
As I was saying, … は、会話が割り込みや脱線でいったん途切れたあと、「話していたところですが」「さっきの話に戻ると」と元の話を再開する表現です。
As I was saying, the meeting starts at ten.
話していたところですが、会議は10時に始まります。
日本語では「先ほど申し上げたように」と訳されることもありますが、単に同じ内容を繰り返す表現ではありません。大切なのは、中断された会話の糸を拾い、さっき話していた地点へ戻るという働きです。
この記事では、As I was sayingの意味、自然な使い方、少し不満そうに聞こえる場合、As I said・Anyway・To get back toとの違いを、実際の会話の流れから解説します。
Contents
As I was sayingの意味は「話していたところですが」
As I was saying, … の基本的な意味は、次のように整理できます。
- 話していたところですが
- さっきの話に戻ると
- 中断される前に言いかけていたことですが
as はここでは「〜のように・〜していたとおり」、I was saying は「私は話している途中だった」という過去進行形です。
つまり直訳に近い景色は、「私が話している途中だった内容へ戻ります」です。過去進行形になっているのは、発言が完成して過去になったというより、途中で何かが入って話が中断されたからです。
しゅみすけ(大山俊輔)
As I was sayingを使う3つの場面
1.誰かの割り込みが終わり、自分の話を再開する
もっとも典型的なのは、誰かが途中で質問や補足を入れたあとです。
A: We need to decide who will contact the client—
B: Sorry, is this about the Tokyo project?
A: Yes, it is. As I was saying, we need to decide who will contact the client.A:顧客へ誰が連絡するか決める必要があって――
B:すみません、東京のプロジェクトについてですか?
A:はい。話を戻すと、顧客へ誰が連絡するか決める必要があります。
相手の質問へ答えてから、元の発言を再開しています。穏やかな声で言えば、会議でも自然に使えます。
2.会話が脱線したあと、元の話へ戻る
A: The hotel is close to the station. Oh, did I tell you I got lost there last year?
B: No! What happened?
A: I walked around for an hour. Anyway, as I was saying, the hotel is close to the station.A:ホテルは駅の近くです。そういえば、去年そこで道に迷った話をしたっけ?
B:聞いてない!どうなったの?
A:1時間も歩き回ったよ。まあ、それはさておき、話を戻すとホテルは駅の近くです。
Anyway で脱線を切り上げ、as I was saying で中断した説明を再開しています。二つを一緒に使うこともあります。
3.電話や作業による一時中断後に再開する
A: Sorry about that. I had to take the call.
B: No problem.
A:As I was saying, I’m thinking about changing jobs.A:ごめんね。電話に出ないといけなかったの。
B:大丈夫だよ。
A:さっきの話に戻るけど、転職を考えているんだ。
割り込んだのが人ではなく、電話や来客、通信トラブルでも使えます。
語順はAs I was saying, +再開する内容
基本形は次のとおりです。
As I was saying, + 主語 + 動詞 …
As I was saying, we need more time.
話を戻すと、もう少し時間が必要です。
As I was saying, she’ll join us next month.
さっき話していたとおり、彼女は来月加わります。
As I was saying, I don’t think this is the right time.
話していたところですが、今は適切な時期ではないと思います。
文頭に置き、後ろにカンマを入れるのが基本です。会話ではカンマの位置で短く間を取り、そこから元の話を続けます。
As I was sayingは失礼?声の調子で印象が変わる
As I was saying自体は失礼な表現ではありません。しかし、「私はまだ話していたのに」という含みを持たせることもできます。
たとえば、何度も話を遮られたあと、強く区切って言うと少しいら立って聞こえます。
As I was saying, we can’t change the deadline.
先ほどから申し上げているように、締切は変更できません。
穏やかに会話を戻したい場合は、表情や声をやわらかくするほか、次のようにも言えます。
- Anyway, I was talking about the deadline.
それはさておき、締切の話をしていました。 - So, back to the deadline.
では、締切の話に戻りましょう。 - To get back to the deadline, …
締切の話に戻ると……。
しゅみすけ(大山俊輔)
As I was saying・Anyway・To get back to・As I saidの違い

| 表現 | 会話上の働き | 自然な日本語 |
|---|---|---|
| As I was saying, … | 中断された自分の発言を再開 | 話していたところですが |
| Anyway, … | 脱線や細部を切り上げて先へ進む | とにかく/それはさておき |
| To get back to …, … | 戻る話題を明示する | 〜の話に戻ると |
| As I said, … | 以前に述べた内容を再び示す | 前にも言ったように |
As I was sayingとAs I saidの違い
As I was saying は「途中だった話を再開」、As I said は「すでに言い終えた内容をもう一度参照」という違いがあります。
As I was saying, we’ll need two more people.
