not A or Bの意味は?「AでもBでもない」の語順・andとの違いを例文解説

not A or Bの意味・語順・andとの違いを解説するアイキャッチ

not A or B は、基本的に「AでもBでもない」「AもBも〜ない」を表します。

I don’t drink coffee or tea.
私はコーヒーも紅茶も飲みません。

日本語では「AもBも」と言うため、andを使いたくなります。しかし英語では、否定文の中で候補を並べるときにorを使うのが基本です。この記事では、なぜorで両方の否定になるのか、not A and Bとの違い、either・neitherを使う言い換えまで整理します。

しゅみすけ(大山俊輔)

日本語の「AもBも〜ない」に引っ張られず、「否定文の選択肢はor」と覚えると、会話で迷いにくくなります。

not A or Bの意味

not A or Bは、notの否定がAとBの両方に及ぶとき、「AでもBでもない」という意味になります。

  • not A:Aではない
  • or B:Bについてもそうではない

She doesn’t speak Spanish or Italian.
彼女はスペイン語もイタリア語も話しません。

We didn’t visit Kyoto or Osaka.
私たちは京都にも大阪にも行きませんでした。

This card can’t be used online or overseas.
このカードはオンラインでも海外でも使えません。

なぜorなのに「どちらも〜ない」になる?

肯定文のorは「AかBのどちらか」という選択を表します。

You can choose coffee or tea.
コーヒーか紅茶を選べます。

その選択全体をnotで否定すると、「Aを選ばないし、Bも選ばない」という意味になります。

I don’t want coffee or tea.
コーヒーも紅茶も欲しくありません。

日本語訳だけを見るとandに見えますが、英語の感覚では否定される候補をorで並べているわけです。

肯定文のand・否定文のor

I like coffee and teaとI don't like coffee or teaの違いを示す図解

まずは次の基本ペアを覚えましょう。

  • I like A and B.:AもBも好き
  • I don’t like A or B.:AもBも好きではない

I watch movies and TV dramas.
映画もテレビドラマも見ます。

I don’t watch movies or TV dramas.
映画もテレビドラマも見ません。

not A or Bの基本語順

orで結ぶAとBには、同じ文法上の形を置くのが基本です。これを平行構造といいます。

名詞を結ぶ

I don’t eat meat or fish.
肉も魚も食べません。

動詞句を結ぶ

He didn’t call me or reply to my message.
彼は私に電話もせず、メッセージにも返信しませんでした。

形容詞を結ぶ

The room wasn’t clean or comfortable.
その部屋は清潔でも快適でもありませんでした。

前置詞句を結ぶ

She isn’t at home or at work.
彼女は自宅にも職場にもいません。

AとBの形をそろえると、聞き手が比較対象をすぐ理解できます。

not A or Bとnot A and Bの違い

ここが最も重要です。

  • not A or B:通常、AもBも否定する
  • not A and B:AとBの両方が同時に当てはまるわけではない

I don’t speak French or German.
フランス語もドイツ語も話しません。

I don’t speak French and German.
フランス語とドイツ語の両方を話すわけではありません。

後者は「片方なら話すかもしれない」という余地があります。つまり、andを含むまとまり全体を否定すると、両方ではないという部分否定になりやすいのです。

She isn’t kind and patient.
彼女は親切で忍耐強い、その両方を備えているわけではありません。

この文では、親切ではあるが忍耐強くない可能性も、逆の可能性も残ります。両方をはっきり否定したいなら次のように言います。

She isn’t kind or patient.
彼女は親切でも忍耐強くもありません。

not either A or Bとの違い

not either A or B も「AとBのどちらも〜ない」という意味で使えます。eitherによって「二つのうちどちらも」という範囲が明確になります。

I don’t like either option.
私はどちらの選択肢も好きではありません。

I don’t want either coffee or tea.
コーヒーも紅茶も欲しくありません。

ただし、日常会話では I don’t want coffee or tea. のようにeitherなしでも十分自然です。文末のeitherが「私も〜ない」を表す用法については、not …, eitherの意味と使い方で詳しく解説しています。

