give someone the benefit of the doubtの意味は?語順・使い方とtrust・jump to conclusionsとの違い

give someone the benefit of the doubtの意味・使い方を表すアイキャッチ

give someone the benefit of the doubtは、「疑わしい点があっても、はっきりした証拠がないので、その人をひとまず信じる」「悪意があったと決めつけず、好意的に解釈する」という意味です。

たとえば、友人が約束の時間に遅れ、まだ連絡もないとします。腹を立てる前に、Maybe something happened. I’ll give her the benefit of the doubt.と言えば、「何かあったのかもしれない。ひとまず彼女を信じよう」となります。

相手を無条件に信用する表現ではありません。疑問は残っているものの、事情が分かるまでは有罪だと決めつけない、という公平な判断が中心です。

しゅみすけ(大山俊輔)

「100%信じる」ではなく、「まだ判断材料が足りないので、今は相手に有利な見方をしておく」と考えると、ニュアンスをつかみやすくなります。

give someone the benefit of the doubtの意味と語順

基本の形は次のとおりです。

give + 人 + the benefit of the doubt
= 人に「疑いがある中での有利な判断」を与える
= 疑わしくても、その人をひとまず信じる

  • someone:ひとまず信じる相手
  • the benefit:相手に有利な扱い
  • of the doubt:疑いが残っている状況での

I’ll give him the benefit of the doubt.
彼のことをひとまず信じてみます。

Can we give her the benefit of the doubt?
彼女をすぐに疑わず、もう少し様子を見ませんか。

They didn’t give me the benefit of the doubt.
彼らは私の言い分を信じてくれませんでした。

代名詞はgiveの直後に置きます。

  • give him the benefit of the doubt
  • give her the benefit of the doubt
  • give them the benefit of the doubt
  • give me the benefit of the doubt

なぜこの意味になるの?

benefitは「利益」だけではない

benefitには「利益・恩恵」のほか、「有利になること」という意味があります。この表現で相手に与えるbenefitは、お金や物ではありません。「証拠がはっきりしないなら、相手に有利なほうへ判断する」という扱いです。

doubtは消えていない

doubtは「疑い」です。つまり、完全に安心しているわけではありません。

疑いがある → しかし証拠は十分でない → 相手に不利な結論を急がない、という流れから「ひとまず信じる」という意味になります。

よく使われる形

I’ll give you the benefit of the doubt.

相手の説明を聞いて、「今回は信じるよ」と伝える形です。ただし、声の調子によっては「まだ少し疑っているけれどね」という含みも出ます。

Your explanation sounds unusual, but I’ll give you the benefit of the doubt.
あなたの説明は少し変わって聞こえますが、ひとまず信じます。

Let’s give him/her the benefit of the doubt.

第三者をすぐに責めないよう提案するときに便利です。

Let’s give Maya the benefit of the doubt until we hear her side.
マヤ本人の言い分を聞くまでは、彼女をひとまず信じましょう。

deserve the benefit of the doubt

「疑わしい状況でも、ひとまず信じてもらうに値する」という形です。

He has always been honest with us, so he deserves the benefit of the doubt.
彼はいつも私たちに正直だったので、今回は信じてもよいでしょう。

the benefit of the doubtだけでも使える

文脈で相手が明らかなら、名詞のまとまりとしても使えます。

She explained what happened, and I gave her the benefit of the doubt.
彼女が事情を説明したので、私はひとまず信じることにしました。

場面別の自然な例文

仕事

The report is late, but let’s give Ken the benefit of the doubt. He may be dealing with an emergency.
報告書は遅れていますが、ケンをひとまず信じましょう。緊急事態に対応しているのかもしれません。

I gave the supplier the benefit of the doubt the first time, but this is the third delay.
最初はその仕入先を信じましたが、遅延はこれで3回目です。

恋愛・人間関係

He hasn’t replied yet, but I’m trying to give him the benefit of the doubt.
彼はまだ返信していませんが、悪く決めつけずにいようと思っています。

Before you accuse her of lying, give her the benefit of the doubt.
彼女を嘘つきだと責める前に、まずは言い分を信じてみてください。

家庭・暮らし

The kids said they cleaned the kitchen. I’ll give them the benefit of the doubt.
子どもたちは台所を掃除したと言っています。ひとまず信じてみます。

