
季節の風景や日々の気持ちを、限られた音の中に表す短歌と俳句。日本文化として海外の人に紹介しやすく、年齢を問わず長く楽しめる趣味でもあります。
では、「短歌を詠みます」「俳句が趣味です」は英語でどう言えばよいのでしょうか?今回は、tanka・haiku・poem・write・composeの使い方を中心に、短歌と俳句の違いや日本独自の形式を簡単な英語で説明する方法を紹介します。
しゅみすけ(大山俊輔)
Contents
短歌は英語でも tanka
tanka は英語でもそのまま使われます。初めて聞く相手には、a traditional Japanese poem with 31 sound units(31音からなる日本の伝統的な詩)のように補足すると分かりやすいです。
- I write tanka poems.
私は短歌を詠みます。 - Tanka is a traditional form of Japanese poetry.
短歌は日本の伝統的な詩の形式です。 - I belong to a tanka group.
短歌の会に所属しています。
ひとつの作品を明確に指すなら a tanka poem、短歌という形式・ジャンル全体なら tanka poetry と表せます。
俳句は英語でも haiku
haiku も英語に定着している日本語由来の言葉です。英語圏でも広く知られていますが、日本の伝統的な俳句と英語で作られるhaikuでは、音の数え方や形式が異なる場合があります。
- I enjoy writing haiku.
俳句を詠むのを楽しんでいます。 - Haiku often captures a moment in nature.
俳句は自然の一瞬を捉えることがよくあります。 - She teaches a haiku class.
彼女は俳句教室を開いています。
tanka・haikuの違い

tanka:5・7・5・7・7、合計31音
短歌は、基本的に5・7・5・7・7の5つのまとまり、合計31音で構成されます。自然だけでなく、恋愛、家族、日常、記憶など幅広い題材を扱えます。
A tanka has five lines with a 5-7-5-7-7 rhythm.
短歌は5・7・5・7・7のリズムを持つ5つの部分からなります。
haiku:5・7・5、合計17音
日本の伝統的な俳句は、基本的に5・7・5の合計17音で、季語や切れを大切にします。短歌より短く、ひとつの瞬間や風景を凝縮して表します。
A traditional Japanese haiku has a 5-7-5 rhythm.
日本の伝統的な俳句には5・7・5のリズムがあります。
「31 syllables」「17 syllables」と言い切らないほうが正確
日本語の短歌や俳句で数える「音」は、英語の syllable(音節)と完全に同じではありません。日本語では一般にモーラ(mora)と呼ばれる音の単位を数えます。
たとえば「東京(とうきょう)」は、日本語のリズムでは「と・う・きょ・う」の4モーラですが、英語的なsyllableの数え方とは一致しません。
- Japanese haiku counts sound units called morae.
日本語の俳句では、モーラと呼ばれる音の単位を数えます。 - Morae and English syllables are not exactly the same.
モーラと英語の音節は完全に同じではありません。
初心者向けの会話なら 17 sounds や 31 sound units と説明しても十分です。詳しく話す場面では mora(複数形は morae または moras)を使えます。
「短歌・俳句を詠む」はwrite?compose?
write:日常会話で最も簡単
write a tanka / write a haiku は、初心者にも使いやすく自然です。
- I wrote a haiku about the autumn moon.
秋の月について俳句を詠みました。 - I write one tanka every morning.
毎朝、短歌を一首詠みます。
compose:言葉を選んで作品を作る
compose は、詩や音楽などを構成し、作品として作り上げるニュアンスがあります。少し改まった響きです。
- She composed a tanka for the ceremony.
彼女は式典のために短歌を詠みました。 - We composed haiku during the workshop.
ワークショップで俳句を作りました。
recite:作品を声に出して詠む
recite は「暗唱する・声に出して朗読する」です。作品を作る意味の「詠む」とは区別しましょう。
He recited his haiku in front of the group.
彼は会の前で自作の俳句を朗読しました。
poem・poetry・poetの違い
- poem:ひとつの詩・作品(可算名詞)
- poetry:詩という文学・ジャンル全体(基本的に不可算名詞)
- poet:詩人
- This is a short poem.
これは短い詩です。 - I’m interested in Japanese poetry.
日本の詩歌に興味があります。 - She is a haiku poet.
彼女は俳人です。 - He is a tanka poet.
彼は歌人です。
日本語の「一首・一句」を英語で厳密に言い分けなくても、one tanka poem、one haiku と表せば自然に伝わります。
季語・切れ字を英語で説明しよう
季語:season word / seasonal word
kigo とそのまま言い、a season word または a word associated with a particular season と説明できます。
- A kigo is a word that suggests a season.
季語は季節を感じさせる言葉です。 - Cherry blossoms are a spring season word.
桜は春の季語です。
切れ字:cutting word
kireji は、英語では一般に cutting word と説明されます。俳句に区切り、強調、余韻などを与える言葉です。
A kireji is a special word that creates a pause or emphasis.
