with all due respectの意味は?失礼にならない使い方と丁寧な言い換え

with all due respectの意味・使い方と失礼にならないコツを示すアイキャッチ画像

with all due respectは、相手に反対意見を述べる前に使う「失礼ながら」「お言葉ですが」「敬意を払ったうえで申し上げますが」という定型表現です。

With all due respect, I don’t think this plan will work.
失礼ながら、この計画はうまくいかないと思います。

一見とても丁寧ですが、英語話者には「これから反論します」という合図として聞こえます。言い方や後ろに続く内容によっては、皮肉・苛立ち・上から目線を感じさせることもあるため、意味だけでなく使う場面を理解することが大切です。

with all due respectの意味

with all due respectは、相手の立場や考えを尊重していることを示しながら、異論・訂正・拒否などを伝える前置きです。日本語では文脈に応じて次のように訳せます。

  • 失礼ながら
  • お言葉ですが
  • 敬意を払って申し上げますが
  • 恐縮ですが、その点には同意できません

With all due respect, that isn’t what happened.
失礼ながら、実際に起きたことはそうではありません。

With all due respect, we need more evidence before making a decision.
お言葉ですが、決定する前にもっと証拠が必要です。

通常は文頭に置き、その後ろにカンマを付けます。

With all due respect, + 主語 + 動詞 …

しゅみすけ(大山俊輔)

with all due respectは、単なる「丁寧なクッション言葉」ではありません。相手はその瞬間に「反対意見が来る」と身構えることがあります。後ろの言葉まで柔らかくすることが大切です。

単語からニュアンスを理解する

respectは「敬意」、dueはここでは「当然払われるべき・相応の」という意味です。つまり、直訳に近い感覚は「あなたに払うべき敬意をすべて払ったうえで」です。

表面上は相手を尊重していますが、その直後に相手の発言を否定することが多いため、実際の会話では「敬意は示しますが、私は反対です」という強いコントラストが生まれます。

with all due respectが丁寧な前置きと反対意見の合図になることを示す解説図

丁寧さだけを見て使うのではなく、「反論の予告」も含む表現として覚えておきましょう。

どのような場面で使うのか

上司・目上の人へ異論を述べる

With all due respect, I believe the deadline is unrealistic.
失礼ながら、その期限は現実的ではないと思います。

With all due respect, we warned the team about this risk last month.
お言葉ですが、私たちは先月このリスクについてチームに警告しました。

立場が上の人に直接反対するとき、改まった言い方として使われます。ただし、後ろに断定的な批判を続けると、前置きを付けても強く聞こえます。

事実関係を訂正する

With all due respect, those figures are from last year.
失礼ながら、その数字は昨年のものです。

With all due respect, I was not included in that discussion.
恐縮ですが、私はその話し合いには参加していませんでした。

要求や提案を断る

With all due respect, I can’t agree to those terms.
申し訳ありませんが、その条件には同意できません。

With all due respect, that request is outside the scope of our contract.
恐縮ですが、そのご依頼は契約範囲外です。

失礼になることがあるのはなぜ?

with all due respectは、言葉どおりには敬意を表します。しかし、実際にはその後ろに反論や批判が来ることが非常に多いため、聞き手は「丁寧な形を使った強い否定」として受け取ることがあります。

特に次のような使い方は刺々しく聞こえやすくなります。

  • 強い口調で言う
  • 相手の能力や人格を否定する
  • 明らかに怒っている場面で使う
  • 後ろにYou’re wrong.などの直接的な言葉を続ける

With all due respect, you have no idea what you’re talking about.
失礼ながら、あなたは何を言っているのかまったく分かっていません。

文法的には正しくても、これはかなり攻撃的です。前置きによって失礼さが消えるわけではありません。

失礼になりにくい使い方

相手の考えを一度認める

I see your point, but I’m concerned about the cost.
おっしゃることは分かりますが、費用が心配です。

I understand where you’re coming from. However, we may need more time.
そうお考えになる理由は分かります。ただ、もう少し時間が必要かもしれません。

相手の意見を理解したことを具体的に示すため、機械的にwith all due respectを付けるよりも柔らかく聞こえます。

断定を弱める

With all due respect, I may be missing something, but the numbers don’t seem to add up.
失礼ながら、私の見落としかもしれませんが、数字が合っていないように思います。

I thinkit seemsmayなどを使うと、自分の見方として提示できます。

人ではなく問題に焦点を当てる

With all due respect, this approach may create additional delays.
恐縮ですが、この方法ではさらに遅れが生じる可能性があります。

