
in the face ofは、「〜に直面して」「〜を目の前にして」、文脈によっては「〜にもかかわらず」「〜をものともせず」という意味になる定型表現です。
She stayed calm in the face of criticism.なら、「彼女は批判に直面しても冷静さを保った」ということ。困難・危険・反対・圧力などが目の前にある状況で、人がどう反応したかを伝えるときに使います。
この記事では、意味の成り立ち、後ろに置く言葉、be faced with・despiteとの違い、会話で使える簡単な言い換えまで解説します。
Contents
in the face ofの意味とニュアンス
基本の意味は「〜に直面して・〜を前にして」です。ただし、日本語訳は後ろの内容と主節の関係によって変わります。
困難な状況の中で
It’s hard to stay positive in the face of so much uncertainty.
これほど先が見えない状況では、前向きでいるのは難しいです。
困難にもかかわらず・ものともせず
The team kept working in the face of repeated setbacks.
チームは度重なる挫折にもかかわらず、作業を続けました。
英語そのものが必ず「逆らう」「克服する」を意味するわけではありません。しかし主節にstay calmやkeep goingなどが来ると、困難に負けず行動するニュアンスが自然に生まれます。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜこの意味になる?faceのコアイメージ
faceは名詞では「顔・正面」を表します。in the face of a problemを直感的に捉えると、「問題の正面にいる」「問題が目の前に迫っている」というイメージです。
そこから、困難や危険を避けられず、まともに向き合う状況を表します。
- in:その状況の中に
- the face:正面・目の前
- of:何の正面なのかを示す
単語を一語ずつ日本語に置き換えるより、「困難が目の前にある状況の中で」と考えると意味をつかみやすくなります。
語順はin the face of + 名詞
ofは前置詞なので、後ろには名詞または名詞相当の語句を置きます。
- in the face of danger:危険に直面して
- in the face of criticism:批判を受けても
- in the face of opposition:反対に直面して
- in the face of uncertainty:不確実な状況の中で
- in the face of rising costs:コスト上昇を受けて/にもかかわらず
The company changed its plans in the face of rising costs.
会社はコスト上昇を受けて計画を変更しました。
この例では、困難に逆らうのではなく、状況に対応して行動を変えています。したがって訳も「〜を受けて」が自然です。
in the face of・be faced with・despiteの違い

in the face of:状況を前にした反応に注目
She remained confident in the face of strong opposition.
彼女は強い反対に直面しても、自信を失いませんでした。
困難を背景にして、その人や組織がどう行動したかを描きます。
be faced with:問題を突きつけられている状態
We were faced with a difficult choice.
私たちは難しい選択を迫られました。
be faced with + 問題は、「問題に直面している」という状態を文の中心にします。主語が問題を受ける形なので、受け身のbe faced withになります。
despite:単純な「〜にもかかわらず」
Despite the criticism, she continued the project.
批判にもかかわらず、彼女はプロジェクトを続けました。
despiteは、予想に反する結果を簡潔につなぐ前置詞です。in the face ofよりも「困難を目の前にして向き合う」という情景は弱く、幅広い内容に使えます。
in the face ofは会話でも使える?
使えますが、日常の軽い会話では少し改まった響きになることがあります。ニュース、スピーチ、ビジネス文書、説明的な文章で特によく合います。
How do you stay calm in the face of all that pressure?
それほどのプレッシャーの中で、どうやって冷静さを保っているのですか?
身近な会話では、when things get difficultやeven whenを使うと柔らかくなります。
場面別の自然な例文
仕事
Our manager made a quick decision in the face of an unexpected delay.
予想外の遅れに直面し、上司はすぐに判断しました。
Demand remained strong in the face of higher prices.
価格が上がったにもかかわらず、需要は堅調でした。
人間関係
He stayed respectful in the face of rude comments.
失礼なコメントを受けても、彼は礼儀正しく振る舞いました。
学校・学習
She didn’t give up in the face of several failed attempts.
何度か失敗しても、彼女は諦めませんでした。
旅行
We changed our route in the face of worsening weather.
天候が悪化したため、私たちはルートを変更しました。
家庭・暮らし
They cut unnecessary spending in the face of rising bills.
請求額の上昇を受けて、彼らは不要な支出を減らしました。
既存の関連表現との違い
under pressure:プレッシャーを受けて
under pressureは、期限・期待・責任などから心理的な圧力を受けている状態に焦点を当てます。
I work well under pressure.
私はプレッシャーの中でもうまく仕事ができます。
be up against:難題・強敵にぶつかっている
be up againstは、解決すべき難題や競争相手が立ちはだかっている、より会話的な表現です。
We’re up against a very tight deadline.
私たちは非常に厳しい締め切りに直面しています。
in the face ofは、困難そのものより、その状況下での反応や行動を文につなげやすい点が特徴です。
日本人が間違えやすいポイント
faceの前のtheを落とさない
定型表現はin the face ofです。in face ofとはしません。
人の顔の前という意味にしない
in the face of criticismのfaceは比喩的な「正面」です。人の顔のすぐ近くを表すin someone’s faceとは別の表現です。
He shouted in my face.
彼は私の目の前で怒鳴りました。
後ろには基本的に困難・脅威・証拠などを置く
in the face ofは、単なる中立的な出来事より、対応を迫る状況と相性がよい表現です。批判、危険、反対、圧力、不確実性、証拠などがよく続きます。
いつも「にもかかわらず」と訳さない
状況に応じて行動を変更したなら「〜を受けて」「〜に直面して」が自然です。主節との関係を見て訳しましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
すぐ出てこないときの簡単な言い換え
in the face ofが思い出せなくても、whenやeven whenを使えば伝えられます。
She stayed calm even when people criticized her.
人々に批判されても、彼女は冷静でした。
We had a problem, so we changed our plan.
問題があったので、計画を変更しました。
Things were difficult, but he kept going.
状況は厳しかったですが、彼は続けました。
When the weather got worse, we took another route.
天候が悪化したとき、私たちは別のルートを選びました。
「何が難しかったか」と「そのとき何をしたか」を2つの短い文で伝えれば、難しい熟語を使わなくても意味は十分に届きます。
まとめ
in the face ofは、「〜に直面して」「〜を目の前にして」を表し、文脈によって「〜にもかかわらず」「〜を受けて」と訳せます。
- 困難・危険・反対・批判などが目の前にある状況を描く
- 語順はin the face of + 名詞
- be faced withは問題に直面している状態が中心
- despiteは予想外の結果を簡潔につなぐ
- 主節の行動を見て「にもかかわらず」「受けて」を使い分ける
- 出てこなければeven whenや短い2文で言い換えられる
ほかの表現も確認したい方は、英熟語・定型表現のまとめもあわせてご覧ください。









