
take up withを辞書で調べると、「人と付き合い始める」と「問題を人に持ち込む」という、一見まったく違う意味が出てきます。
実は、意味を分ける鍵は語順です。
- take up with+人:その人と付き合い始める
- take+問題+up with+人:その問題を人に持ち込む・相談する
特に仕事や顧客対応では、I’ll take it up with my manager.(その件は上司に相談します)が実用的です。一方、「付き合い始める」の用法には、やや古風だったり、相手を好ましく思っていない響きが出たりすることがあります。
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take up withには2つの意味がある
1.take up with+人:人と付き合い始める
take up with someoneは、「その人と親しく付き合い始める」「その人の仲間になる」という意味です。
She took up with a new crowd after moving to the city.
彼女は都会へ引っ越したあと、新しい仲間と付き合い始めました。
ただし、この用法は日常会話で常に中立的とは限りません。「急にその人たちとつるみ始めた」「あまり感心しない相手と関わり始めた」という、話し手の批判や心配がにじむことがあります。恋愛関係を始める意味で使われる場合もあります。
He took up with someone he met while traveling.
彼は旅行中に出会った人と付き合い始めました。
2.take+問題+up with+人:問題を人に持ち込む
take something up with someoneは、「問題・不満・要望などを、その対応ができる人に持ち込んで話し合う」という意味です。
I’ll take this issue up with my manager.
この問題は上司に相談します。
サービスへの不満を担当部署へ伝える、判断できない案件を上司へ上げる、請求の問題を会社と話し合う、といった場面で自然です。この用法は現代の仕事・顧客対応でもよく使われます。
しゅみすけ(大山俊輔)
take+up+withから意味の仕組みを理解しよう
takeには「何かを取り上げて動かす」、upには「下にあるものを上へ持ち上げ、意識や話題の表面へ出す」、withには「相手と一緒に・相手との関係の中で」という感覚があります。
問題の用法では、「問題を取り上げて、対応できる相手との話し合いへ持っていく」と考えると分かりやすくなります。
I need to take the billing error up with the accounts department.
その請求ミスは経理部門に持ち込んで確認する必要があります。
人間関係の用法では、「ある人を自分の関係の中へ取り込む」ことから、「その人と付き合い始める」という意味になります。
人の位置で意味が変わる:2つの語順

take up with+人
take up with + 人
withの直後に人だけが続くと、「その人と付き合い始める」という意味になりやすい形です。
- She took up with a group of artists.
彼女は芸術家のグループと付き合い始めました。 - He has taken up with some old friends again.
彼はまた昔の友人たちと付き合うようになりました。
take+問題+up with+人
take + 問題 + up with + 人
takeとupの間に、話し合う問題や要望を置きます。
- Take it up with customer service.
その件はカスタマーサービスに相談してください。 - She took the complaint up with the hotel manager.
彼女はその苦情をホテルの支配人に申し出ました。 - We’ve taken the matter up with our legal team.
その件は法務チームと協議しています。
名詞ならtake the issue upとtake up the issueの両方が可能ですが、代名詞は必ず間に置きます。
- ○ take it up with her
- × take up it with her
したがって、I’ll take up with my manager.だけでは「何を相談するのか」が抜けています。問題の意味なら、itやthe issueを入れましょう。
活用形:took up with・taken up with
takeの過去形はtook、過去分詞はtakenです。
| 形 | 例 | 意味 |
|---|---|---|
| 現在形 | I’ll take it up with her. | その件は彼女に相談します |
| 過去形 | I took it up with HR. | その件を人事に相談しました |
| 現在完了 | We’ve taken it up with the supplier. | その件は仕入先へすでに申し入れました |
| 人間関係 | He took up with a new crowd. | 彼は新しい仲間と付き合い始めました |
be taken up withは別の形に注意が必要です。I’m taken up with work.なら「仕事にかかりきりだ」という意味になり、take up with someoneの受動態とは通常考えません。
仕事・顧客対応で使える自然な例文
上司や社内の担当者へ相談する
I’ll take your request up with my supervisor.
