
ローレンス・フィッシュバーンと聞くと、『マトリックス』のモーフィアスを思い浮かべる方が多いでしょう。静かな声で真実を語り、相手に選択を委ねる姿は、映画史に残る存在感です。
けれど本人の言葉をたどると、そこにあるのは超然とした賢者の哲学より、10歳から現場で働いてきた一人の俳優の職業観です。この記事では、本人取材で確認できる英語の言葉を7つ選び、日本語訳と初心者向けの表現とともに紹介します。
Contents
ローレンス・フィッシュバーンとは?
ローレンス・フィッシュバーン(Laurence Fishburne)は、アメリカの俳優・脚本家・演出家・プロデューサーです。子役として活動を始め、14歳で『地獄の黙示録』に参加。『ボーイズ’ン・ザ・フッド』『TINA ティナ』『マトリックス』シリーズなど、舞台・映画・テレビを横断して長いキャリアを築いてきました。
ローレンス・フィッシュバーンの英語の名言7選
1. “I take what I do seriously.”
I take what I do seriously.
Laurence Fishburne
日本語訳:私は、自分の仕事を真剣に受け止めている。
take ~ seriously は「〜を真剣に受け止める」。本人は、自分自身を深刻に考えているのではなく、仕事を真剣に扱っているのだと説明しています。
会話で使うなら: I take my work seriously.(私は仕事に真剣です)
出典:Las Vegas Review-Journal interview
2. “I’m finally at ease with myself.”
I’m finally at ease with myself.
Laurence Fishburne
日本語訳:ようやく、自分自身に安らげるようになった。
at ease は「くつろいで」「安心して」。他人の前で緊張しないという意味だけでなく、自分と争わずにいられる状態も表せます。子どもの頃から大人の現場で働いてきた彼が、時間をかけてたどり着いた言葉です。
3. “I gave my life to my work.”
I gave my life to my work.
Laurence Fishburne
日本語訳:私は人生を仕事に捧げた。
give one’s life to は「人生を〜に捧げる」。ただし彼は、それによって私生活で成長する時間が遅れたことも率直に話しています。献身を美化するだけでなく、その代償にも気づいた言葉です。
4. “He gave me something I needed at that moment as a human being.”
He gave me something I needed at that moment as a human being.
Laurence Fishburne
日本語訳:彼はあの瞬間、人間として必要だったものを私に与えてくれた。
『地獄の黙示録』の撮影で何度もうまく演じられず落ち込んでいた少年フィッシュバーンに、主演のマーティン・シーンが「君は本当に良い俳優だ」と声をかけました。技術的な指示ではなく、人として必要な言葉だったと振り返っています。
something I needed は「私が必要としていた何か」。難しい助言より、一つの短い言葉が人を支えることがあります。

5. “Mine were informal mentors.”
Mine were informal mentors.
Laurence Fishburne
日本語訳:私の師たちは、正式な指導者ではなかった。
informal は「非公式の」。特別な先生から教室で学んだのではなく、日々の仕事で出会った人たちから学んだという意味です。
出典:Los Angeles Times interview
6. “We are not looking for easy.”
We are not looking for easy.
Laurence Fishburne
日本語訳:私たちは、楽な道を探しているのではない。
look for は「〜を探す」。フィッシュバーンとアンジェラ・バセットは、簡単さや金銭だけを求めるのではなく、自分たちの家族やコミュニティーが誇れる作品を作りたいと語りました。
初心者向けに言うなら: It won’t be easy.(簡単ではないだろう)※本人の原文を日常向けに応用した表現です。
7. “I owe him a great debt.”
I owe him a great debt.
Laurence Fishburne
日本語訳:私は彼に大きな恩がある。
owe は「借りがある」「恩がある」。映画『ボーイズ’ン・ザ・フッド』へ導いてくれた若き監督ジョン・シングルトンについて語った言葉です。才能は一人だけで完成するのではなく、誰かが見つけ、信じ、機会を渡すことで育っていきます。
出典:People / Number One on the Call Sheet
モーフィアスの言葉に説得力があった理由
『マトリックス』のモーフィアスは、ネオへ答えを押しつけません。真実へ続く入口を示し、最後は本人に選ばせます。
現場で多くの「非公式な師」から学び、人生を変える短い一言を受け取ってきたフィッシュバーンだからこそ、モーフィアスの静かな導きに説得力が生まれたのかもしれません。映画の名言・セリフや赤い薬の意味は、『マトリックス』で英語学習する記事で解説しています。
覚えておきたい英語表現
- take ~ seriously:〜を真剣に受け止める
- at ease:安心して、くつろいで
- give one’s life to:人生を〜に捧げる
- something I needed:私が必要としていたもの
- informal mentor:非公式な師・仕事の中で出会った指導者
- look for:〜を探す
- owe someone a debt:誰かに恩がある
まとめ|才能は、一人で育つものではない
ローレンス・フィッシュバーンの言葉から見えるのは、才能を持つ人ではなく、才能を長い時間かけて手入れしてきた人の姿です。そして、その歩みの要所には、短い一言を渡してくれた先輩や、脚本を託してくれた若い監督がいました。
まず一つ覚えるなら、I take my work seriously.。自分を大きく見せず、仕事への姿勢をまっすぐ伝えられる英語です。
『マトリックス』の世界を作った人物の言葉は、ウォシャウスキー姉妹の英語の名言、主演俳優の人生観は、キアヌ・リーブスの英語の名言で紹介しています。










