
not exactly は、「正確には違う」「そういうわけでもない」「必ずしも~ではない」のように、相手の認識や言い方をやわらかく訂正する表現です。
会話では Not exactly. と短く返すだけでも使えます。ただし、文脈によっては「全然~ではない」という皮肉や強い否定にもなります。この記事では、基本の意味と語順、自然な返し方、not quite・not really・not necessarilyとの違い、日本人が間違えやすいポイントまで例文で解説します。
Contents
not exactlyの基本的な意味
exactly は「正確に・まさに・そのとおり」。そこへnotが付いた not exactly は、文字どおりには「正確には~でない」です。
実際の会話では、相手の考えが完全な間違いではないものの、そのままでは正しくないときに使われます。
- “So, you quit your job?” “Not exactly. I’m taking a few months off.”
「じゃあ、仕事を辞めたの?」「正確には違います。数か月休むんです。」 - It’s not exactly a hotel. It’s more like a guesthouse.
正確にはホテルではありません。どちらかというとゲストハウスです。 - That’s not exactly what I meant.
私が言いたかったのは、正確にはそういうことではありません。
いきなり No, you’re wrong.(いいえ、あなたは間違っています)と言うより、not exactlyのほうが対立を弱めながら修正できます。
しゅみすけ(大山俊輔)
Not exactly.だけで返事に使える
相手の質問や推測が「近いけれど、そのままでは違う」とき、Not exactly. と独立した返答にできます。
- “Are you two dating?” “Not exactly. We’ve only been out once.”
「二人は付き合っているの?」「そういうわけでもないよ。まだ一度出かけただけ。」 - “Was the presentation a success?” “Not exactly.”
「プレゼンは成功した?」「そうとも言えないかな。」 - “Do you work for that company?” “Not exactly. I’m a contractor.”
「その会社に勤めているんですか?」「正確には違います。業務委託です。」
声の調子が穏やかなら、柔らかい訂正です。一方、低い声で強く言ったり、失敗が明らかな場面で使ったりすると、「成功どころではない」「全然違う」という含みにもなります。
not exactlyのよく使う語順
not exactly+名詞・形容詞
分類や評価がぴったりではないことを表します。
- He’s not exactly a beginner.
彼はまったくの初心者というわけではありません。 - The instructions aren’t exactly clear.
その説明は、分かりやすいとは言えません。 - This restaurant isn’t exactly cheap.
このレストランは、決して安いとは言えません。
not exactly cheap は、単に「少し高い」ではなく、「安いどころか、かなり高い」という遠回しな言い方になることがあります。
not exactly+動詞・動詞句
動作や態度が、その表現に完全には当てはまらないと示します。
- I don’t exactly agree with that.
それに完全に同意しているわけではありません。 - She didn’t exactly apologize.
彼女は、謝ったとは言いにくいです。 - We’re not exactly making progress.
私たちは、順調に進んでいるとは言えません。
明確に否定するより、事実や評価を少しぼかして伝える響きがあります。
not exactly what・how・where…
関係節や疑問詞節と組み合わせて、「~とは少し違う」「正確には~でない」を表せます。
- That’s not exactly what happened.
実際に起きたことは、正確にはそれとは違います。 - This isn’t exactly how I imagined the trip.
この旅行は、私が想像していたものとは少し違います。 - That’s not exactly where I wanted to sit.
私が座りたかった場所は、正確にはそこではありません。
not exactly・not quite・not reallyの違い

not exactly:認識・分類・説明を訂正する
相手の言ったことや、ある呼び方が正確ではないときに使います。
- It’s not exactly a complaint. It’s more of a suggestion.
正確には苦情ではありません。どちらかというと提案です。
not quite:完全な状態まで少し届かない
not quiteは「完全には~でない」「もう少しで」という程度の不足に注目します。
- The room isn’t quite ready.
部屋はまだ完全には準備できていません。 - Your answer isn’t quite right.
あなたの答えは完全には正しくありません。
not exactly rightなら「その正しさ・説明が正確ではない」、not quite rightなら「正解に近いが少し違う」という傾向があります。
詳しい違いは、not quiteの意味とalmostとの違いでも解説しています。
not really:気持ち・評価・意志をぼかす
not reallyは「あまり~ではない」「そうでもない」と、好みや気持ち、評価を穏やかに否定するときによく使います。
- “Did you enjoy it?” “Not really.”
「楽しめた?」「あまり。」 - I’m not really interested in sports.
スポーツにはあまり興味がありません。
| 表現 | 中心となる感覚 | 自然な場面 |
|---|---|---|
| not exactly | 正確な認識・分類ではない | 相手の推測を訂正する |
| not quite | 完全な程度に少し届かない | 完成度・正確さ・準備状況 |
| not really | あまりそうではない | 好み・気持ち・評価 |
not exactlyとnot necessarilyの違い
not necessarily は「必ずしも~とは限らない」です。可能性や一般論に例外があることを示します。
- Expensive doesn’t necessarily mean better.
