。
一方、take it from meは「私はそれを経験した・よく知っている」という背景をにおわせます。
Take it from me, working all night won’t help you think clearly.
経験者の私から言わせれば、徹夜しても頭ははっきり働きません。
| 表現 | 中心となる意味 | 根拠の感じ |
|---|---|---|
| take it from me | 経験者の助言を受け取って | 経験・知識が背景にある |
| trust me | 私を信頼して | 経験がなくても使える |
take my word for itとの違い
take my word for itは、「証拠を見せられなくても、私の言葉を信じて」という意味です。
You don’t have to try that sauce. Take my word for it—it’s extremely spicy.
そのソースを試さなくてもいいですよ。私の言葉を信じてください。ものすごく辛いです。
両方とも「私の言葉を信じて」と訳せますが、焦点が違います。
- take it from me:私の経験・知識を根拠にした助言
- take my word for it:証拠を確認せず、私の言葉を信用する
「言葉を与える」表現全般との違いは、promise・assure・give one’s wordの違いでも詳しく整理しています。
日本人が間違えやすいポイント
itを具体的な物だと考えすぎない
このitは通常、物を指すのではなく「今から言う内容・助言」をまとめて受けています。「それを私から取る」と逐語訳せず、表現全体で覚えましょう。
自慢に聞こえる使い方を避ける
経験を根拠にする表現なので、何度も使うと「私は詳しい」と押しつけているように聞こえる場合があります。特に仕事では、短い理由を添えると親切です。
Take it from me—we tried that approach last year, and it caused delays.
経験から言いますが、その方法は昨年試して、遅れの原因になりました。
相手がすでに決めたことを強く否定しない
助言としては便利ですが、声の調子によっては上から目線に響くことがあります。柔らかくしたいなら、In my experience, …やI think …が使えます。
しゅみすけ(大山俊輔)
簡単な英語で言い換えるなら?
take it from meがすぐに出てこなくても、経験と助言を二つの短い文に分ければ伝わります。
- I’ve done this before. I think you should …
私はこれを以前したことがあります。〜したほうがいいと思います。 - I know from experience that …
経験から〜だと分かっています。 - This happened to me, so …
私にもこれが起きたので、〜です。 - I tried it. It didn’t work.
私は試しました。うまくいきませんでした。
I’ve been there before. You should leave early.
私は以前そこへ行ったことがあります。早めに出発したほうがいいですよ。
「経験したこと」と「相手にしてほしいこと」を分ければ、中学英語でも十分に説得力のある助言になります。
まとめ
- take it from meは「経験者の私の言うことを信じて」
- takeはここでは情報や助言を「受け取る」感覚
- 文頭では助言を導き、文末では発言を念押しする
- trust meは広く信頼を求める表現
- take my word for itは、証拠なしで言葉を信じてもらう表現
- 柔らかく言うならIn my experience, …が便利
会話で使えるほかの英熟語も知りたい方は、英熟語・定型表現のまとめもあわせてご覧ください。









