
make it clearは、「〜ということを明確にする」「誤解のないようにはっきり伝える」という意味の定型表現です。
I want to make it clear that I’m not blaming anyone.
誰かを責めているわけではないことを、はっきりさせておきたいです。
仕事の方針を伝えるとき、恋愛や人間関係で自分の意思を示すとき、説明の曖昧さをなくすときなどに使えます。ただし言い方によっては強く聞こえるため、語順だけでなくニュアンスも知っておくことが大切です。
この記事では、make it clearの基本イメージ、that・to 人・疑問詞を使う語順、make clearとの違い、自然な例文、簡単な言い換えまで解説します。
Contents
make it clearの意味は「曖昧さをなくして明確にする」
make it clearは、情報や意思が相手に明確に伝わる状態を作る表現です。日本語では、文脈に応じて次のように訳せます。
- 〜だとはっきり伝える
- 〜ということを明確にする
- 〜だと明示する
- 誤解のないようにしておく
The manager made it clear that safety comes first.
上司は、安全が最優先だとはっきり伝えました。
Please make it clear what you need from us.
私たちに何を求めているのか、明確にしてください。
clearには「透明な」という意味があります。向こう側が見通せる状態から、情報・考え・意図が「はっきり分かる」という意味につながります。make it clearは、曇って見えにくい情報を、見通せる状態に変えるような感覚です。
しゅみすけ(大山俊輔)
make+it+clearの仕組み
基本の語順は次のとおりです。
主語+make+it+clear+説明する内容
ここでのitは、具体的な「それ」を指すとは限りません。後ろに続くthat節や疑問詞節を先に受ける、仮の目的語として使われます。
She made it clear that she disagreed.
彼女は反対であることをはっきり伝えました。
英語は、まずmade it clearで「明確にした」という枠を作り、その後ろのthat she disagreedで何を明確にしたのかを説明しています。
- made=ある状態にした
- it=後ろの内容を先に受ける
- clear=明確な状態
- that節=明確にした具体的な内容
make it clear that S+Vの語順
最もよく使われる形です。「SがVすることを明確にする」「〜だとはっきり伝える」という意味になります。
make it clear that+主語+動詞
I made it clear that I needed more time.
私は、もっと時間が必要だとはっきり伝えました。
They made it clear that the decision was final.
彼らは、その決定が最終的なものだと明示しました。
She has made it clear that she wants to work independently.
彼女は、一人で仕事をしたいという意思を明確にしています。
It should be made clear that this is only a temporary measure.
これは一時的な措置にすぎないことを明確にすべきです。
最後の例のbe made clearは受動態で、「明確にされる」という意味です。報告書や正式な説明でもよく使われます。
make it clear to 人 that S+Vの語順
誰に伝えるのかを入れる場合は、clearの後ろにto+人を置きます。
make it clear to+人+that S+V
I made it clear to my team that the deadline had not changed.
私はチームに、締め切りは変わっていないとはっきり伝えました。
He made it clear to me that we were just friends.
彼は私に、私たちはただの友達だとはっきり伝えました。
Please make it clear to customers that refunds take several days.
返金には数日かかることを、顧客に明示してください。
日本語の語順につられて、that節の後ろにto 人を置かないよう注意しましょう。
- 自然:make it clear to her that we need help
- 基本形として不自然:make it clear that we need help to her

make it clear what・why・howの使い方
明確にしたい内容が「何を」「なぜ」「どのように」なら、that節ではなく疑問詞の節を続けます。
make it clear what …
Could you make it clear what each person is responsible for?
各自が何を担当するのか明確にしてもらえますか。
make it clear why …
The email didn’t make it clear why the meeting was canceled.
そのメールでは、会議がなぜ中止されたのか明確ではありませんでした。
make it clear how …
The guide makes it clear how to reset the device.
その案内には、機器をリセットする方法が分かりやすく示されています。
疑問詞の後ろは疑問文の語順にしません。間接疑問の形になるため、what we need、why it changed、how we can applyのように、主語+動詞の順にします。
- ○ make it clear why the plan changed
- × make it clear why did the plan change
日常会話・仕事で使える例文
仕事
Let me make it clear that this is not a personal criticism.
これは個人への批判ではないことを、はっきりさせておきます。
The contract makes it clear who owns the data.
その契約書には、データの所有者が明記されています。
We need to make it clear how success will be measured.
成功をどのように測るのか、明確にする必要があります。
恋愛・人間関係
I want to make it clear that I value our friendship.
私たちの友情を大切に思っていることを、はっきり伝えたいです。
She made it clear that she wasn’t ready for a relationship.
彼女は、まだ交際する準備ができていないとはっきり伝えました。
Did I make it clear that I wasn’t angry with you?
あなたに怒っていたわけではないと、きちんと伝わりましたか。
家庭・暮らし
We made it clear to the kids that they could always call us.
私たちは子どもたちに、いつでも電話してよいとはっきり伝えました。
The label makes it clear that the product must be kept cold.
ラベルには、その商品を冷蔵する必要があると明記されています。
学校・学習
The teacher made it clear what would be on the test.
先生は、テストに何が出るのかを明確にしました。
This example makes it clear how the expression is used.
この例を見ると、その表現がどのように使われるかがよく分かります。
Let me make it clear.は強い?