旅行

The driver said the road was closed, so we gave him the benefit of the doubt and took another route.
運転手が道路は閉鎖されていると言ったので、私たちはその説明を信じて別の道を使いました。

benefit of the doubtとjump to conclusionsの違いを示す比較イラスト

jump to conclusionsとの違い

give someone the benefit of the doubtは、証拠が足りないため判断を保留し、相手に有利な可能性を残します。一方、jump to conclusionsは、十分に確かめず結論へ飛びつくことです。

Don’t jump to conclusions. Let’s give her the benefit of the doubt.
早合点しないでください。彼女をひとまず信じましょう。

両者は、情報が不十分なときの反対方向の行動と考えられます。

  • give the benefit of the doubt:決めつけず、相手に公平な機会を与える
  • jump to conclusions:十分な根拠なしに結論を出す

後者の語順やニュアンスは、jump to conclusionsの意味・使い方で詳しく解説しています。

trust・believeとの違い

trust:普段からの信頼

trustは、人の誠実さや能力を信頼することを広く表します。疑わしい事件が起きている必要はありません。

I trust her completely.
私は彼女を完全に信頼しています。

believe someone:相手の話を信じる

believe someoneは、相手が言っている内容を本当だと思うことです。

I believe you.
あなたの話を信じます。

give the benefit of the doubt:疑いはあるが、決めつけない

この表現には、判断材料が不十分という背景があります。完全な信頼を宣言するよりも慎重です。

  • I trust her.:彼女という人を信頼している
  • I believe her.:彼女の話を信じる
  • I’ll give her the benefit of the doubt.:疑問はあるが、今は彼女を信じる側で判断する

日本人が間違えやすいポイント

someoneを省いて使おうとする

誰をひとまず信じるのかを言う基本形では、人をgiveの後ろに置きます。

× I’ll give the benefit of the doubt him.
○ I’ll give him the benefit of the doubt.

a benefitにしない

定型表現では通常、the benefit of the doubtです。まとまりで覚えましょう。

「絶対に信じる」と解釈しない

疑いが完全に消えたのではありません。情報が足りないため、相手を不当に責めないという判断です。

何度も裏切られている場面で使いすぎない

証拠が積み重なっている場合、benefit of the doubtを与え続けることが必ずしも自然とは限りません。

I gave him the benefit of the doubt twice, but I can’t ignore the facts anymore.
私は彼を2度信じましたが、もう事実を無視できません。

しゅみすけ(大山俊輔)

この表現は「人を疑ってはいけない」という教訓ではありません。十分な証拠がない段階で、相手を一方的に悪者にしないための公平な姿勢を表します。

簡単な英語で言い換えるなら

長い表現がすぐに出てこなければ、次の短い英語で十分伝えられます。

  • Let’s hear her side first.
    まず彼女の言い分を聞きましょう。
  • Maybe he has a good reason.
    彼には正当な理由があるかもしれません。
  • Let’s not blame her yet.
    まだ彼女を責めないでおきましょう。
  • I’ll believe you for now.
    今のところは、あなたを信じます。
  • We don’t know what happened yet.
    何が起きたのか、まだ分かりません。

会話で使ってみよう

A: Mia missed the meeting again. I think she just forgot.
ミアはまた会議を欠席したよ。ただ忘れただけだと思う。

B: Let’s give her the benefit of the doubt. She said her son was sick.
ひとまず彼女を信じよう。息子さんが病気だと言っていたよ。

A: You’re right. We should hear her side before we judge.
そうだね。判断する前に、彼女の話を聞いたほうがいいね。

まとめ

give someone the benefit of the doubtは、疑問が残っていても、証拠がはっきりするまでは相手を悪いと決めつけず、ひとまず信じる表現です。

  • 語順はgive+人+the benefit of the doubt
  • 無条件の信頼ではなく、疑いがある中での公平な判断
  • trustは普段からの信頼、believeは相手の話を信じる
  • jump to conclusionsは、確認せず結論へ飛びつく反対方向の表現
  • 難しければMaybe he has a good reason.などで言い換えられる

まずはLet’s give her the benefit of the doubt.を一つのかたまりで覚え、誰かを早合点で責めそうな場面で使ってみましょう。

ほかの表現も仕組みから学びたい方は、英熟語・定型表現の一覧もご覧ください。

giveを使うほかの表現もまとめて確認したい方は、giveを使った句動詞一覧をご覧ください。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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