切れ字は、間や強調を作る特別な言葉です。
短歌と俳句を簡単な英語で説明する例
短歌の説明
Tanka is a traditional Japanese poem. It has five parts with a 5-7-5-7-7 rhythm. People write about nature, love, daily life, and many other subjects.
短歌は日本の伝統的な詩です。5・7・5・7・7のリズムを持つ5つの部分からなります。自然、恋愛、日常などさまざまな題材を詠みます。
俳句の説明
Haiku is a very short form of Japanese poetry. A traditional Japanese haiku has a 5-7-5 rhythm and usually includes a season word.
俳句は日本のとても短い詩の形式です。日本の伝統的な俳句は5・7・5のリズムを持ち、通常は季語を含みます。
英語で作るhaikuも必ず5・7・5?
英語のhaikuでは、5・7・5のsyllablesで作る方法が広く紹介されています。ただし、日本語の17モーラを17英語音節へそのまま置き換えると、英語では情報量が多くなりやすいため、現代の英語haikuでは必ずしも5・7・5に固定しない流派や作品もあります。
English haiku does not always follow a strict 5-7-5 syllable pattern.
英語のhaikuは、必ずしも厳密な5・7・5音節の形に従うとは限りません。
英語で説明するときは、「日本の伝統的な形式」と「英語で書かれるhaiku」を分けて話すと誤解を避けられます。
趣味の自己紹介で使える例文
- My hobby is writing haiku.
私の趣味は俳句を詠むことです。 - I enjoy writing tanka poems.
短歌を詠むのを楽しんでいます。 - I’ve been writing haiku for five years.
5年間、俳句を続けています。 - I take a tanka class once a month.
月に1回、短歌教室へ通っています。 - I’m a member of a local haiku group.
地元の俳句会に所属しています。 - I often write about nature and everyday life.
自然や日常生活についてよく詠みます。 - I submit my poems to a magazine.
雑誌に作品を投稿しています。
「習い事として通っています」と伝える表現は、「習い事」は英語で?lesson・class・take lessonsの違いでも詳しく紹介しています。
短歌・俳句に関する英語
- theme / subject:題材・テーマ
- imagery:言葉から浮かぶイメージ・情景
- rhythm:リズム
- line:詩の行
- sound unit:音の単位
- season word:季語
- cutting word:切れ字
- poetry gathering:歌会・詩歌の集まり
- haiku group / haiku circle:俳句会
- poetry contest:詩歌のコンテスト
- submit a poem:作品を投稿する
- revise a poem:作品を推敲する
ミニ英会話:短歌の趣味について話そう
A: What do you do in your free time?
自由時間には何をしますか?
B: I write tanka poems.
短歌を詠みます。
A: What is tanka?
短歌とは何ですか?
B: It’s a traditional Japanese poem with a 5-7-5-7-7 rhythm.
5・7・5・7・7のリズムを持つ日本の伝統的な詩です。
A: What do you write about?
何について詠みますか?
B: Mostly nature, family, and small moments in daily life.
主に自然、家族、日常の小さな瞬間について詠みます。
難しい単語を忘れたときの簡単な言い換え
- I write very short Japanese poems.
とても短い日本の詩を書きます。 - It has thirty-one sounds.
31の音があります。 - It has three short parts.
3つの短い部分があります。 - We often write about nature and the seasons.
自然や季節についてよく書きます。 - I meet other people and share my poems.
ほかの人と集まり、作品を紹介し合います。 - This word shows the season.
この言葉が季節を表します。
しゅみすけ(大山俊輔)
よくある疑問
haikuの複数形はhaikus?
haiku は単数・複数とも同じ形で使われることが多いですが、英語では haikus という複数形も使われます。迷ったら I wrote three haiku. と言えば自然です。
tankaの複数形はtankas?
tanka も複数で同じ形を使えます。tanka poems とすれば、複数であることが明確です。
短歌も季語が必要?
短歌では季節を題材にする作品も多いですが、俳句のように季語が必須の基本ルールではありません。英語では Tanka does not always need a season word. と説明できます。
俳句と川柳の違いは?
どちらも5・7・5を基本としますが、伝統的な俳句は季語を用い、自然や季節の一瞬を詠むことが多い一方、川柳は人間や日常をユーモラス・風刺的に描くことが多く、通常は季語を必要としません。川柳は英語でも senryu と呼ばれます。
まとめ
- tanka / tanka poem:短歌
- haiku:俳句
- write a tanka / write a haiku:短歌・俳句を詠む
- compose:言葉を選び、作品として作る
- recite:作品を声に出して詠む・朗読する
- season word / kigo:季語
- cutting word / kireji:切れ字
- mora:日本語のリズムで数える音の単位
まずは I enjoy writing haiku. または I write tanka poems. と伝え、I often write about nature. のように好きな題材を一文足してみましょう。
季節の表現を増やしたい方は、秋は英語で?autumn・fallの違いと季節の表現、趣味全般の自己紹介は趣味を英語で表す一覧も参考にしてください。文化・芸術系の趣味は、創作・文化系の趣味を英語で伝える表現一覧でまとめています。