neither A nor Bでの言い換え

neither A nor B を使うと、notを使わずに「AでもBでもない」と表せます。

I drink neither coffee nor tea.
私はコーヒーも紅茶も飲みません。

I don’t drink coffee or tea.
私はコーヒーも紅茶も飲みません。

意味はほぼ同じですが、not … or …のほうが日常会話で作りやすく自然です。neither … nor …は対比が明確で、やや整った響きがあります。語順と動詞の一致はneither A nor Bの意味・語順・使い方をご覧ください。

場面別の自然な例文

日常会話

I’m not hungry or thirsty.
お腹も空いていないし、喉も渇いていません。

I don’t have cash or a credit card with me.
現金もクレジットカードも持っていません。

仕事

The client hasn’t approved the design or the budget.
クライアントはデザインも予算も承認していません。

We can’t change the date or the location.
日程も場所も変更できません。

恋愛・人間関係

He didn’t apologize or explain what happened.
彼は謝りもせず、何が起きたのか説明もしませんでした。

I’m not angry or disappointed.
怒ってもいないし、がっかりもしていません。

海外旅行

The hotel doesn’t provide breakfast or airport transfers.
そのホテルは朝食も空港送迎も提供していません。

We couldn’t find the station or ask anyone for help.
駅を見つけられず、誰かに助けを求めることもできませんでした。

買い物

This dress isn’t available in black or navy.
このドレスは黒もネイビーも在庫がありません。

I don’t need a bag or a receipt.
袋もレシートも要りません。

日本人が間違えやすいポイント

日本語の「も」に合わせてandを選ばない

△ I don’t like coffee and tea.
コーヒーと紅茶の両方が好きなわけではありません。

○ I don’t like coffee or tea.
コーヒーも紅茶も好きではありません。

AとBの形をそろえる

× She didn’t call or a message.

○ She didn’t call or send a message.
彼女は電話もメッセージもくれませんでした。

動詞のcallと名詞のa messageを直接並べず、callとsendという動詞をそろえます。

or自体が否定語だと思わない

orは肯定文でも使えます。否定の意味を作っているのはnotです。

Would you like coffee or tea?
コーヒーと紅茶のどちらがよいですか。

I don’t want coffee or tea.
コーヒーも紅茶も欲しくありません。

「AではなくB」と混同しない

not A but B は「AではなくB」です。

I ordered tea, not coffee.
コーヒーではなく紅茶を注文しました。

I didn’t order coffee or tea.
コーヒーも紅茶も注文しませんでした。

前者はBを肯定し、後者はAとBの両方を否定します。

しゅみすけ(大山俊輔)

andかorで迷ったら、「両方ではない」のか「どちらも違う」のかを確認しましょう。どちらも否定するなら、まずnot … or …を使えば自然です。

簡単な英語での言い換え

二つを一文でつなぐのが難しければ、短い否定文を二つ並べても伝わります。

I don’t drink coffee. I don’t drink tea.
コーヒーを飲みません。紅茶も飲みません。

We can’t go on Monday. We can’t go on Tuesday.
月曜日には行けません。火曜日にも行けません。

慣れたら同じ部分を一つにまとめます。

I don’t drink coffee or tea.
We can’t go on Monday or Tuesday.

まとめ

  • not A or Bは基本的に「AでもBでもない」
  • 否定文の中で否定する候補を並べるときはorを使う
  • 肯定の追加はA and B、両方の否定はnot A or Bが基本
  • not A and Bは「AとBの両方というわけではない」という部分否定になりやすい
  • neither A nor Bでも同じ内容を、より明示的に表せる
  • AとBには名詞同士・動詞句同士など、同じ形を置く

I don’t need perfect grammar or difficult words.
完璧な文法も難しい単語も必要ありません。

ほかの表現も体系的に確認したい方は、英熟語・定型表現の専門記事一覧をご覧ください。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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