ご要望は上司に相談します。
Could you take this up with the IT team?
この件をITチームに相談してもらえますか?
I took the scheduling problem up with HR yesterday.
昨日、日程の問題を人事に相談しました。
店・ホテル・取引先へ申し入れる
You’ll need to take the refund issue up with the store.
返金の問題は店舗へ申し出る必要があります。
We have taken the delay up with the delivery company.
遅延について配送会社へ申し入れました。
If the charge is incorrect, take it up with your card company.
請求が間違っているなら、カード会社に問い合わせてください。
日常の人間関係
Why don’t you take it up with him directly?
その件を本人に直接話したらどうですか?
She was worried when her son took up with that group.
息子がそのグループと付き合い始めたとき、彼女は心配しました。
take up withと似た表現の違い
bring up:話題として持ち出す
bring up an issueは、会話や会議で問題を「話題に出す」ことです。誰に対応を求めるかまでは必ずしも含みません。
She brought up the issue at the meeting.
彼女は会議でその問題を持ち出しました。
raise:問題を提起する
raise an issueは、問題を正式に取り上げる、注意を向けさせる表現です。take something up with someoneは、その問題を特定の相手に持ち込む点がより明確です。
deal with:問題に対処する
deal with a problemは、問題を処理・解決することに焦点があります。take it up with someoneは、まず担当者へ話を持っていく段階です。
hang out with:一緒に時間を過ごす
人間関係を中立的な日常英語で表すなら、start hanging out withのほうが自然なことが多いです。
She started hanging out with some new friends.
彼女は新しい友人たちと遊ぶようになりました。
take up withは「その人たちと関わり始めた」という変化を示し、文脈によっては批判的です。
日本人が間違えやすいポイント
相談する内容を省略しすぎない
問題を持ち込む意味では、takeとupの間にit、this、the issue、the complaintなどが必要です。
- ○ I’ll take it up with my boss.
- ○ I’ll take the issue up with my boss.
- × I’ll take up with my boss.(相談内容がなく、別の意味に聞こえ得る)
「仲良くする」の無難な訳として乱用しない
take up with someoneは、地域・世代・文脈によって古風に響き、「よくない相手とつるみ始めた」という含みを持つことがあります。単に「最近、新しい友達と遊んでいる」なら、She’s been hanging out with some new friends.のほうが安全です。
しゅみすけ(大山俊輔)
この句動詞が出てこなかったら?簡単な英語ならこう言える
問題を人に持ち込む
- I’ll talk to my manager about it.
その件について上司と話します。 - I’ll ask the support team for help.
サポートチームに助けを求めます。 - I’ll tell HR about the problem.
その問題を人事に伝えます。 - Please contact customer service.
カスタマーサービスへ連絡してください。
人と付き合い始める
- She started spending time with them.
彼女は彼らと一緒に過ごすようになりました。 - He made some new friends.
彼は新しい友達を作りました。 - They started seeing each other.
彼らは付き合い始めました。
難しい句動詞が出てこなくても、「誰に話す」「誰と過ごす」「何が始まった」を短い文で直接伝えれば、その場の目的は十分達成できます。
関連するtake up表現
take upの基本的な意味と使い方では、「趣味を始める」「時間・場所を取る」「話題を取り上げる」などを整理しています。
申し出を受けるtake someone up on somethingは、I’ll take you up on that.の意味と使い方で詳しく解説しています。take up withとは、onの有無と語順が違うので注意しましょう。
まとめ
- take up with+人:その人と付き合い始める
- take+問題+up with+人:問題をその人に持ち込む・相談する
- 代名詞はtake it up withのように必ずtakeとupの間へ置く
- 仕事ではI’ll take it up with my manager.が実用的
- 人間関係の意味は、やや古風・批判的に響くことがある
- 出てこなければI’ll talk to my manager about it.で伝えられる
まずは、職場ですぐ使えるI’ll take it up with my manager.を、自分の業務に合わせて練習してみましょう。
takeを使った表現をまとめて比較したい方は、takeを使った句動詞の意味・使い方一覧もあわせてご覧ください。









