make much ofの意味は?肯定文・否定文の違いと使い方を例文解説

make much ofの意味・使い方と否定文を学ぶ英語記事のアイキャッチ

make much of は、文脈によって「〜を重く扱う・重要視する」「〜を大げさに扱う」という意味になります。ところが、can’t make much of …not make much of … のような否定形では、「〜をよく理解できない」「〜をはっきり判別できない」という意味でも使われます。

たとえば、They made much of his small mistake. は「彼の小さなミスを大きく取り上げた」。一方、I couldn’t make much of his explanation. は「彼の説明をよく理解できなかった」です。同じまとまりでも、肯定か否定かによって日本語訳が大きく変わります。

先に要点

  • make much of A:Aを重要なものとして扱う・大きく取り上げる
  • make too much of A:Aを重く見すぎる・大げさに考える
  • can’t make much of A:Aをよく理解・判別できない
  • not make much of A:Aをあまり重要視しない、またはAをよく理解できない

make much ofの基本的な意味

ここでの much は「多くの量」だけではなく、「大きな価値・重要性・注意」を表します。make much of A は、直訳すれば「Aから大きなものを作る」。そこから、Aを実際以上に大きく扱ったり、重要なものとして取り上げたりする感覚が生まれます。

主な意味 自然な日本語
make much of A Aに大きな重要性や注意を与える Aを重く扱う・大きく取り上げる
make too much of A Aに必要以上の重要性を与える Aを大げさに考える・騒ぎ立てる
can’t make much of A Aから十分な意味や情報を得られない Aをよく理解・判別できない

しゅみすけ(大山俊輔)

muchを単に「たくさん」と訳すのではなく、「大きな重要性や意味」と捉えてみましょう。肯定文では大きく扱い、否定文では十分な意味を取り出せない、という一本の感覚でつながります。

使い方1:make much of A「Aを重く扱う・大きく取り上げる」

人の発言、出来事、成功、失敗などを重要なものとして扱うときに使います。現代の日常会話ではやや硬めで、make a big deal ofemphasizefocus on などのほうが自然な場面も多くあります。

The media made much of the disagreement.
メディアはその意見の食い違いを大きく取り上げました。

She made much of the fact that no one had warned her.
誰も自分に警告してくれなかったという事実を、彼女は強く問題視しました。

His manager made much of his ability to stay calm under pressure.
上司は、プレッシャーの中でも冷静でいられる彼の能力を高く評価しました。

They made much of their guest and prepared a special dinner.
彼らは客人を大切にもてなし、特別な夕食を用意しました。

最後の例のように、人を目的語にすると「その人を大切に扱う・ちやほやする」という意味になることがあります。ただし、この用法も少し古風または文学的に響くことがあります。

使い方2:make too much of A「Aを大げさに考える」

too much を入れると、「必要以上に大きく扱う」という批判的な意味がはっきりします。実際の会話では、肯定形の make much of よりも、この形のほうが意味をつかみやすいでしょう。

Don’t make too much of one negative comment.
否定的なコメント一つを重く受け止めすぎないで。

I think you’re making too much of what she said.
彼女が言ったことを、あなたは大げさに捉えすぎていると思います。

We shouldn’t make too much of these early results.
この初期結果を過大評価すべきではありません。

He made too much of a minor scheduling mistake.
彼はちょっとした予定のミスを大問題のように扱いました。

使い方3:can’t make much of A「Aをよく理解・判別できない」

話、説明、文章、音、見えにくい物などから、十分な意味や情報をつかめないときに使います。can’t make much of A は「Aについて大したものを作れない」から、「Aを材料にしても、はっきりした意味を組み立てられない」という感覚です。

make much of Aとcan't make much of Aの意味の違いを示す図解

I couldn’t make much of his explanation.
彼の説明はよく理解できませんでした。

We couldn’t make much of the announcement because of the noise.
騒音のせいで、そのアナウンスをよく聞き取れませんでした。

I can’t make much of this handwriting.
この筆跡はよく読み取れません。

She couldn’t make much of what the doctor was saying.
彼女は医師の言っていることをあまり理解できませんでした。

