「優遇する」は英語で?favor・give preferential treatment・treat well・give special treatmentの違い

「優遇する」は英語で?favor・give preferential treatment・treat well・give special treatmentの違い

「優遇する」は、ある人や集団をほかより有利に扱うことです。英語では、人や案をひいきする favor、制度上優遇する give preferential treatment、大切によく扱う treat someone well、特別扱いする give someone special treatment などを使い分けます。

しゅみすけ(大山俊輔)

「優遇する」は、よい意味の厚遇にも、不公平なひいきにも使われます。英語では、制度上の優遇なのか、単によく扱うことなのか、不公平な特別扱いなのかを具体的にしましょう。

「優遇する」の英語表現早見表

表現 中心イメージ よく使う場面
favor 人・案をほかより好む 人事、判断、政策、選択
give preferential treatment 制度上、有利に扱う 税制、採用、会員制度、政策
treat someone well 大切によく扱う 顧客、社員、家族、客人
give someone special treatment 特別扱いする 職場、学校、サービス

favor:人・案をひいきする/有利に扱う

favor は、複数の人や案の中で、ある一方を好み、有利に扱うことです。文脈によっては中立的な「支持する」ですが、人に使うと「ひいきする」という否定的な含みを持つことがあります。

  • The manager favors experienced employees.(その管理職は経験豊富な社員を優遇しています)
  • The new rules favor large companies.(新しい規則は大企業を優遇しています)
  • She was accused of favoring one candidate.(彼女は一人の候補者をひいきしたと非難されました)

favor A over B で「BよりAを優先・優遇する」と表せます。

give preferential treatment:制度上優遇する

give preferential treatment は、特定の人や集団に優先権、割引、税制上の恩恵などを与える硬めの表現です。ニュース、規則、ビジネス文書によく出ます。

  • The program gives preferential treatment to local businesses.(その制度は地元企業を優遇しています)
  • Members receive preferential treatment.(会員は優遇措置を受けます)
  • The law should not give preferential treatment to one group.(法律は一つの集団だけを優遇すべきではありません)

受け身では receive preferential treatment「優遇を受ける」が自然です。

treat someone well:大切によく扱う

treat someone well は、相手に親切にし、よい待遇を与える基本的な表現です。必ずしも「ほかの人より特別に」扱う意味ではなく、単純な厚遇や良好な待遇にも使えます。

  • The company treats its employees well.(その会社は社員を大切に扱っています)
  • They treated us very well at the hotel.(ホテルでとてもよくしてもらいました)
  • She always treats her guests well.(彼女はいつも客人を手厚くもてなします)

初心者にも使いやすく、否定形の treat someone badly/poorly は「冷遇する」に近くなります。

give someone special treatment:特別扱いする

give someone special treatment は、ほかの人とは異なる特別な扱いをすることです。好意的なサービスにも、不公平なえこひいきにも使えます。

  • VIP guests are given special treatment.(VIP客は特別に優遇されます)
  • Don’t give him special treatment.(彼を特別扱いしないでください)
  • She received special treatment because of her position.(彼女は立場を理由に優遇されました)

公平性が問題になる場面では、否定的なニュアンスになることが多い表現です。

favor・give preferential treatment・treat well・give special treatmentの違いを示す比較イラスト

場面別:「優遇する」はどう言う?

特定の社員をひいきする

The boss favors certain employees.(上司は一部の社員をひいきしています)

会員や高齢者を制度上優遇する

Senior members receive preferential treatment.(高齢の会員は優遇措置を受けます)

社員や顧客を大切に扱う

This company treats its customers well.(この会社は顧客を大切にしています)

VIPを特別扱いする

VIPs are given special treatment.(VIPは特別扱いされます)

初心者向け:簡単な英語で伝える

難しい表現が出てこないときは、基本語で「よりよい条件を与える」ことを説明できます。

  • They treated her better than the others.(彼らは彼女をほかの人よりよく扱いました)
  • He got more chances.(彼はより多くの機会を得ました)
  • Members can enter first.(会員は先に入れます)
  • She got a special discount.(彼女は特別割引を受けました)
  • The company was very good to us.(その会社は私たちによくしてくれました)

treated her bettergot more chancescan enter first のように、具体的な恩恵を言えば十分伝わります。

よくある間違い

preferential を preferred と混同する

preferential treatment が「優遇措置」です。preferred は「選ばれた、望ましい」という意味で、preferred customer なら「優良顧客」のような表現になります。

favor は必ずしもよい意味ではない

人を favor すると、不公平なひいきと受け取られることがあります。単に「大切に扱う」なら treat someone well のほうが穏やかです。

special treatment は文脈で評価が変わる

医療上の配慮やVIPサービスなら肯定的ですが、職場で一人だけ特別扱いする場合は否定的です。

短い会話例

A: Why does Mia always get the best projects?
B: I think the manager favors her.
A: That doesn’t seem fair.
B: I agree.

(A:どうしてミアはいつも一番よい案件を担当するの?/B:上司が彼女をひいきしていると思う。/A:それは公平に思えないね。/B:私もそう思う)

「優遇する」「冷遇する」「差別する」の違い

  • 優遇する:ほかより有利・好意的に扱う
  • 冷遇する:冷たい態度を取り、場合によっては待遇を悪くする
  • 差別する:属性などを理由に不公平な扱いをする

優遇の反対として冷たい態度や悪い待遇を説明したい場合は、「冷遇する」の英語表現が参考になります。優遇・冷遇が年齢や性別などの属性に基づく不公平な扱いなら、「差別する」の英語表現も確認してみてください。

関連するまとめ記事

「優遇する」と近い、人を外す・遠ざける・異なる扱いをする表現は、排斥・疎外・待遇の英語表現まとめで横断比較できます。ほかの分野を含む48語の全体像は、力関係・介入・抑制・社会制度の英語表現まとめをご覧ください。

まとめ

  • favor:人や案をほかより好み、有利に扱う
  • give preferential treatment:制度や規則によって優遇する
  • treat someone well:相手を大切によく扱う
  • give someone special treatment:ほかとは異なる特別扱いをする

ひいきなら favor、制度上の優遇なら preferential treatment、単によい待遇なら treat well、特別扱いなら special treatment と整理すると使い分けやすくなります。

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この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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