
make room forは、「人や物が入れる場所を空ける」という意味の英熟語です。
ただし、roomが表すのは部屋だけではありません。予定の中に時間を作る、生活の中に新しい習慣を取り入れる、考え方の中に変化を受け入れる余地を作る、といった抽象的な場面にも使えます。
この記事では、make room forの意味がなぜ生まれるのか、語順、会話で自然な例文、make way for・make space forとの違いまで解説します。
Contents
make room forの基本的な意味
make room for Aの基本は、「Aが入れる余地を作る」です。
- 人のために席や場所を空ける
- 新しい物を置けるスペースを作る
- 予定の中に時間を作る
- 新しい考え・変化・可能性を受け入れる余地を作る
Can you make room for one more person?
もう一人入れるように場所を空けてもらえますか。
We need to make room for the new sofa.
新しいソファを置く場所を空ける必要があります。
I’m trying to make room for exercise in my schedule.
予定の中に運動する時間を作ろうとしています。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜmake room forで「場所を空ける」になるの?
makeは「作る」、roomはここでは「部屋」ではなく、「空間・余地」を表します。forは、その余地を誰・何のために作るのかを示します。
つまり、語の組み合わせは次のように理解できます。
make(作る)+ room(余地を)+ for A(Aのために)
日本語では文脈に応じて「場所を空ける」「席を詰める」「時間を作る」「受け入れる余地を作る」などと訳し分けますが、英語の中心イメージは同じです。
make room forの語順と文法
基本の語順は次のとおりです。
人 + make room for + 名詞・代名詞・動名詞
名詞を置く
Let’s make room for the guests.
お客さんたちのために場所を空けましょう。
代名詞を置く
There’s a chair for Maya. Please make room for her.
マヤ用の椅子があります。彼女が入れるように場所を空けてください。
代名詞もforの後ろに置き、make room for herとします。
動名詞を置く
I made room for studying in the morning.
朝に勉強する時間を作りました。
forは前置詞なので、動作を続ける場合は動詞のing形を使えます。ただし会話では、make time to studyやmake room in my schedule to studyのほうが自然に具体化できる場合もあります。
1.人や物のために物理的な場所を空ける
最も分かりやすいのが、席・テーブル・棚・部屋などの空間を作る用法です。
Could you move your bag and make room for me?
バッグを動かして、私が座れる場所を空けてもらえますか。
We moved the boxes to make room for a desk.
机を置く場所を作るために箱を移動しました。
Make room! The doctor needs to get through.
道を空けて!医師が通ります。
Can we make room for another plate on the table?
テーブルにもう一枚お皿を置く場所を作れますか。
命令形のMake room!は「場所を空けて」「詰めて」という呼びかけです。丁寧に頼みたいときは、Can you make room for …? や Could you move over a little? が使いやすいでしょう。
2.予定の中に時間を作る
スケジュールにも「何かが入る余地」があります。そのため、make room forは「新しい予定や活動のために時間を空ける」という意味でも使えます。
I need to make room for a weekly English lesson.
週1回の英語レッスンの時間を作る必要があります。
She made room in her schedule for lunch with an old friend.
彼女は旧友とのランチのために予定を空けました。
Even on busy days, I make room for a short walk.
忙しい日でも、短い散歩の時間を作ります。
単に「時間を作る」と言うならmake time forがより直接的です。make room forを使うと、すでに詰まっている予定を調整し、新しい活動が入れる余地を作る感覚が出ます。
3.変化・考え・可能性を受け入れる余地を作る
make room forは、生活・組織・心の中に新しいものを受け入れる比喩表現としても自然です。
We have to make room for different opinions.
私たちは異なる意見を受け入れる余地を作らなければなりません。
Let go of old habits and make room for change.
古い習慣を手放し、変化を受け入れる余地を作りましょう。
The new policy makes room for more flexible working styles.
新しい方針によって、より柔軟な働き方が可能になります。
Sometimes you need to make room for uncertainty.
ときには、不確実さを受け入れる余地も必要です。
この用法では、実際に場所を動かすわけではありません。「古いものや固定観念でいっぱいの状態を少し緩め、新しいものが入れる状態にする」というイメージです。

make room forとmake way forの違い
どちらも日本語では「~のために道・場所を空ける」と訳せますが、焦点が異なります。
make room for:入れる余地を作る
席を詰めたり、物を移動したり、予定を調整したりして、何かが追加で入れるスペースを作ります。元の人や物が完全になくなるとは限りません。
We made room for another chair.
もう一脚椅子を置けるように場所を空けました。
make way for:進む道を譲る・新しいものと交代する
人や車が通れるように道を空けるほか、古いものが退いて新しいものに取って代わられる場面でも使います。
The old building was removed to make way for a park.
公園を造るため、古い建物は取り壊されました。
「追加できる余地」ならmake room for、「前のものが退いて道や位置を譲る」ならmake way forと考えると分かりやすいでしょう。詳しい比較は、make way forの意味と使い方でも解説しています。
make room forとmake space forの違い
make space forも「~のためにスペースを作る」という意味で、多くの場面でmake room forと置き換えられます。
- make room for:日常的で定型表現として使いやすい
- make space for:確保する空間そのものをやや意識しやすい
We cleared a shelf to make space for the books.
本を置くスペースを作るために棚を一段空けました。
抽象的な文脈でもmake space for your feelingsのように言えます。両者の差は大きくないため、まずはmake room forを一まとまりで覚えて問題ありません。
move over・scoot overとの違い
move overとscoot overは、人自身が横にずれて席を詰める動作です。make roomは、その結果として人が入れる場所を作ることに焦点があります。
Could you scoot over and make room for Ken?
少し詰めて、ケンが座れる場所を空けてもらえますか。
実際に席を詰めてもらう会話表現は、move over・make room・scoot overの違いも参考にしてください。
日本人が間違えやすいポイント
- roomを必ず「部屋」と訳さない
- make a room forにしない。余地の意味ではroomは不可算名詞
- 基本形はmake room for Aで、forを落とさない
- 代名詞もmake room for itとforの後ろに置く
- 予定ならmake time forのほうが直接的な場合もある
- make way forは「道を譲る・交代する」という感覚が強い
しゅみすけ(大山俊輔)
簡単な英語で言い換えるなら
make room forがすぐに出てこないときは、状況を直接説明すれば十分に伝わります。
- Please move your bag.
バッグを動かしてください。 - Can I sit here?
ここに座ってもいいですか。 - We need more space for the table.
そのテーブルを置くには、もっとスペースが必要です。 - I need time for exercise.
運動する時間が必要です。 - We should accept new ideas.
新しい考えを受け入れるべきです。
会話で使える例文
A: Is there room for me on the sofa?
ソファに私が座れる場所はある?
B: Sure. Let me make room for you.
もちろん。場所を空けるね。
A: Your schedule looks packed.
予定がぎっしりだね。
B: It is, but I’ll make room for our meeting.
そうなんだけど、私たちの打ち合わせの時間は作るよ。
まとめ
make room for Aは、「Aが入れる余地を作る」という表現です。
- 人や物のために物理的な場所を空ける
- 予定の中に時間を作る
- 変化・意見・可能性を受け入れる余地を作る
- roomは「部屋」ではなく不可算の「余地」なのでaを付けない
- make way forは、道や位置を譲る・新しいものと交代する感覚
まずはCan you make room for one more person?(もう一人入れるように場所を空けてもらえますか)を一まとまりで覚えてみましょう。
ほかの表現も体系的に学びたい方は、英熟語・定型表現のまとめをご覧ください。