I can’t make much of the shape in the photo.
写真の中の形が何なのか、よく判別できません。

not make much ofは意味が2通りある

not make much of A には、文脈によって次の2つの読み方があります。

  1. Aをあまり重要視しない
  2. Aをあまり理解・判別できない

She didn’t make much of the criticism.
彼女はその批判をあまり気に留めませんでした。

I didn’t make much of his answer.
彼の答えはよく理解できませんでした。

目的語が「批判・失敗・出来事」なら「あまり重要視しない」、「説明・答え・文章・音」なら「あまり理解できない」と解釈されやすくなります。ただし曖昧になる場合もあるため、会話では後述する簡単な表現に言い換えると安全です。

make much ofと似た表現の違い

make a big deal of:日常会話で「大げさに騒ぐ」

make a big deal of は、日常会話で「〜を大問題のように扱う」「大げさに騒ぐ」と言いたいときに使いやすい表現です。make much of より会話的で、否定命令の Don’t make a big deal of it. もよく使われます。

Don’t make a big deal of it. It was just a small mistake.
大げさにしないで。ちょっとしたミスだったんだから。

emphasize:ある点を意識的に強調する

emphasize は、話や文章の中で重要な点を目立たせることです。make much of のように「実際以上に大きく扱う」という含みは必ずしもありません。

The report emphasizes the need for better training.
その報告書は、よりよい研修の必要性を強調しています。

understand:最も直接的な「理解する」

否定形の意味を伝えたいだけなら、don’t understand が最も簡単で明確です。

I didn’t understand his explanation.
彼の説明が分かりませんでした。

make sense of:情報を整理して理解する

make sense of は、複雑・不可解なものを整理して意味をつかむ表現です。make senseの詳しい意味と使い方もあわせて確認すると、違いが分かりやすくなります。

I’m trying to make sense of these numbers.
この数字が何を意味するのか理解しようとしています。

日本人が間違えやすいポイント

make many ofにはしない

この定型表現は make much of です。目的語が複数形でも much は変わりません。

× I can’t make many of these comments.
○ I can’t make much of these comments.
これらのコメントは、あまり理解できません。

肯定形を日常会話で無理に使わない

肯定形の make much of は、ニュース、評論、少し硬めの文章で見かけることがあります。普段の会話で「大げさにしないで」と言うなら、Don’t make a big deal of it. のほうが自然なことが多いです。

can’t make much ofを「重要視しない」だけで覚えない

I can’t make much of this note. は、「このメモを重要視できない」ではなく、普通は「このメモがよく読めない・理解できない」という意味です。説明、筆跡、音声、画像などが目的語なら「理解・判別できない」をまず考えましょう。

しゅみすけ(大山俊輔)

肯定形を無理に会話で使う必要はありません。「大げさにする」なら make a big deal of、「分からない」なら don’t understand と言えば十分です。まず意味を見抜けるようになり、そのあと必要な場面で使ってみましょう。

とっさに出なければ簡単な英語で言い換えよう

make much of が出てこなくても、伝えたい内容を直接言えば問題ありません。

伝えたいこと 簡単な言い換え
それを大げさにしないで Don’t treat it like a big problem.
彼の説明が分からなかった I didn’t understand his explanation.
アナウンスを聞き取れなかった I couldn’t hear the announcement clearly.
字が読めなかった I couldn’t read the handwriting.
写真で何なのか分からなかった I couldn’t tell what it was in the photo.

「何ができなかったのか」を、understand・hear・read・tell のような基本動詞で具体的に言うと、曖昧さのない英語になります。

短い会話で使い方を確認

A: Could you understand the voice message?
ボイスメッセージ、理解できた?

B: Not really. I couldn’t make much of it because of the background noise.
あまり。周りの音がうるさくて、よく聞き取れなかった。

A: Everyone is talking about that small typo.
みんな、あの小さな誤字のことを話しているね。

B: Yeah. They’re making too much of it.
うん。大げさに扱いすぎだよ。

関連表現

まとめ

make much of は、Aを大きなもの・重要なものとして扱う感覚を持つ表現です。

  • make much of A:Aを重く扱う・大きく取り上げる
  • make too much of A:Aを大げさに扱う・重く見すぎる
  • can’t make much of A:Aをよく理解・判別できない
  • not make much of A:文脈により「あまり重要視しない」「よく理解できない」

まずは、I couldn’t make much of his explanation.(彼の説明をよく理解できなかった)と、Don’t make too much of it.(それを重く捉えすぎないで)の2つから覚えると、肯定・否定の意味の動きがつかみやすくなります。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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