You made a bad plan.のように相手を主語にせず、this approachのように提案や問題そのものを主語にすると、個人攻撃に聞こえにくくなります。

仕事で使える自然な例文

With all due respect, I’d like to suggest a different approach.
失礼ながら、別の方法を提案させていただきたいです。

With all due respect, the client didn’t approve this version.
お言葉ですが、クライアントはこの版を承認していません。

With all due respect, cutting the budget now could hurt the project.
恐縮ですが、今予算を削るとプロジェクトに悪影響が出る可能性があります。

With all due respect, I think we should hear from the support team first.
失礼ながら、まずサポートチームの話を聞くべきだと思います。

With all due respect, that decision should be reviewed.
恐縮ですが、その決定は見直されるべきです。

日常会話で使える例文

日常会話でも使えますが、やや改まった、またはドラマチックな響きがあります。

With all due respect, Dad, I’m old enough to make my own decision.
お父さん、悪いけど、もう自分で決められる年齢だよ。

With all due respect, that restaurant is way too expensive.
悪いけど、あのレストランは高すぎるよ。

With all due respect, you weren’t there.
悪いけど、あなたはその場にいなかったでしょう。

親しい相手には、I’m sorry, but …I don’t mean to be rude, but …のほうが状況に合うこともあります。

似た表現との違い

I’m sorry, but …

I’m sorry, but …は、断り・残念な知らせ・軽い反対など幅広い場面で使える一般的なクッション表現です。

I’m sorry, but I can’t make it tonight.
申し訳ありませんが、今夜は行けません。

with all due respectほど「反論します」という響きは強くありません。

I see your point, but …

I see your point, but …は「言いたいことは分かりますが」という意味で、相手の考えを実際に受け止めてから異なる見方を出します。建設的な議論に向いています。

I see your point, but we don’t have enough staff.
おっしゃることは分かりますが、スタッフが足りません。

No offense, but …

No offense, but …は「悪く取らないでほしいけど」というカジュアルな表現です。ただし、後ろに失礼なことを続ける前触れとして警戒されやすく、これも万能な免罪符ではありません。

No offense, but that color doesn’t suit you.
悪く取らないでほしいけど、その色はあなたに似合わないよ。

respectfully

書面やフォーマルな議論では、I respectfully disagree.も使えます。

I respectfully disagree with that assessment.
その評価には、謹んで異議を申し上げます。

簡潔で事務的ですが、やはり明確な反対を表します。

この表現を知らなかったら?簡単な英語で言い換える

with all due respectが出てこなくても、相手を認める文と自分の意見を分ければ十分に伝わります。

  • I understand your idea, but I think we need more time.
    あなたの考えは分かりますが、もっと時間が必要だと思います。
  • I’m sorry, but I don’t agree.
    申し訳ありませんが、賛成できません。
  • I see it differently.
    私は違う見方をしています。
  • Can I share another idea?
    別の考えをお伝えしてもよいですか?

しゅみすけ(大山俊輔)

表現を忘れたときは、「相手を認める」と「自分の意見を言う」を2文に分けましょう。I understand your point. I see it differently.だけでも、丁寧に意見の違いを伝えられます。

会話例

A: I think we should launch the product next week.
来週、その商品を発売すべきだと思います。

B: With all due respect, we haven’t finished testing it yet.
お言葉ですが、まだテストが終わっていません。


A: Everyone should work in the office five days a week.
全員が週5日オフィスで働くべきです。

B: I see your point, but some teams work better with a flexible schedule.
おっしゃることは分かりますが、柔軟な勤務形態のほうがうまく働けるチームもあります。

まとめ

with all due respectは「失礼ながら」「お言葉ですが」という意味で、相手への敬意を示しながら反対・訂正・拒否を伝える表現です。

  • 通常は文頭でWith all due respect, …と使う
  • due respectは「払われるべき相応の敬意」
  • 丁寧な一方、「これから反論する」という強い合図にもなる
  • 後ろの言葉が攻撃的なら、前置きを付けても失礼になる
  • I see your point, but …は建設的で柔らかい代案

まずは、相手の考えを認めるI see your point, but …と一緒に覚え、場面に応じて使い分けてみましょう。

ほかの重要表現は、英熟語・定型表現の一覧で確認できます。withを含む関連表現は、withを使った句動詞・定型表現一覧も参考にしてください。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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