「顔を立てる」は英語で?show respect・save faceと簡単な言い換え

「顔を立てる」は英語で?会議で年長者に敬意を示す場面

「先輩の顔を立てて、最後の説明をお願いした」。この「顔を立てる」は、英語では場面によって show someone respecthelp someone save faceavoid embarrassing someone などと表します。

ただし、日本語の「顔を立てる」に完全一致する英語が一つあるわけではありません。何をして相手の立場や面目を守ったのかを言うことが大切です。この記事では自然な表現と、その表現を忘れたときに知っている簡単な英語で伝える方法を紹介します。

「顔を立てる」は英語で?

広い意味で使いやすいのは、次の表現です。

show someone respect
人に敬意を示す・人の立場を尊重する

I asked for his opinion to show him respect.
彼の顔を立てるため、意見を聞きました。

相手が恥をかいたり面目を失ったりしないようにするなら、次の表現が近くなります。

help someone save face
人の面目を保たせる・人の顔を立てる

She changed the subject to help him save face.
彼の顔を立てるため、彼女は話題を変えました。

もっと具体的に言うなら、avoid embarrassing someone(人に恥をかかせないようにする)も自然です。

I didn’t correct him in front of everyone because I didn’t want to embarrass him.
彼の顔を立てるため、みんなの前では訂正しませんでした。

show someone respect|立場を尊重する

show someone respect は、相手を大切に扱い、その立場・経験・意見を尊重する表現です。「顔を立てる」の中でも、相手に出番を渡す、意見を聞く、先に挨拶する、といった前向きな行動に合います。

  • We asked the senior member to speak first.
    年長者の顔を立てて、最初に話してもらいました。
  • I wanted to show my boss some respect.
    上司の顔を立てたいと思いました。
  • Let’s ask her opinion before we decide.
    決める前に、彼女の顔を立てて意見を聞きましょう。

respect は「敬意」という名詞です。show + 人 + respect で、敬意を相手へ見える形で示すイメージになります。

save face|面目を保つ

save face は「面目を保つ」「恥をかかずに済む」という意味です。日本語の「顔」に近い英語表現ですが、使い方には注意が必要です。

save face の主語は、面目を保つ本人です。

He apologized privately so she could save face.
彼女の顔を立てるため、彼は人前ではなく個別に謝りました。

誰かが相手の面目を保つのを助けたなら、help someone save face とします。

I let him explain the decision so he could save face.
彼の顔を立てるため、その決定を彼自身に説明してもらいました。

反対に、面目を失うことは lose face です。

He didn’t want to lose face in front of his team.
彼はチームの前で面目を失いたくありませんでした。

日本語の「顔を立てる」と英語のズレ

日本語の「顔を立てる」には、相手の面目を守るだけでなく、上下関係や役割を尊重する、その人に出番を譲る、その人の功績として扱う、といった複数の意味があります。

実際にしたこと 自然な英語
相手に敬意を示した show someone respect
人前で恥をかかせなかった avoid embarrassing someone
面目を保てるようにした help someone save face
相手に功績を譲った give someone credit
相手に説明を任せた let someone explain

しゅみすけ(大山俊輔)

「顔を立てる」を一つの熟語へ置き換えようとすると難しくなります。実際にしたことが「意見を聞いた」のなら、I asked for his opinion. と言えば十分です。

give someone credit|相手の功績を認める

アイデアや成果を相手のものとして認めて顔を立てるなら、give someone credit が自然です。

I made sure to give her credit for the idea.
そのアイデアについて、きちんと彼女の顔を立てました。

He gave his team credit for the success.
彼は成功をチームの功績として認めました。

ただし let someone take credit は、「本当は自分の功績なのに相手の功績ということにする」という含みが出る場合があります。単純に相手を称えるなら give someone credit が使いやすい表現です。

発音のポイント

respect は名詞・動詞とも /rɪˈspekt/ で、後半の spect を強く読みます。「リ・スペクト」の後ろ側をはっきり言う感覚です。

save face は二語を切り離しすぎず、「セイヴ・フェイス」と続けます。save の最後の /v/ は、下唇に上の歯を軽く当てて音を出します。

embarrass は /ɪmˈberəs/ で、真ん中の bar に強勢があります。難しければ、無理に使わず I didn’t want him to feel bad. と言い換えて構いません。

場面別の自然な例文

会議で上司・先輩の顔を立てる

I asked my manager to explain the final decision.
上司の顔を立てて、最終決定を説明してもらいました。

I didn’t interrupt him in front of the client.
取引先の前では、彼の顔を立てて話を遮りませんでした。

We gave her credit for leading the project.
プロジェクトを率いた彼女の功績をきちんと認めました。

友人や家族の顔を立てる

I went along with her plan in front of the guests.
お客さんの前では彼女の顔を立てて、その案に合わせました。

I talked to him privately instead of correcting him there.
その場で訂正せず、彼の顔を立てて個別に話しました。

I let my father choose the restaurant.
父の顔を立てて、レストランを選んでもらいました。

相手に恥をかかせない

She quietly told me about the mistake.
私の顔を立てて、彼女は間違いをそっと教えてくれました。

He changed the subject so I wouldn’t feel embarrassed.
私が恥をかかないよう、彼は話題を変えてくれました。

この英語を知らなかったら?【しゅみすけ式】

show someone respectsave face が出てこなくても大丈夫です。「顔を立てた」と言わず、何をしたかをそのまま英語にします。

顔を立てる行動をI didn't correct him、I asked for his opinion、I let him explainに分解した図

何をしなかった?
I didn’t correct him in front of everyone.
みんなの前では彼を訂正しませんでした。

何を聞いた?
I asked for his opinion.
彼の意見を聞きました。

相手に何をしてもらった?
I let him explain.
彼に説明してもらいました。

この三つはすべて、場面によって「彼の顔を立てた」ことを表せます。

I didn’t correct him there. I talked to him later.
その場では彼を訂正せず、あとで話しました。

I asked him to speak first because he knew more about it.
彼のほうが詳しかったので、最初に話してもらいました。

I wanted him to feel good, so I thanked him in front of everyone.
彼に気分よくいてほしかったので、みんなの前で感謝しました。

しゅみすけ(大山俊輔)

相手の「顔」という抽象的なものを英語にする必要はありません。I asked him. I thanked him. I let him speak. のように、見える行動へ戻せば英語は止まりません。

英語日記・独り言にそのまま使える文

  • I asked my boss to speak first at the meeting.
    会議では上司の顔を立てて、先に話してもらいました。
  • I didn’t correct my coworker in front of everyone.
    みんなの前では同僚を訂正しませんでした。
  • I gave my teammate credit for her idea.
    チームメイトのアイデアを彼女の功績として認めました。
  • I talked to him privately because I didn’t want to embarrass him.
    彼に恥をかかせたくなかったので、個別に話しました。
  • I let my father make the final decision.
    父の顔を立てて、最終決定を任せました。

まとめ

  • 敬意を示して顔を立てる:show someone respect
  • 面目を保てるようにする:help someone save face
  • 人前で恥をかかせない:avoid embarrassing someone
  • 功績を認める:give someone credit
  • 簡単に言う:I asked for his opinion. / I let him explain.

「顔を立てる」は、日本語の一語を英語の一語へ変えるより、相手のために実際にした行動へ分けるほうが自然です。ぴったりの表現を忘れても、ask・talk・let・thankなどの基本語で十分に伝えられます。

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この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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