
「恩を売る」は英語で、文脈に応じて put someone in your debt や do someone a favor expecting something in return と表せます。
put someone in your debt は、相手に親切をして「自分に借りがある状態」にする表現です。ただし、日本語の「恩を売る」には、あとで見返りを得ようとする計算高さまで含まれることがあります。その場合は expect something in return を使って具体的に説明すると誤解がありません。
この記事では自然な英語表現に加えて、表現が出てこないときに I helped her. I wanted her to help me later. のような基本語だけで伝える方法も一緒に考えます。
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「恩を売る」は put someone in your debt
put someone in your debt は、親切や助けによって、相手に「自分へ借りがある」と感じさせる表現です。
- He helped me just to put me in his debt.
彼は私に恩を売るためだけに助けました。 - She likes to put people in her debt.
彼女は人に恩を売るのが好きです。 - I don’t want to be in his debt.
私は彼に借りを作りたくありません。
debt は本来「借金・負債」ですが、お金以外の恩や義理にも使えます。put A in B は「AをBの状態に置く」なので、全体では「人を自分に借りがある状態にする」という組み立てです。
発音のポイント
put someone in your debt は、カタカナなら「プット・サムワン・イン・ユア・デット」に近い音です。
debt のつづりには b がありますが、この b は発音しません。音は /det/ で、bet の最初を d に変えたような音です。in your は会話では「インニャ」のようにつながることがあります。
なぜ debt「借金」で「恩を売る」になる?
英語では、親切を受けて「お返しをしなければ」と感じる関係を、借金にたとえることがあります。お金を借りたわけではなくても、相手に何か返す義務があるように感じる状態が be in someone’s debt です。
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| be in someone’s debt | 人に借り・恩がある |
| put someone in your debt | 人に恩を売り、自分への借りを作らせる |
| owe someone a favor | 人に一つ恩返しをする必要がある |
しゅみすけ(大山俊輔)
日本語の「恩を売る」と完全には同じではない
日本語の「恩を売る」には、多くの場合「親切そうに見えるが、実はあとで見返りを求めている」という否定的な響きがあります。
一方、put someone in your debt は「相手に借りを作らせる」という関係を表しますが、文脈によっては計算高さが日本語ほど明確でないことがあります。悪い意図まで伝えたいなら、次のように言う方が明確です。
- He did me a favor because he wanted something in return.
彼は見返りが欲しくて私に親切にしました。 - She only helped me so I would help her later.
彼女は、あとで私に助けてもらうためだけに私を助けました。 - His kindness came with strings attached.
彼の親切には条件がついていました。
come with strings attachedは「条件付き」
come with strings attached は、「条件や見返りがついている」という意味です。助けや贈り物が純粋な好意ではなく、あとで何かを要求されそうな場面に合います。
- His offer came with strings attached.
彼の申し出には条件がついていました。 - I knew her help would come with strings attached.
彼女の助けには見返りがついてくると思っていました。
「恩を売る」という動作そのものより、受けた親切が「ただではない」と感じる側の視点を表すのに便利です。
実際に使える例文
職場で
- My coworker covered my shift, but now he keeps asking me for favors.
同僚が私の勤務を代わってくれましたが、今では何度も頼み事をしてきます。 - He introduced me to the manager to put me in his debt.
彼は私に恩を売るため、マネージャーに紹介しました。 - I felt like her help came with strings attached.
彼女の助けには条件がついているように感じました。
友人関係で
- She paid for dinner and later reminded me about it.
彼女は夕食代を払って、あとでそのことを持ち出しました。 - He helped me move because he wanted me to help him next month.
彼は来月自分を手伝ってほしくて、私の引っ越しを手伝いました。 - I appreciate the help, but I don’t want to owe him anything.
助けには感謝していますが、彼に借りを作りたくありません。
独り言・英語日記で使ってみよう
- A friend helped me today, but I think she wants something from me.
今日友人が助けてくれましたが、私に何か求めている気がします。 - I helped my coworker, but I don’t expect anything in return.
同僚を助けましたが、見返りは何も求めていません。 - I don’t like favors that come with strings attached.
条件付きの親切は好きではありません。
この英語を知らなかったら?【しゅみすけ式】

put someone in your debt や strings attached が出てこなくても大丈夫です。「恩を売る」を一語にしようとせず、実際に何をしたのかを順番にします。
最初に何をした?
I helped her.
私は彼女を助けました。
なぜ助けた?
I wanted her to help me later.
あとで彼女に助けてもらいたかったのです。
相手はどう感じた?
She felt she had to help me.
彼女は私を助けなければならないと感じました。
親切のあと、何が起きた?
I asked her for a big favor.
私は彼女に大きな頼み事をしました。
これだけで、「先に助けて、あとで見返りを求めた」という「恩を売る」の中身が十分伝わります。
- He was nice to me because he wanted something.
彼は何か欲しかったので、私に親切にしました。 - She gave me a gift and asked me to help her later.
彼女は私に贈り物をして、あとで助けてほしいと頼みました。 - He helped me, but it was not free.
彼は私を助けましたが、ただではありませんでした。
しゅみすけ(大山俊輔)
関連する表現
「貸し一つ」「今度お返しする」という会話表現は、You owe me one.とI owe you one.の違いで詳しく紹介しています。
親切をしたことをあとから持ち出す場合は、「恩に着せる・恩着せがましい」は英語で?もつながります。
反対に、助けてもらった恩を返す表現は、pay backの「恩返し・仕返し」の使い分けが参考になります。
まとめ
- 「恩を売る」は put someone in your debt
- 見返りを求める意図は do a favor expecting something in return と具体的に言える
- 「条件付きの親切」は come with strings attached
- debt の b は発音しない
- 表現を忘れたら I helped her. I wanted her to help me later. と出来事を二つに分ける









