
try one’s hand at は、「経験の少ないことを試しにやってみる」「新しい分野で腕試しをする」という意味の英語表現です。
単なるtryよりも、料理、絵、写真、陶芸、投資、執筆など、ある程度の技術が必要な活動に自分の手を出してみるニュアンスがあります。
I’d like to try my hand at pottery.
陶芸に挑戦してみたいです。
try+所有格+hand+at+名詞/動名詞
I try my hand at …
She tries her hand at …
They tried their hand at …
Contents
try one’s hand atの意味とニュアンス
try one’s hand atには、次の3つの感覚が含まれます。
- 今まであまり経験していないことを試す
- 自分にできるか腕を試す
- 本格的に続けるかはまだ決めず、まずやってみる
「難しい課題に必死で挑む」というより、好奇心から新しい技術や活動を試してみる場面によく合います。
She tried her hand at baking bread during the holidays.
彼女は休暇中にパン作りに挑戦してみました。
After years in sales, he tried his hand at writing.
営業職を長年経験したあと、彼は執筆に挑戦してみました。
成功したか失敗したかは、この表現だけでは分かりません。焦点はやってみたことにあります。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜhandで「腕試し」になるのか
handは身体の「手」ですが、英語では手を使って身につけた技能・腕前にも結びつきます。
try one’s handは、文字どおりには「自分の手を試す」。そこから「自分の腕前が通用するか試してみる」という意味になります。
atは、試す対象となる活動や分野を示します。
try my hand at photography
写真に挑戦してみる
try her hand at making pasta
彼女がパスタ作りに挑戦してみる

one’sは誰に合わせる?所有格の変化
辞書にあるone’sは、そのまま会話で使う語ではありません。主語に合わせてmy、your、his、her、our、theirなどへ変えます。
| 主語 | 形 | 例 |
|---|---|---|
| I | my | I tried my hand at it. |
| you | your | Why not try your hand at it? |
| he | his | He tried his hand at acting. |
| she | her | She tried her hand at design. |
| we | our | We tried our hand at farming. |
| they | their | They tried their hand at podcasting. |
× I tried one’s hand at cooking.
○ I tried my hand at cooking.
atの後ろは名詞か動名詞
atは前置詞なので、後ろには名詞、または動詞+ingの動名詞を置きます。
I tried my hand at golf.
ゴルフに挑戦してみました。
I tried my hand at making sushi.
寿司作りに挑戦してみました。
× try my hand at make sushi
○ try my hand at making sushi
職種や役割を置く形もあります。
She tried her hand at teaching.
彼女は教える仕事に挑戦してみました。
He tried his hand at being a tour guide.
彼はツアーガイドをやってみました。
現在形・過去形・提案での使い方
過去形 triedが特によく使われる
「やってみた」という経験を話すことが多いため、過去形のtriedがよく使われます。
I tried my hand at gardening last spring.
去年の春、ガーデニングに挑戦してみました。
We tried our hand at making our own furniture.
私たちは家具の自作に挑戦してみました。
want to・would like toで希望を表す
I want to try my hand at video editing.
動画編集に挑戦してみたいです。
I’d like to try my hand at writing a short story.
短編小説を書いてみたいです。
Why don’t you…?で勧める
Why don’t you try your hand at photography?
写真に挑戦してみたらどうですか。
You should try your hand at making curry from scratch.
一からカレーを作ってみるといいですよ。
日常会話・仕事で使える例文
趣味・暮らし
I’m going to try my hand at watercolor painting this weekend.
今週末、水彩画に挑戦してみます。
My dad tried his hand at growing tomatoes.
父はトマト栽培に挑戦してみました。
We tried our hand at making candles at home.
私たちは家でキャンドル作りに挑戦してみました。
料理
I tried my hand at Thai cooking, and the curry came out well.
タイ料理に挑戦してみたら、カレーがうまくできました。
She’s trying her hand at baking wedding cakes.
彼女はウェディングケーキ作りに挑戦しています。
仕事・キャリア
After working in finance, he tried his hand at app development.
金融業界で働いたあと、彼はアプリ開発に挑戦してみました。
I’d like to try my hand at managing a small team.
