
音楽、ファッション、映像、演技。そして、自分自身の見せ方まで変え続けたデヴィッド・ボウイ(David Bowie)。
彼は「変化すること」を売り物にしただけのスターではありません。安全な場所を離れ、まだ答えのない場所で創作することを、生涯にわたって実践したアーティストでした。
この記事では、本人のインタビューやドキュメンタリーで確認できる英語の名言を7つ厳選。日本語訳、言葉の背景、英語表現、初心者でも使える短い言い方まで紹介します。
この記事のポイント
- 本人の映像インタビュー・公式サイト掲載記事をもとに出典を確認
- 創造性・変化・年齢・未来について語った7つの言葉
- 長い名言を、日常で使える簡単な英語へ言い換える
Contents
デヴィッド・ボウイはどんな人?
デヴィッド・ボウイは1947年、ロンドン生まれのミュージシャン・俳優です。1960年代に活動を始め、ジギー・スターダストをはじめとする複数のペルソナ、異なる音楽性、先鋭的な映像表現によって、時代ごとに新しい姿を見せました。
しかし本人は、単に姿を変える「カメレオン」と呼ばれることに距離を置いています。表面は変化しても、その奥には一貫して問い続ける自分がいる。そんな考えが、彼のインタビューから見えてきます。
デヴィッド・ボウイの英語の名言7選
1.観客に合わせて演じてはいけない
Never play to the gallery.
観客受けを狙って演じてはいけない。
1997年のドキュメンタリー『Inspirations』で、若いアーティストへの助言として語った言葉です。
play to the gallery は直訳すると「天井桟敷の観客に向けて演じる」。そこから「人気取りをする」「受けを狙う」という意味になります。Never + 動詞 は「決して~するな」という強い形です。
初心者なら、こう言えます
Be yourself.
自分らしくいて。
2.人の期待を満たすことは危険である
I think it’s terribly dangerous for an artist to fulfill other people’s expectations.
アーティストが他人の期待を満たそうとするのは、とても危険だと思います。
fulfill expectations は「期待に応える」。日常では良い意味にもなりますが、ボウイは創作において、期待を優先すると自分の内側から始まったものを見失うと語りました。
It is + 形容詞 + for 人 + to ~ は、「人が~するのは…だ」という重要な型です。
初心者なら、こう言えます
I don’t live for others.
私は他人のためだけに生きません。
3.安全だと感じるなら、場所が違う
If you feel safe in the area you’re working in, you’re not working in the right area.
自分が取り組んでいる領域で安全だと感じるなら、正しい領域で仕事をしていないのです。
ここでの area は物理的な場所だけでなく、「分野」「領域」という意味です。ボウイにとって創造とは、すでに上手にできることを繰り返すことではありませんでした。
If A, B. の形で、「もしAならB」と条件を示しています。
初心者なら、こう言えます
Try something new.
何か新しいことを試してみて。

4.少しだけ、自分の深さを超えていく
Go a little bit out of your depth.
自分の足が届く深さから、少しだけ外へ出なさい。
ボウイはこの前に「自分がいられると思う場所より、少し先の水へ進む」と語り、足が底にしっかりつかない辺りが、面白いものを生み出すのにちょうどよい場所だと続けました。
out of your depth は、水深が深くて足が届かない状態から、「自分の能力や理解を超えた状態」という意味になります。無謀に飛び込むのではなく、a little bit(少しだけ)なのが大切です。
初心者なら、こう言えます
Go one step further.
もう一歩先へ進んで。
5.問い続けることが、人生の一部だった
It has been a part of my life to ask questions.
問いを投げかけることは、ずっと私の人生の一部でした。
2002年のインタビューで、自分はただ絶えず姿を変えるカメレオンなのではなく、約40年の作品には一貫したテーマがあると説明したときの言葉です。
It has been ~ は現在完了で、「過去から今までずっと~だった」という継続を表します。ask questions は、答えを尋ねるだけでなく、常識や前提を疑うことも含みます。
初心者なら、こう言えます
Keep asking questions.
問い続けて。
6.年齢そのものは、私を悩ませない
It’s not the age itself. Age doesn’t bother me.
問題は年齢そのものではありません。年齢は私を悩ませません。
2002年のBBCインタビューで、年齢と残された時間について語った一節です。ボウイが気にしていたのは年齢の数字よりも、やりたいことに対して残された時間でした。
itself は「それ自体」、bother は「悩ませる」「気に障る」。It doesn’t bother me. は「私は気にしていません」と日常でよく使える表現です。
初心者なら、こう言えます
It doesn’t bother me.
私は気にしていません。
7.インターネットの可能性は想像もできない
I think the potential of what the Internet is going to do to society, both good and bad, is unimaginable.
インターネットが社会にもたらすものの可能性は、良い面も悪い面も含めて想像できないほどだと思います。
1999年、BBC『Newsnight』で語った言葉です。当時の司会者がインターネットを単なる道具として捉えるなか、ボウイは既存のメディアの関係性そのものを変えるものだと見抜いていました。
potential は「可能性」、both A and B は「AもBも」、unimaginable は「想像できない」です。
初心者なら、こう言えます
The possibilities are endless.
可能性は無限です。
英語初心者が覚えたいボウイの3表現
- Be yourself.:自分らしくいて
- Try something new.:何か新しいことを試して
- Go one step further.:もう一歩先へ進んで
ボウイの長い言葉を一字一句覚える必要はありません。まずは短い一文を声に出し、自分の仕事や英語学習に置き換えてみましょう。
まとめ|変化とは、別人になることではない
デヴィッド・ボウイは何度も姿を変えました。しかし、公式サイトに掲載されたインタビューで本人が語ったように、その奥には「問い続ける」という一本の糸がありました。
変化とは、流行に合わせて別人になることではありません。自分の内側にある問いを追いかけるために、安全な場所から少しだけ外へ出ることです。
Go a little bit out of your depth.
自分の足が届く場所から、少しだけ外へ。
さまざまな人物の言葉を読みたい方は、英語の名言集へ。仕事や挑戦を支える言葉は、仕事・努力・成功の英語の名言集にもまとめています。
出典
- 『Inspirations』(1997年)インタビュー映像・書き起こし
- David Bowie公式サイト掲載『VG』インタビュー
- BBC『Newsnight』インタビュー(1999年)
- BBC John Wilson インタビュー(2002年)
観客を楽しませる責任と、同じ型を繰り返さない創造性については、フレディ・マーキュリーの英語の名言7選もおすすめです。










