
what’s more は、「その上」「さらに」「しかも」という意味です。すでに述べた内容へ、もう一つ重要な情報を付け加えるときに使います。
whatで始まりますが、相手に「何?」と尋ねる疑問文ではありません。会話や文章の流れをつなぐ定型表現です。
この記事では、what’s moreがなぜ追加の意味になるのか、文頭での語順とカンマ、And what’s more の使い方、in addition・moreover・besidesとの違いまで、自然な例文で解説します。
Contents
what’s moreの意味
what’s moreは、前の情報に加えて、さらに注目してほしい情報を出すときの表現です。
- その上
- さらに
- しかも
- おまけに
The apartment is close to the station. What’s more, the rent is reasonable.
そのアパートは駅に近いです。しかも、家賃も手ごろです。
「駅に近い」という利点に、「家賃も手ごろ」というもう一つの利点を重ねています。
He forgot our appointment. What’s more, he didn’t even apologize.
彼は私たちの約束を忘れました。その上、謝りさえしませんでした。
良い情報だけでなく、悪い情報を追加するときにも使えます。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜwhat’s moreで「その上」になる?
what’s moreは、正式にはwhat is moreです。このmoreは、直前に述べたことより「さらに多くのこと」「もう一つ重要なこと」を表します。
一語ずつ無理に直訳するより、次のような話し手の動きで理解すると分かりやすくなります。
- まず一つ情報を伝える
- まだ伝えたい情報があると示す
- さらに重要・印象的な情報を付け足す
The course is practical. What’s more, you can study at your own pace.
その講座は実践的です。さらに、自分のペースで学べます。
日本語の「しかも」「それだけではなく」に近い流れです。
what’s moreのニュアンス
単なる追加より「もう一つ大事なこと」を出す
what’s moreには、情報を機械的に並べるだけでなく、「さらに言うと、ここも大事です」という話し手の評価が感じられます。
The hotel was clean and comfortable. What’s more, the staff remembered our names.
そのホテルは清潔で快適でした。しかも、スタッフは私たちの名前を覚えてくれていました。
良い点にも悪い点にも使える
追加する内容の方向は限定されません。同じ方向の情報を重ねるのが基本です。
She’s reliable. What’s more, she stays calm under pressure.
彼女は信頼できます。その上、プレッシャーの中でも冷静です。
The train was late. What’s more, it was extremely crowded.
電車は遅れていました。おまけに、ひどく混んでいました。
会話でも文章でも使える
what’s moreは日常会話にも説明文にも使えます。moreoverほど硬くなく、短いスピーチ、レビュー、プレゼンなどでも自然です。
語順とカンマの使い方
基本は文頭+カンマ
最も基本的な形は次のとおりです。
文1. What’s more, 文2.
The app is easy to use. What’s more, it’s free.
そのアプリは使いやすいです。さらに、無料です。
what’s moreの後ろには、通常カンマを置きます。発音するときも、what’s moreの後ろで短く間を取ります。
セミコロンの後ろにも置ける
意味の近い二つの独立した文を強くつなぎたい場合は、セミコロンを使う形もあります。
The plan is realistic; what’s more, everyone supports it.
その計画は現実的です。その上、全員が支持しています。
英会話では、無理にセミコロンを意識する必要はありません。まずは二つの文に分ける形が使いやすいでしょう。
And what’s moreも自然
会話ではAnd what’s more, …として、追加する勢いを出すことがあります。
He canceled at the last minute. And what’s more, he blamed me for it.
彼は直前にキャンセルしました。しかも、そのことを私のせいにしたんです。
andがなくても意味は同じですが、andを付けると「それだけじゃなくてね」という会話的な流れが強まります。
what is moreとの違い
what’s moreはwhat is moreの短縮形です。意味に大きな違いはありません。
- what’s more:会話や一般的な文章で自然
- what is more:短縮しないため、少し改まった印象
What is more, the proposal can be implemented immediately.
さらに、その提案はすぐに実行できます。
普段の会話やブログ記事ならwhat’s more、硬めの文章ならwhat is moreを選ぶことがあります。ただし、現代の正式な文章ではmoreoverやin additionのほうが選ばれる場合もあります。
場面別|what’s moreの自然な例文
日常会話
This café has great coffee. What’s more, it’s never too crowded.
このカフェはコーヒーがおいしいです。しかも、それほど混みません。
The sofa looks good. What’s more, it’s really comfortable.
そのソファは見た目がいいです。その上、とても座り心地がいいです。
仕事
The new system will save time. What’s more, it will reduce errors.
新しいシステムは時間を節約できます。さらに、ミスも減らせます。
Her proposal is affordable. What’s more, we can start next month.
彼女の提案は費用を抑えられます。その上、来月から開始できます。
恋愛・人間関係
He listens to me. What’s more, he remembers the little things I tell him.
彼は私の話を聞いてくれます。しかも、私が話したささいなことまで覚えてくれています。
She lied to me. What’s more, she asked me to keep it a secret.
