
「虐待する」の代表的な英語は abuse です。ただし、ひどい扱いを広く表す mistreat、必要な世話をしない neglect、残酷な態度を取る be cruel to も、場面によって使い分けます。
この記事では、人・子ども・高齢者・動物などについて話す際の違いを、刺激の強い描写を避けながら分かりやすく整理します。難しい単語が出ないときの簡単な伝え方も紹介します。
Contents
「虐待する」の英語表現早見表
| 英語表現 | 意味の中心 | 主な場面 |
|---|---|---|
| abuse | 人に身体的・精神的な危害を加える | 子ども・配偶者・高齢者など |
| mistreat | 人や動物をひどく扱う | 不当な扱い全般 |
| neglect | 必要な世話や注意を与えない | 子ども・高齢者・動物など |
| be cruel to | 残酷な態度を取る | 日常的で分かりやすい説明 |
abuse:人を「虐待する」
abuse は、立場や力を利用して人に身体的・精神的な危害を加えることです。「虐待する」の最も直接的な英訳で、深刻な行為を表します。
- The child had been abused at home.
その子どもは家庭で虐待を受けていました。 - No one has the right to abuse another person.
誰にも他人を虐待する権利はありません。 - The organization supports older people who have been abused.
その団体は虐待を受けた高齢者を支援しています。
名詞の abuse もよく使います。
- child abuse:児童虐待
- elder abuse:高齢者虐待
- domestic abuse:家庭内・親密な関係での虐待
- emotional abuse:精神的虐待
mistreat:人や動物をひどく扱う
mistreat は「ひどい扱いをする」「不当に扱う」という広い表現です。abuse ほど行為の種類や深刻さを明確に断定せず、待遇・接し方が悪いことを表せます。
- The workers said they had been mistreated.
労働者たちはひどい扱いを受けたと述べました。 - Animals should never be mistreated.
動物をひどく扱ってはいけません。 - She was mistreated by someone she trusted.
彼女は信頼していた人からひどい扱いを受けました。
neglect:必要な世話をしない
neglect は、守る責任のある人が、食事・医療・安全・注意など必要な世話を与えないことです。日本語では「ネグレクト」「養育放棄」とも呼ばれます。
- The children were neglected for a long time.
その子どもたちは長い間、必要な世話を受けていませんでした。 - The owner was accused of neglecting the dog.
飼い主は犬の世話を怠ったとして非難されました。 - Older people can suffer from neglect as well as abuse.
高齢者は虐待だけでなく、必要な世話を受けられないことにも苦しむ場合があります。
be cruel to:人や動物に残酷な態度を取る
be cruel to は、難しい単語を使わず「~に残酷である」「~をひどく扱う」と伝えられる表現です。行為の法的分類より、態度の残酷さに焦点があります。
- Do not be cruel to animals.
動物に残酷なことをしないでください。 - He was cruel to the people around him.
彼は周囲の人々に残酷な態度を取っていました。 - It is never acceptable to be cruel to a child.
子どもに残酷な態度を取ることは決して許されません。
4つの表現をイラストで比較

| 伝えたいこと | 自然な英語 |
|---|---|
| 虐待という深刻な行為を明確に述べる | abuse |
| 人や動物をひどく扱う | mistreat |
| 必要な世話を与えない | neglect |
| 残酷な態度を取ると簡単に説明する | be cruel to |
場面別の例文
支援機関に相談する
I am worried that someone may be being abused.
誰かが虐待を受けているのではないかと心配しています。
高齢者のケア
The staff are trained to recognize signs of abuse and neglect.
職員は虐待やネグレクトの兆候に気づけるよう訓練されています。
動物について
Please report it if you see an animal being mistreated.
動物がひどい扱いを受けているのを見たら、通報してください。
初心者向け:簡単な英語でどう伝える?
abuse や neglect が出てこないときは、「安全ではない」「世話をしてもらっていない」と具体的に説明できます。
- She is not safe at home.
彼女は家庭で安全ではありません。 - Someone is hurting him.
誰かが彼を傷つけています。 - They do not take care of the child.
彼らはその子どもの世話をしていません。 - The dog does not get enough food or care.
その犬は十分な食事や世話を受けていません。 - I think this person needs help.
この人には助けが必要だと思います。
しゅみすけ(大山俊輔)
よくある間違い
abuse と misuse を混同しない
abuse は人への虐待や権力・薬物などの乱用、misuse は物や情報などを誤って、または不適切に使うことです。
He abused his authority.
彼は権力を乱用しました。
He misused the equipment.
彼はその機器を不適切に使用しました。
neglect は単なる「忘れる」より重いことがある
neglect は責任があるのに必要な世話や注意を継続的に怠るニュアンスがあります。一度うっかり忘れただけなら forget が自然な場合があります。
be cruel with ではなく be cruel to
人や動物への残酷な態度は、通常 be cruel to + 人・動物 とします。
○ Do not be cruel to animals.
× Do not be cruel with animals.
mistreat は「間違って治療する」ではない
mistreat は通常「ひどく扱う」という意味です。「誤った治療をする」は treat incorrectly や give the wrong treatment などで表します。
短い会話例
A: I am worried about the older woman next door.
隣に住む高齢の女性が心配です。
B: What makes you worried?
何が心配なのですか?
A: I do not think she is getting the care she needs.
必要な世話を受けていないと思います。
B: We should contact a local support service.
地域の相談窓口に連絡したほうがよいですね。
近い日本語との違い
虐待する vs 迫害する
「虐待する」は、保護・配慮すべき相手などをひどく扱うことです。「迫害する」は宗教・民族・信条などを理由に、個人や集団を継続的に苦しめることに重点があります。詳しくは「迫害する」の英語表現をご覧ください。
虐待する vs 保護する
「保護する」は危険や害から守ることです。虐待やネグレクトが疑われる場面では protect、safeguard、shelter などが使われます。使い分けは「保護する」の英語表現でも解説しています。
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まとめ
「虐待する」の基本は abuse です。ひどい扱いを広く述べるなら mistreat、必要な世話をしないなら neglect、残酷な態度を分かりやすく表すなら be cruel to を使います。
- 人を虐待する:abuse
- 人や動物をひどく扱う:mistreat
- 必要な世話をしない:neglect
- 人や動物に残酷な態度を取る:be cruel to










