
to begin with には、大きく分けて2つの意味があります。一つは話や手順を始めるときの「まず第一に」、もう一つは理由や前提を振り返る「そもそも」です。
- To begin with, let’s check the schedule.
まず初めに、予定を確認しましょう。 - Why did you accept the offer to begin with?
そもそも、なぜその申し出を受けたのですか。
置かれる位置によって意味が変わりやすく、first や at first とも混同されがちです。この記事では、2つの意味と語順、自然な例文、似た表現との違いを解説します。
Contents
to begin withの意味①「まず第一に」
文頭の To begin with, ~ は、「まず第一に」「初めに」と、説明・手順・理由の最初の項目を示します。聞き手に「ここから話を始めます」と合図する表現です。
- To begin with, please introduce yourself.
まず初めに、自己紹介をしてください。 - To begin with, we need to decide on a budget.
まず、予算を決める必要があります。 - To begin with, I’d like to thank everyone for coming.
初めに、お越しいただいた皆さんへお礼を申し上げます。
文頭では通常、後ろにカンマを置きます。プレゼン、会議、説明、文章など、順序立てて話す場面で自然です。
しゅみすけ(大山俊輔)
to begin withの意味②「そもそも」
文末に置かれる ~ to begin with は、ある出来事の出発点や前提に戻って「そもそも」「初めから」と言う表現です。
- Why did you buy it to begin with?
そもそも、なぜそれを買ったのですか。 - I never wanted to move there to begin with.
私はそもそも、そこへ引っ越したいとは思っていませんでした。 - We shouldn’t have shared the password to begin with.
そもそも、パスワードを共有するべきではありませんでした。
今起きている問題をさかのぼり、「最初の判断・前提はどうだったのか」に意識を戻します。疑問文や否定文で特によく使われます。

文頭と文末で意味がどう変わる?
- To begin with, I didn’t like the plan.
まず第一に、私はその計画が好きではありませんでした。
→ 複数の理由や論点の最初 - I didn’t like the plan to begin with.
私はそもそも、その計画が好きではありませんでした。
→ 最初の時点からそうだった
同じ語を使っていても、文頭では話の順番、文末では出来事の出発点を表します。
firstとの違い
first は、順番の「最初に」を最も簡潔に表します。手順や箇条書きでは first が自然です。
- First, open the file.
まず、ファイルを開いてください。 - To begin with, let me explain the goal.
まず初めに、目標を説明させてください。
first は実用的で直接的、to begin with は話の導入として少し丁寧で、まとまった説明を始める響きがあります。
first of allとの違い
first of all も「まず第一に」です。to begin with より、最初の項目をはっきり強調することがあります。
- First of all, don’t panic.
まず何より、慌てないでください。 - To begin with, let’s review what happened.
まず初めに、何が起きたか振り返りましょう。
日常会話ではどちらも使えますが、落ち着いて説明を始めるなら to begin with、重要な第一点を打ち出すなら first of all がよく合います。
at firstとの違い
at first は「最初は」という意味で、後になって状態や気持ちが変わったことを暗示します。
- At first, I was nervous, but I soon relaxed.
最初は緊張していましたが、すぐにリラックスしました。 - To begin with, I’ll explain how the system works.
まず初めに、この仕組みがどう動くか説明します。
at first は時間の初期段階、to begin with は話の第一点または「そもそも」です。「まずこの作業をする」という手順に at first は通常使いません。
at first・first・in the beginningの違いは、別の記事でも詳しく解説しています。
for startersとの違い
for starters は、会話的な「まず手始めに」「まず一つには」です。複数ある候補や理由のうち、とりあえず一つを挙げるニュアンスがあります。
- For starters, we could clean the kitchen.
手始めに、キッチンを掃除してもいいですね。 - To begin with, we should clarify the purpose.
まず初めに、目的を明確にするべきです。
for starters はカジュアル、to begin with は会話から仕事まで幅広く使えます。
仕事・プレゼンで使える例文
- To begin with, I’ll give you a brief overview.
まず初めに、簡単な概要をご説明します。 - To begin with, we should identify the main problem.
まず、主要な問題を特定するべきです。 - The deadline was unrealistic to begin with.
そもそも、その締切には無理がありました。 - We didn’t have enough data to begin with.
そもそも、十分なデータがありませんでした。
日常会話・人間関係で使える例文
- To begin with, tell me what happened.
まず初めに、何があったか教えてください。 - Why were you there to begin with?
そもそも、なぜそこにいたのですか。 - I wasn’t interested in him to begin with.
私はそもそも、彼に興味がありませんでした。 - We agreed not to talk about it to begin with.
そもそも、私たちはその話をしないと決めていました。
「そもそも」は強く聞こえることがある
文末の to begin with は、相手の判断や前提を問い直すため、言い方によっては批判的に響きます。
Why did you say yes to begin with?
そもそも、なぜイエスと言ったの?
柔らかく聞きたい場合は、次のように言い換えられます。
- Can I ask what made you say yes?
なぜイエスと言ったのか聞いてもいいですか。 - What was your reason for agreeing?
同意した理由は何でしたか。 - How did you decide to accept it?
どういう経緯で受けると決めたのですか。
しゅみすけ(大山俊輔)
日本人が間違えやすいポイント
begin with+名詞とは別
begin with+名詞 は「~から始める」という動詞表現です。
- Let’s begin with a quick review.
簡単な復習から始めましょう。 - To begin with, let’s do a quick review.
まず初めに、簡単な復習をしましょう。
前者では begin が文の動詞、後者の to begin with は文全体を導く定型表現です。
「最初は」を何でもto begin withにしない
後で変化した「最初は」なら at first を使います。
- ○ At first, the job seemed difficult.
最初は、その仕事が難しく思えました。 - △ To begin with, the job seemed difficult.
文脈によっては「第一に、その仕事は難しく思えた」の意味になります。
簡単な英語での言い換え
- First, ~
まず~。 - Let’s start with ~.
~から始めましょう。 - From the start, ~
最初から~。 - Why did you do that in the first place?
そもそも、なぜそれをしたのですか。
in the first place は、文末の「そもそも」に非常に近い表現です。日常会話でもよく使われます。
まとめ
to begin with は、文頭なら「まず第一に」、文末なら「そもそも」という意味です。文頭では話の順番を示し、文末では出来事の最初の前提へ戻ります。
first は単純な順番、at first は後で変化する「最初は」、for starters はカジュアルな「手始めに」です。まずは位置と役割に注目して使い分けましょう。
ほかの定型表現も確認したい方は、英熟語・定型表現の一覧をご覧ください。