彼女は私にうそをつきました。その上、そのことを秘密にしてほしいと言いました。
海外旅行
The museum is within walking distance. What’s more, admission is free on Sundays.
その博物館は歩いて行ける距離です。さらに、日曜日は入場無料です。
Our room wasn’t ready. What’s more, nobody explained the delay.
私たちの部屋は準備できていませんでした。おまけに、遅れの説明もありませんでした。
学校・学習
The book explains grammar clearly. What’s more, it includes useful conversation examples.
その本は文法を分かりやすく説明しています。さらに、役立つ会話例も載っています。
what’s moreと類似表現の違い

| 表現 | 基本の意味 | 主なニュアンス |
|---|---|---|
| what’s more | その上、しかも | 次の点も重要だと会話的に強調 |
| in addition | 加えて | 中立的に情報を追加 |
| moreover | さらに、その上 | 論理的でやや硬い |
| besides | それに、その上 | 追加の理由を会話的に持ち出す |
in additionとの違い
in additionは、中立的にもう一つ情報を追加します。what’s moreほど「次も大事」という話し手の強調が前面に出ないことがあります。
The hotel has a gym. In addition, guests can use the pool.
そのホテルにはジムがあります。加えて、宿泊客はプールも利用できます。
名詞や動名詞を後ろに置くin addition toの語順は、in addition toの意味・使い方で詳しく解説しています。
moreoverとの違い
moreoverは、論説文や正式な説明で使いやすい、やや硬めの追加表現です。
The measure is expensive. Moreover, there is little evidence that it will work.
その対策は高額です。さらに、効果があるという証拠もほとんどありません。
友人との日常会話ではwhat’s moreのほうが自然に響くことが多く、レポートや論理的な文章ではmoreoverが合うことがあります。
besidesとの違い
besidesは「それに」「だってほかにも」と、判断を支える追加理由を持ち出す場面でよく使います。
I don’t want to drive. Besides, parking downtown is expensive.
運転したくありません。それに、街中の駐車料金は高いです。
what’s moreは前の情報と同じ方向の重要な点を重ね、besidesは「もう一つ理由がある」と会話を展開する感覚が強めです。
what’s worseとの違い
形がよく似たwhat’s worseは、「さらに悪いことに」という意味です。
The bus was late. What’s more, it was crowded.
バスは遅れていました。その上、混んでいました。
The bus was late. What’s worse, I had left my phone at home.
バスは遅れていました。さらに悪いことに、携帯電話を家に忘れていました。
what’s moreは良い・悪いを問わず追加できますが、what’s worseは後ろに悪化する内容が続きます。詳しい違いは、what is worse・what’s worseの意味と使い方も参考にしてください。
しゅみすけ(大山俊輔)
日本人が間違えやすいポイント
疑問符を付けない
疑問文ではないため、通常は疑問符ではなくカンマを使います。
○ What’s more, the service is free.
さらに、そのサービスは無料です。
× What’s more?
ただし、単独のWhat’s more?は別の文脈では「ほかには何があるの?」という実際の質問になり得ます。追加表現として使うときは、後ろに文を続けます。
what’s moreの直後に名詞だけを置かない
what’s moreの後ろには、基本的に主語と動詞を含む文が続きます。
○ What’s more, the hotel offers free breakfast.
名詞を直接追加したい場合は、in addition to+名詞などを使うと自然です。
反対方向の内容をつなぐために使わない
前の内容と対照的な情報なら、butやhoweverを使います。
○ The room is small, but it’s comfortable.
その部屋は狭いですが、快適です。
「狭い」と「快適」は対照的なので、what’s moreよりbutが自然です。
簡単な英語で言い換えるなら
what’s moreがすぐに出てこなくても、基本語で十分に伝えられます。
- Also, …
それに、~ - And …
そして、~ - There is another good point.
もう一つ良い点があります。 - Another problem is that …
もう一つの問題は~です。
The hotel is cheap. Also, it’s close to the station.
そのホテルは安いです。それに、駅から近いです。
まずはalsoやandで追加できれば十分です。慣れてきたら、次の情報を少し強く印象づけたいときにwhat’s moreを使ってみましょう。
まとめ
- what’s moreは「その上」「さらに」「しかも」
- 疑問文ではなく、情報を付け加える定型表現
- 基本語順はWhat’s more, 主語+動詞.
- 会話ではAnd what’s more, …も自然
- 良い情報にも悪い情報にも使える
- in additionは中立、moreoverはやや硬め、besidesは追加理由を会話的に示す
- 反対方向の内容にはbutやhoweverを使う
what’s moreは、ただ情報を足すだけでなく、「さらに注目してほしい点」を出せる便利な表現です。短い文を二つ作り、その間にWhat’s more,を置くところから練習してみてください。
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追加・並列表現の全体像を確認
この表現がnot only A but also B・both A and B・as well as・in addition to・not to mentionなどの中でどこに位置するかは、追加・並列を表す英語表現の総合ガイドで比較できます。









