
be beside oneself with + 感情 は、感情が強すぎて「我を忘れる」「取り乱す」「いても立ってもいられない」状態を表す英語イディオムです。
She was beside herself with joy. なら「彼女は喜びで我を忘れていた」、He was beside himself with worry. なら「彼は心配で取り乱していた」という意味になります。
怒りだけに使う表現ではありません。喜び・心配・悲しみ・怒りなど、平静を保てないほど強い感情に幅広く使えます。
Contents
be beside oneself withの意味
基本の形は次のとおりです。
主語 + be動詞 + beside + 再帰代名詞 + with + 感情
- I was beside myself with excitement.
私は興奮のあまり我を忘れていました。 - She was beside herself with worry.
彼女は心配で取り乱していました。 - They were beside themselves with grief.
彼らは悲しみで我を失っていました。
直訳の「自分自身のそばにいる」では意味が通じにくい表現です。「感情があまりに強く、いつもの自分から外へ出てしまうほど」と捉えると、さまざまな感情に応用できます。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜbesideが「我を忘れる」になるの?
beside は本来「〜のそばに」という位置を表します。しかし beside oneself は、「自分の正常な状態の外へ出て、自分自身のそばに立っている」ような比喩です。
つまり、強い感情に圧倒されて、いつもの冷静な自分ではいられない状態です。日本語では文脈に応じて、次のように訳せます。
- 我を忘れる
- 取り乱す
- いても立ってもいられない
- 感情でどうにかなりそうになる

主語に合わせてoneselfを変える
oneself は辞書で形を示すための代表形です。実際の文では主語に合わせて再帰代名詞を変えます。
| 主語 | 使う形 | 例 |
|---|---|---|
| I | myself | I was beside myself. |
| you | yourself | You were beside yourself. |
| he | himself | He was beside himself. |
| she | herself | She was beside herself. |
| we | ourselves | We were beside ourselves. |
| they | themselves | They were beside themselves. |
He was beside herself のように主語と再帰代名詞を不一致にしないよう注意しましょう。
withの後ろによく来る感情
beside oneself with joy / excitement
うれしさや興奮で冷静ではいられない状態です。
- She was beside herself with joy when she got the offer.
内定をもらったとき、彼女は喜びで我を忘れていました。 - The children were beside themselves with excitement before the trip.
旅行の前、子どもたちは興奮して大はしゃぎでした。
beside oneself with worry / anxiety
心配や不安でひどく取り乱している状態です。
- I was beside myself with worry when he didn’t answer his phone.
彼が電話に出なかったので、私は心配で取り乱していました。 - Her family was beside themselves with anxiety.
彼女の家族は不安でいても立ってもいられませんでした。
beside oneself with anger / rage
怒りで我を失うほどの強い感情です。
- He was beside himself with anger after hearing the lie.
その嘘を聞いて、彼は怒りで我を忘れていました。 - She was beside herself with rage.
彼女は激怒して我を失っていました。
beside oneself with grief
深い悲しみで平静を保てない状態です。
- He was beside himself with grief after losing his dog.
愛犬を亡くし、彼は悲しみで我を失っていました。
現在形・過去形はどう使う?
出来事を振り返る文では、過去形の was / were beside … がよく使われます。今まさに取り乱している人については現在形も使えます。
- She is beside herself with worry right now.
彼女は今、心配で取り乱しています。 - We were beside ourselves with excitement last night.
昨夜、私たちは興奮のあまり我を忘れていました。
また、感情を示す語が文脈ですでに明らかな場合は、with + 感情 を省いて She was beside herself. と言うこともあります。
besideとbesidesを混同しない
beside と besides は、最後のsによって意味が変わります。
| 語 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| beside | 〜のそばに | Sit beside me.(私のそばに座って) |
| besides | 〜に加えて/そのうえ | Besides English, she speaks French.(英語に加えてフランス語も話します) |
| beside oneself | 我を忘れて/取り乱して | He was beside himself with worry. |
be besides oneself with のようにsを付けるのは誤りです。このイディオムでは必ず beside を使います。
lose one’s cool・be upsetとの違い
| 表現 | ニュアンス |
|---|---|
| be beside oneself with | 強い感情で平静を失っている。感情は喜び・心配・怒り・悲しみなど幅広い |
| lose one’s cool | 冷静さを失う。特に怒ってカッとなる場面でよく使う |
| be upset | 動揺・不快・悲しみなどを幅広く表す。程度は文脈次第 |
| panic | 恐怖や緊急事態でパニックになる |
怒りに焦点を当てたい場合は、lose your coolの意味と使い方も参考になります。より一般的な「動揺する」の言い分けは、upset・shaken・panicの違いで確認できます。
しゅみすけ(大山俊輔)
すぐ出てこないときの簡単な言い換え
このイディオムが出てこなくても、基本的な英語で十分伝えられます。
- I was extremely happy.
私はものすごくうれしかったです。 - She was so worried that she couldn’t think clearly.
彼女はとても心配で、冷静に考えられませんでした。 - He was really angry and lost control.
彼はとても怒り、我を失いました。 - They were overwhelmed with grief.
彼らは深い悲しみに圧倒されていました。
短い会話で使ってみよう
A: How did your mother react to the news?
お母さんはその知らせにどう反応しましたか?
B: She was beside herself with joy. She called everyone in the family.
喜びで我を忘れていました。家族全員に電話していましたよ。
まとめ:感情が強すぎて「いつもの自分の外」に出る
be beside oneself with + 感情 は、喜び・心配・怒り・悲しみなどがあまりに強く、平静を保てない状態を表します。
- 基本形は be beside oneself with + 感情
- 主語に合わせてmyself・yourself・himself・herselfなどに変える
- besideにsを付けたbesidesとは別の語
- 軽い感情ではなく、我を忘れるほど強い感情に使う
ほかの英熟語や定型表現は、英熟語・定型表現の一覧から確認できます。









