
「あえて難しい方を選ぶ」「あえて言うなら」「失礼を承知であえて聞く」。日本語ではどれも「あえて」ですが、英語では何をあえてするのかによって表現が変わります。
先に結論を言うと、意図的にするなら deliberately、勇気を出してするなら dare、わざわざ手間をかけるなら go out of your way、「あえて言うなら」なら If I had to say が自然です。
Contents
「あえて」を表す英語の使い分け
| 伝えたい意味 | 英語表現 | 例 |
|---|---|---|
| 意図的に・わざと | deliberately / intentionally | I deliberately chose the harder option. |
| 勇気を出して〜する | dare to | She dared to disagree. |
| わざわざ手間をかける | go out of one’s way to | He went out of his way to help me. |
| あえて言うなら | If I had to say | If I had to say, blue suits you better. |
| あえて〜することを選ぶ | choose to | I chose to wait. |

deliberately:考えたうえで、あえてする
deliberately は、偶然ではなく、自分の意思でそうしたことを表します。「簡単な方法もあるけれど、あえて難しい方を選んだ」のような場面にぴったりです。
I deliberately chose a seat in the back.
私はあえて後ろの席を選びました。
We deliberately kept the design simple.
私たちはあえてデザインをシンプルにしました。
intentionally もほぼ同じ意味ですが、少し説明的でかためです。なお、「わざと」の意味を詳しく知りたい方は、on purposeの意味と使い方も参考にしてください。
dare to:勇気を出して、あえてする
dare to + 動詞 は、反対されたり失敗したりする可能性があっても、勇気を出して行動するニュアンスです。
She dared to ask the difficult question.
彼女はあえて難しい質問をしました。
He dared to challenge the traditional way of thinking.
彼はあえて従来の考え方に異議を唱えました。
ただし、単に「意図的にした」というだけなら dare は大げさです。dare の語感や How dare you? については、dareの意味と使い方で解説しています。
go out of your way:あえて手間をかける
go out of one’s way to + 動詞 は、普通ならしなくてもよいことのために、時間や労力を使う表現です。親切な行動によく使われます。
Thank you for going out of your way to help me.
わざわざ私を助けてくれてありがとう。
She went out of her way to make everyone feel welcome.
彼女は皆が歓迎されていると感じられるよう、あえてひと手間かけました。
「あえて言うなら」は英語で?
選択を求められて「どちらかと言えば」「あえて言うなら」と答える場合は、If I had to say や If I had to choose が自然です。
If I had to say, I prefer the first one.
あえて言うなら、最初の方が好きです。
If I had to choose, I’d go with Friday.
あえて選ぶなら、金曜日にします。
少し言いにくい意見を丁寧に切り出すなら、If I may say so も使えます。
If I may say so, the plan seems a little too ambitious.
あえて言わせていただくなら、その計画は少し野心的すぎるように思います。
choose to:シンプルで使いやすい「あえて選ぶ」
会話では、副詞を無理に足さず choose to で「考えた結果、そうすることを選ぶ」と伝えるのも自然です。
I chose to stay silent.
私はあえて黙っていることにしました。
We chose not to advertise the event.
私たちはあえてそのイベントを宣伝しませんでした。
使うときの注意点
- deliberately は文脈によって「わざと悪意をもって」のように聞こえることがあります。
- dare は危険・反対・恐れを乗り越えるニュアンスが必要です。
- go out of your way は「普通以上の手間」がある場合に使います。
- 日本語の「あえて」を毎回一語に訳す必要はありません。choose to や文全体で意図を示す方が自然なこともあります。
初心者でも言える簡単な英語
難しい表現がすぐに出てこないときは、理由を添えるだけでも「あえて」の気持ちは伝わります。
- あえてこれを選びました。
I chose this because I think it’s better. - あえて言うなら、Aです。
If I have to choose, I’d say A. - 難しくても、あえてやってみます。
I’ll try it, even if it’s difficult.
よくある質問
「あえて」は英語で dare ですか?
勇気を出して行動する場合は dare が使えます。ただし、単に意図的に選ぶなら deliberately や choose to の方が自然です。
「あえて〜しない」はどう言いますか?
deliberately not + 動詞 または choose not to + 動詞 が使えます。たとえば「私はあえて答えませんでした」は I chose not to answer. です。
deliberately と on purpose の違いは?
どちらも「意図的に」を表します。deliberately は考えたうえでの意図的な選択、on purpose は「偶然ではなく、わざと」という対比でよく使われます。
「あえて言わせてもらう」は英語で?
丁寧なら If I may say so, …、率直に意見を切り出すなら I’ll be honest, … も自然です。
まとめ
「あえて」は一語で置き換えるより、場面に合わせるのがコツです。意図的なら deliberately、勇気を出すなら dare、特別な手間なら go out of your way、あえて言うなら If I had to say と覚えておきましょう。
このような会話で役立つ表現は、英語チャンク・文頭表現のまとめでも紹介しています。
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