話していたところですが、あと2人必要です。
As I said yesterday, we’ll need two more people.
昨日も言ったように、あと2人必要です。
As I saidは言い方によって「前にも言いましたよね」と相手を責める響きが出やすいため、仕事では注意が必要です。
As I was sayingとAnywayの違い
Anyway は、話を前へ進める合図です。必ずしも自分の中断された発言へ戻るとは限りません。
Anyway, let’s make a decision.
とにかく、決めましょう。
一方、As I was sayingには「自分が先ほど話していた内容」という戻り先があります。
As I was sayingとTo get back toの違い
To get back to+話題 は、どの話題へ戻るのかを言葉にできます。
To get back to your question, the answer is yes.
ご質問に戻ると、答えは「はい」です。
会議や説明では、戻り先が明確なTo get back toが便利です。As I was sayingは、話し手の中断された発言そのものを再開する点に焦点があります。
日常会話と仕事で使える例文
日常会話
As I was saying, we should leave before eight.
話を戻すけど、8時前には出たほうがいいよ。
As I was saying, Maya is coming with us.
さっきの話だけど、マヤも一緒に来るよ。
仕事・会議
As I was saying, our main concern is the schedule.
先ほど話していたとおり、私たちの主な懸念はスケジュールです。
As I was saying before the call, we have two options.
電話が入る前に話していたとおり、選択肢は二つあります。
オンライン会議
Sorry, my connection dropped. As I was saying, the first step is to review the data.
すみません、接続が切れました。話を戻すと、最初のステップはデータの確認です。
日本人が間違えやすいポイント
毎回「先ほど申し上げたように」と訳さない
会話では「話を戻すと」「それで、さっきの続きだけど」くらいが自然なことも多くあります。日本語訳を固定せず、会話の動きを見ましょう。
中断されていないのに使わない
何も中断されていない状態で新しい話を始めるなら、As I was sayingは不自然です。別件を差し込むなら、既存記事のBy the wayの意味と使い方が参考になります。
話題が関連しているだけならSpeaking of
直前に出た言葉をきっかけに関連話題へ移るなら、speaking ofの意味と使い方が自然です。As I was sayingは関連話題へ広げるのではなく、中断地点へ戻ります。
この表現が出てこないときの簡単な言い換え
As I was sayingがすぐに出てこなくても、基本的な英語で十分伝えられます。
- Let’s go back to that.
その話に戻りましょう。 - I was talking about the meeting.
会議について話していました。 - Back to my story.
話の続きに戻るね。 - Anyway, we need more time.
とにかく、もっと時間が必要です。
難しい表現を思い出そうとして会話が止まるより、go back や talk about を使って戻り先を直接伝えるほうが実用的です。
よくある質問
As I was sayingはフォーマルな会議でも使えますか?
使えます。ただし、強い口調では相手の割り込みを責めるように聞こえることがあります。戻る話題を明確にしたい場合は、To get back to the agenda, … なども適しています。
As I was saying beforeは自然ですか?
自然です。As I was saying before the interruption, … や As I was saying before the call, … のように、中断前であることを示せます。ただし before だけでも文脈上分かる場合があります。
As we were sayingとの違いは?
As we were saying は「私たちが話していたように」と、複数の話し手や共有していた議論へ戻ります。自分の発言を再開するならAs I was sayingが基本です。
まとめ|As I was sayingは中断した会話のしおりを開き直す表現
- As I was saying, …:話していたところですが/さっきの話に戻ると
- 割り込み・脱線・電話などで中断された自分の発言を再開する
- 過去進行形は「話している途中だった」ことを表す
- 強い口調では「私の話を遮りましたよね」という不満がにじむことがある
- As I saidは以前の発言の再提示、Anywayは脱線の切り上げ
- 出てこなければLet’s go back to that.でも十分伝わる
As I was sayingを覚えるときは、日本語訳だけでなく、中断地点へ戻る会話の動きと一緒に覚えましょう。