小さなチームの管理に挑戦してみたいです。
Our designer tried her hand at writing the product copy.
私たちのデザイナーは商品紹介文の執筆に挑戦してみました。
旅行・海外体験
On the trip, I tried my hand at surfing.
旅行中、サーフィンに挑戦してみました。
We tried our hand at speaking only English for a day.
私たちは1日英語だけで話すことに挑戦してみました。
try・give it a try・give it a shotとの違い
| 表現 | 中心となる意味 | 特徴 |
|---|---|---|
| try one’s hand at | 新しい技能・分野を試す | 腕試し、未経験感がある |
| try | 試す・やってみる | 最も広く使える |
| give it a try | それを試してみる | 対象をitで受ける会話表現 |
| give it a shot | 思い切ってやってみる | 口語的で背中を押す響き |
普通のtryとの違い
tryは食べ物、服、方法などにも使える非常に広い語です。
Try this cake.
このケーキを食べてみて。
ケーキを一口試食するだけなら、try one’s hand atは使いません。一方、自分でケーキ作りという技能に挑戦するなら使えます。
I tried my hand at cake decorating.
ケーキのデコレーションに挑戦してみました。
give it a shotとの違い
give it a shotは、技能に限らず「とにかくやってみよう」と背中を押す表現です。詳しくはGive it a shotの意味と使い方で確認できます。
It looks difficult, but I’ll give it a shot.
難しそうですが、やってみます。
I want to try my hand at woodworking.
木工に挑戦して腕を試してみたいです。
try doing・try to doとの違い
try doingは「方法として試しに〜してみる」、try to doは「〜しようと努力する」です。try one’s hand atは、新しい活動や技能の分野へ入ってみることに焦点があります。
Try restarting the computer.
試しにパソコンを再起動してみてください。
I tried to restart the computer, but it didn’t work.
パソコンを再起動しようとしましたが、うまくいきませんでした。
I tried my hand at repairing old computers.
古いパソコンの修理に挑戦してみました。
文法上の違いはtry doingとtry to doの違いでも詳しく解説しています。
日本人が間違えやすいポイント
one’sをそのまま使わない
one’sは型を示す記号です。実際の文ではmy、your、his、herなどへ変えます。
atの後ろに動詞の原形を置かない
atは前置詞なので、動詞を続けるならing形です。
× try my hand at cook
○ try my hand at cooking
深刻な困難への「挑戦」とは限らない
日本語の「挑戦」は大きな目標にも使いますが、try one’s hand atは「試しに腕を出してみる」軽さを含むことがあります。重大な責任を引き受けるならtake on a challenge、目標達成へ努力するならtry to doなどが合う場合があります。
「挑戦する」の表現全体は、challenge・try・take on・go forの違いも参考になります。
しゅみすけ(大山俊輔)
簡単な英語で言い換えるなら
try one’s hand atを思い出せなくても、次の言い方で十分に伝わります。
- I want to try pottery.
陶芸をやってみたいです。 - I’m new to photography, but I want to try it.
写真は初心者ですが、やってみたいです。 - I started learning how to bake bread.
パンの焼き方を習い始めました。 - I want to see if I can do it.
自分にできるか試してみたいです。
「未経験」まで伝えたいなら、I’m new to …を添えると、腕試しのニュアンスを簡単な英語で再現できます。
関連表現
- have a go at:〜をやってみる(特にイギリス英語でよく使う)
- give it a try:それを試してみる
- give it a shot:思い切ってやってみる
- take up:趣味・活動を始める
- dabble in:本格的ではなく少しかじる
英熟語をさらに探したい方は、英熟語・定型表現の一覧も活用してください。
まとめ
- try one’s hand atは「新しい活動を試す・腕試しをする」
- 未経験または経験の少ない技能や分野によく使う
- one’sは主語に合わせてmy、your、his、herなどへ変える
- atの後ろには名詞または動名詞を置く
- 普通のtryより「自分の腕前を試す」ニュアンスがある
- 難しければI want to try …で言い換えられる
まずは自分が始めたい趣味を入れて、I’d like to try my hand at photography.のように声に出してみましょう。









