
go out on a limbは、確かな証拠や周囲の支持が十分でない中で、あえて意見を言ったり、誰かを支持したりするときに使う英語イディオムです。
日本語では「思い切って言う」「危険を承知で予想する」「自分の立場を危うくして人をかばう」など、場面に合わせて訳すと自然です。単なる「危険を冒す」よりも、自分だけが枝先に取り残されるような社会的なリスクが感じられます。
しゅみすけ(大山俊輔)
Contents
go out on a limbの基本的な意味
go out on a limbの中心的な意味は、次の2つです。
- 確証や支持がないまま、思い切って意見・予測を述べる
- 自分の評判や立場を危うくして、誰かを支持・擁護する
たとえば、会議で全員が慎重な姿勢を見せているときに、自分だけが「この企画は成功する」と予測するなら、次のように言えます。
I’m going to go out on a limb and say this campaign will work.
思い切って言いますが、このキャンペーンはうまくいくと思います。
She went out on a limb for a colleague who had made a mistake.
彼女は自分の立場を危うくして、ミスをした同僚をかばいました。
なぜ「枝に出る」がこの意味になる?
limbには「手足」のほかに「木の大枝」という意味があります。幹の近くは安定していますが、枝の先へ進むほど細くなり、折れたり一人だけ取り残されたりする危険が増します。
この光景から、安全な多数派や確かな証拠から離れ、自分だけ不利になり得る場所へ出るという比喩が生まれます。ポイントは、無謀さよりも「支持されないかもしれないが、それでも一歩出る」という覚悟です。

よく使う形と語順
go out on a limb and say+文
「思い切って~と言う」なら、go out on a limb and say…が定番です。
I’ll go out on a limb and say he’ll get the job.
思い切って予想すると、彼がその仕事に採用されると思います。
Let me go out on a limb and say this is our best option.
あえて言わせてもらうと、これが私たちの最善策です。
go out on a limb for+人
誰かのためにリスクを負うときは、for+人を続けます。
My manager went out on a limb for me.
上司は私のために、自分の立場を危うくしてまで力を貸してくれました。
Would you go out on a limb for someone you just met?
会ったばかりの人のために、そこまでリスクを取れますか。
be out on a limbとの違い
go out on a limbは「安全な場所から枝先へ出る」という行動、be out on a limbは「孤立した危うい立場にいる」という状態に焦点があります。
I went out on a limb and supported the proposal.
私はリスクを承知で、その提案を支持しました。
After everyone changed their mind, I was left out on a limb.
全員が考えを変えたあと、私は孤立した立場に取り残されました。
日常会話・仕事で使える自然な例文
仕事・会議
I may be going out on a limb, but I think we’re targeting the wrong audience.
思い切ったことを言うかもしれませんが、狙う顧客層が違うと思います。
He went out on a limb by recommending a new employee for the project.
彼はリスクを承知で、新入社員をそのプロジェクトに推薦しました。
恋愛・人間関係
I’m going out on a limb here, but I think she likes you.
思い切って言うけれど、彼女はあなたのことが好きだと思います。
Thanks for going out on a limb for me when nobody believed my story.
誰も私の話を信じなかったとき、リスクを取って味方してくれてありがとう。
日常・旅行
I’ll go out on a limb and guess that this little restaurant is worth trying.
思い切って予想するけれど、この小さな店は試す価値がありそうです。
We went out on a limb and booked the hotel before reading all the reviews.
私たちは少し賭けに出て、口コミを全部読む前にホテルを予約しました。
take a risk・stick one’s neck outとの違い
| 表現 | 中心的なニュアンス | よく使う場面 |
|---|---|---|
| go out on a limb | 支持・証拠から離れて一人で危うい立場に出る | 意見、予測、人の擁護 |
| take a risk | 広く「危険を冒す」 | 投資、旅行、仕事、健康など全般 |
| stick one’s neck out | 批判や損失を受ける覚悟で首を差し出す | 人を助ける、強く支持する |
We took a risk and invested in the company.
私たちはリスクを取って、その会社に投資しました。
投資そのものの危険を言うだけなら、take a riskが自然です。一方、「他の人は反対したが、自分だけその会社を支持した」と言いたいなら、go out on a limbが合います。
She stuck her neck out to defend me.
彼女は批判される覚悟で私をかばってくれました。
stick one’s neck outは、誰かを助けるために自分を危険にさらすニュアンスが特に強めです。go out on a limbは、人の擁護だけでなく、根拠の弱い予測にも自然に使えます。
日本人が間違えやすいポイント
limbを「手足」とだけ考えない
このイディオムのlimbは「木の枝」です。「手足の上へ出る」と直訳すると意味がつながりません。
on the limbとはしない
定型表現はon a limbです。特定の一本の枝を指す話ではないため、通常はaを使います。
どんなリスクにも機械的に使わない
危険なスポーツ、金銭的な賭け、健康上の危険などを一般的に述べるなら、まずtake a riskが分かりやすい表現です。go out on a limbは、特に意見・予測・支持によって孤立する可能性がある場面で力を発揮します。
しゅみすけ(大山俊輔)
簡単な英語で言い換えるなら
このイディオムがすぐ出てこなくても、意味を直接伝えれば十分です。
- I’m not sure, but I think…(確かではありませんが、私は~だと思います)
- I may be wrong, but…(間違っているかもしれませんが)
- I supported him even though it was risky.(リスクはありましたが、私は彼を支持しました)
- I took a risk for her.(私は彼女のためにリスクを取りました)
控えめに意見を述べる表現は、I’d sayの意味・I thinkとの違いも参考になります。
まとめ
go out on a limbは「支持や確証がない中で、思い切って意見を言う」「自分の立場を危うくして人を支持する」というイディオムです。
- go out on a limb and say…=思い切って~と言う
- go out on a limb for someone=人のために立場を危うくする
- be out on a limb=孤立した危うい立場にいる
- take a riskより、意見・予測・支持に伴う社会的なリスクが強い
まずは会話で使いやすい“I’m going out on a limb here, but…”から覚えてみましょう。ほかの表現は、英熟語・定型表現の一覧から確認できます。