Let me make it clear.は「はっきり言わせてください」という意味です。誤解を正したり、譲れない立場を示したりするときに便利ですが、言い方や状況によってはかなり断定的に聞こえます。
Let me make one thing clear: I never agreed to that.
一つはっきりさせておきます。私はそれに同意していません。
特にLet me make one thing perfectly clear.は強い表現です。対立する場面では、「これだけは明確にしておく」という厳しい響きが出ます。
仕事で少し柔らかく言いたいなら、次のような導入が使えます。
- Just to clarify, …=確認のために明確にすると
- I’d like to clarify one point.=一点、明確にしたいのですが
- To avoid any misunderstanding, …=誤解を避けるために
- Just so we’re on the same page, …=認識を合わせるために
しゅみすけ(大山俊輔)
make clearとの違い
make clearも「明確にする」という意味です。itを使わず、明確にする対象を直接置くことができます。
make+対象+clear
The report makes the risks clear.
その報告書はリスクを明確に示しています。
She made her intentions clear.
彼女は自分の意図を明確にしました。
一方、後ろに長いthat節を続けるときは、make it clear thatの形が自然で分かりやすくなります。
- make the policy clear=方針を明確にする
- make it clear that the policy has changed=方針が変わったことを明確にする
なお、make clear that…のようにitを省く形も、特に文章ややや改まった文脈で使われます。
The company made clear that no jobs would be cut.
会社は、人員削減を行わないことを明確にしました。
会話で迷ったら、that節の前にitを置くmake it clear thatを基本形として覚えると使いやすいでしょう。
be clearとの違い
be clearは、すでに「明確である」という状態を表します。make it clearは、話す・説明する・書くことで「明確な状態にする」という変化に焦点があります。
The instructions are clear.
説明は明確です。
The examples make the instructions clear.
例によって説明が分かりやすくなっています。
人を主語にしてAm I clear?と言うと、「分かりましたか」という意味になりますが、上司が部下へ命令を念押しするような強い響きになることがあります。普通の説明確認ならDoes that make sense?やIs that clear?のほうが使いやすい場面もあります。
clarifyとの違い
clarifyは「曖昧な点を明確にする」という動詞です。make it clearより一語で簡潔で、仕事や正式な文章でもよく使われます。
Could you clarify what you mean?
どういう意味か明確にしてもらえますか。
Could you make it clear what you mean?
どういう意味なのか、はっきりさせてもらえますか。
どちらも使えますが、clarifyは情報整理、make it clearは「相手に分かる状態を作る」という感覚が出やすい表現です。
make sureとの違い
make sureは「確認する」「確実に〜する」です。make it clearが情報の分かりやすさを扱うのに対し、make sureは事実や行動が確実であることを扱います。
Make it clear where the entrance is.
入口がどこか、分かりやすく示してください。
Make sure the entrance is unlocked.
入口の鍵が開いていることを確認してください。
make sureの語順やニュアンスは、make sureの意味と使い方で詳しく解説しています。より改まったmake certainとの違いも確認できます。
日本人が間違えやすいポイント
clearを副詞clearlyにしない
make it clearのclearは、itの状態を説明する形容詞です。
- ○ make it clear
- × make it clearly
clearlyは「明瞭に」という副詞なので、explain it clearly(それを明瞭に説明する)のように動詞を修飾します。
thatを必ず「〜ということ」と直訳しない
日本語訳では、thatを逐語的に訳さないほうが自然なことがあります。
She made it clear that she was busy.
彼女は忙しいとはっきり伝えました。
「彼女は忙しいということを明確にしました」でも意味は取れますが、会話では「忙しいとはっきり伝えた」のほうが自然です。
強さを文脈に合わせる
make it clear thatは中立的にも使えますが、話者の立場を明示する文では強い響きが出ます。たとえばI made it clear that I won’t accept this.は、「これは受け入れないとはっきり言った」という断固とした表現です。
単に説明を補うだけなら、explain、clarify、let someone knowなども検討しましょう。反対に、意図的に曖昧に話す表現は、be vagueと「話を濁す」の英語で解説しています。
簡単な英語で言い換えるなら
make it clearが出てこなくても、基本的な動詞で十分に伝えられます。
- I want you to know that I’m serious.
私が本気だと知ってほしいです。 - I’m saying that we need more time.
私が言っているのは、もっと時間が必要だということです。 - Please explain what we need to do.
何をする必要があるのか説明してください。 - Please tell everyone that the plan changed.
計画が変わったことを全員に伝えてください。 - I don’t want any misunderstanding.
誤解してほしくありません。
自分の意思ならI want you to know…、情報を伝えてほしいならPlease tell…、内容を分かりやすくしてほしいならPlease explain…と分ければ、難しい構文なしでも会話できます。
まとめ
make it clearは、「曖昧さをなくし、〜だとはっきり伝える」という表現です。
- make it clear that S+V=〜だとはっきり伝える
- make it clear to 人 that S+V=人に〜だと明示する
- make it clear what・why・how=内容・理由・方法を明確にする
- make+対象+clear=対象を明確にする
- Let me make it clear.は文脈によって強く響く
まずはI want to make it clear that…を、自分の立場や意図を誤解なく伝える型として覚えてみましょう。
ほかの熟語や定型表現は、英熟語・定型表現の一覧から確認できます。









