
泳ぎが得意なはずの河童でさえ、ときには川に流される。そこから、どれほど得意な人でも失敗することはあるという意味で使われるのが「河童の川流れ」です。
英語のことわざで近いのは、The best swimmer may drown.(どんなに優れた泳ぎ手でも溺れることがある)。ただし、日常会話では Even the best make mistakes. や It can happen to anyone. の方が自然に使える場面も多いでしょう。
まず答え
英語のことわざとして近い:
The best swimmer may drown.
日常会話で分かりやすい:
Even the best make mistakes.
相手を励ます:
It can happen to anyone.
Contents
「河童の川流れ」の意味
河童は、日本の昔話で水中を自在に泳ぐ存在です。そんな河童でも、慣れた川で流されることがある。つまり、その道の名人でも、ときには思わぬ失敗をするというたとえです。
普段は仕事が正確な人が珍しく間違えたとき、料理上手な人が味付けに失敗したとき、スポーツの名選手が簡単なプレーを落としたときなどに使えます。
近い英語のことわざは The best swimmer may drown.
The best swimmer may drown. は、直訳すると「最高の泳ぎ手でも溺れることがある」。水の達人が水で失敗するという構造まで「河童の川流れ」とよく似ています。
Even experienced people can fail. The best swimmer may drown.
経験豊富な人でも失敗することはあります。河童の川流れです。
ただし、現代の日常会話で頻繁に耳にする定番フレーズというより、ことわざらしい響きのある表現です。意味を確実に伝えたいときは、次の Even the best make mistakes. が使いやすいでしょう。
実際の会話なら Even the best make mistakes.
Even the best make mistakes. は、「一流の人でも間違える」という意味。the best はここでは「最高の人たち」「特に優れた人」という集合的な言い方です。
A: She rarely makes mistakes. What happened today?
B: Even the best make mistakes.
A: 彼女はめったに間違えないのに、今日はどうしたんだろう?
B: 一流の人でも間違えることはあるよ。
専門家に焦点を当てるなら、Even experts make mistakes.(専門家でも間違える)でも自然です。
相手を励ますなら It can happen to anyone.
It can happen to anyone. は、「それは誰にでも起こり得る」という意味です。相手がミスをして落ち込んでいるときに、責める響きを出さず、優しく励ませます。
A: I sent the email to the wrong person.
B: It can happen to anyone. Let’s fix it.
A: メールを違う人に送ってしまった。
B: 誰にでもあるよ。直そう。
「名人でも失敗する」という説明より、「あなたに限ったことではないよ」と寄り添いたい場面に向いています。

3つの英語表現はどう使い分ける?
- The best swimmer may drown.
水の達人でも水で失敗するという、ことわざの構造まで近い。 - Even the best make mistakes.
職種や場面を限定せず、意味を分かりやすく伝えられる。 - It can happen to anyone.
失敗した相手を優しく励ますときに自然。
仕事や日常で使える例文
ベテランが間違えたとき
He has years of experience, but even the best make mistakes.
彼には長年の経験がありますが、一流の人でも間違えることはあります。
プレゼンで言葉に詰まったとき
Don’t worry about it. It can happen to anyone.
気にしないで。誰にでもあることだよ。
得意な料理に失敗したとき
I’ve made this dish many times, but I added too much salt today.
この料理は何度も作っているのに、今日は塩を入れすぎました。
Well, the best swimmer may drown.
まあ、河童の川流れということもありますよ。
「弘法も筆の誤り」「猿も木から落ちる」との違い
「弘法も筆の誤り」、「猿も木から落ちる」、そして「河童の川流れ」は、どれも得意な人でも失敗するという意味です。
- 弘法も筆の誤り:非常に優れた名人でも誤るという、少し格調のある響き。
- 猿も木から落ちる:得意なことでも失敗するという、親しみやすい響き。
- 河童の川流れ:慣れた場所や得意分野でも、思わぬ失敗があるという響き。
英語では三つとも Even experts make mistakes. や Even the best make mistakes. で表せます。「河童の川流れ」だけは、水の比喩を残した The best swimmer may drown. が特によく似合います。
初心者なら、この簡単な英語から言ってみよう
ことわざを丸ごと英訳しなくても、短い一言で同じ気持ちは伝えられます。
- It happens.
そういうこともあるよ。 - Anyone can make a mistake.
誰でも間違えるよ。 - Don’t worry.
心配しないで。 - It’s okay.
大丈夫だよ。
たとえば、同僚が普段ならしないミスをしたら、It happens. Don’t worry.(そういうこともあるよ。心配しないで)で十分です。難しいことわざよりも、こちらの方が会話では温かく聞こえることもあります。
まとめ
「河童の川流れ」に近い英語のことわざは、The best swimmer may drown. です。意味を分かりやすく言うなら Even the best make mistakes.、相手を励ますなら It can happen to anyone. が自然です。
初心者なら、まずは It happens. の一言から。短くても、「得意な人にだって失敗はある」という優しさを込められます。