高価だからといって、必ずしも良いとは限りません。 - He’s not exactly rich.
彼はお金持ちとは言いにくいです。
not exactlyは「その表現は正確ではない」と個別の認識を修正します。not necessarilyは「いつもそうなるとは限らない」と一般化を弱めます。
部分否定の整理は、not necessarilyとnot alwaysの違いも参考になります。
皮肉・控えめな強調になるnot exactly
not exactlyは柔らかい表現ですが、明らかな反対を遠回しに述べることで、皮肉や強い否定になることもあります。
- He’s not exactly known for being punctual.
彼は時間を守ることで知られている、というわけではありません。
※実際には「よく遅刻する」という含み。 - I wasn’t exactly thrilled about working all weekend.
週末ずっと働くことを、喜んでいたわけではありません。
※実際には「かなり嫌だった」という含み。 - The service was not exactly impressive.
そのサービスは、感心できるものではありませんでした。
日本語の「別にうれしくはなかった」「素晴らしいとは言い難い」に近い使い方です。相手や状況によっては嫌味に聞こえるため、人を直接評価するときは注意しましょう。
exactlyの位置で意味が変わることがある
exactlyが否定の直後にあるか、文末側にあるかで焦点が変わります。
- I don’t exactly know what he wants.
彼が何を望んでいるのか、はっきり分かっているわけではありません。 - I don’t know exactly what he wants.
彼が何を望んでいるのか、正確なところは分かりません。
実際には意味が重なることもありますが、not exactlyをひとかたまりにすると「完全にそうとは言えない」という控えめな否定が前に出ます。know exactlyを否定すると、「正確な詳細を知らない」という情報の精度に焦点が移ります。
場面別の自然な例文
日常会話
- “Is this your first time here?” “Not exactly. I came once as a child.”
「ここは初めて?」「正確には違うよ。子どものころに一度来たことがある。」 - The movie wasn’t exactly scary, but it was unsettling.
その映画は怖いというより、不安になる感じでした。
仕事
- That’s not exactly what the client requested.
それは顧客の依頼内容とは少し違います。 - We’re not exactly behind schedule, but we need to move faster.
遅れているとまでは言えませんが、もっと速く進める必要があります。 - It wasn’t exactly a formal meeting.
厳密には正式な会議ではありませんでした。
恋愛・人間関係
- “Are you angry with me?” “Not exactly. I’m just disappointed.”
「私に怒ってる?」「そういうわけではないよ。ただ、がっかりしているんだ。」 - We’re not exactly close, but we get along.
特別親しいわけではありませんが、仲は悪くありません。
旅行・買い物
- This isn’t exactly the room I booked.
これは私が予約した部屋とは少し違います。 - It’s not exactly within my budget.
私の予算内とは言いにくいです。
日本人が間違えやすいポイント
1.いつでも「正確ではない」と直訳しない
Not exactly. は文脈により、「そういうわけでもない」「そうとも言えない」「全然違う」に近くなります。日本語訳を一つに固定せず、何を修正しているかを見ましょう。
2.単独で言って終わらせない
Not exactly.だけでも文法的には十分ですが、相手には「では、実際はどうなの?」が残ります。
- Not exactly. What I mean is …
正確には違います。私が言いたいのは… - Not exactly. It’s more like …
そういうわけではありません。どちらかというと…
訂正内容まで添えると、会話が前向きに進みます。
3.人への皮肉に注意する
He’s not exactly smart. は「彼は賢いとは言えない」、つまり遠回しに「賢くない」と言う表現です。notがあるから柔らかく安全とは限りません。
しゅみすけ(大山俊輔)
簡単な英語で言い換えるなら
not exactlyがすぐに出てこなければ、次の基本表現で十分に伝わります。
- That’s a little different.
それは少し違います。 - That’s not what I mean.
私が言いたいのはそういうことではありません。 - Not really.
そうでもありません。 - It’s more like …
どちらかというと…です。 - Let me explain.
説明させてください。
たとえば、It’s not exactly a hotel. が出てこなければ、It’s a little different from a hotel. や It’s more like a guesthouse. と言えば意味は明確です。
まとめ
not exactly は「正確には違う」「そういうわけでもない」と、相手の認識や分類をやわらかく修正する表現です。Not exactly. と返答に使えるほか、not exactly a hotel、not exactly clear、not exactly what I meantのように幅広く使えます。
not quiteは「完全な程度まで少し届かない」、not reallyは「気持ちや評価としてあまりそうではない」、not necessarilyは「必ずしもそうとは限らない」です。まずは Not exactly. It’s more like … の形で、訂正と正しい説明をセットにして使ってみましょう。
そのほかの英熟語・定型表現は、英熟語・定型表現の親記事から確認できます。









