
海外で手術や処置を受けることになり、「全身麻酔です」「鎮静を使います」と説明されたら、意識がなくなるのか、いつから飲食できるのか気になりますよね。
この記事では、anesthesia・anesthetic・sedationの違いと、麻酔前後に使える短い英語を紹介します。
しゅみすけ(大山俊輔)
この記事は英語表現の解説であり、麻酔方法や飲食・服薬を自己判断するためのものではありません。麻酔の種類や準備は、健康状態、手術・処置の内容などで変わります。必ず担当の麻酔科医・医療者の個別指示に従ってください。
Contents
anesthesia・anesthetic・sedationの違い
| 英語 | 品詞・意味 | 例 |
|---|---|---|
| anesthesia | 麻酔という状態・処置。主に米国式 | under general anesthesia |
| anaesthesia | anesthesiaの英国式スペル | general anaesthesia |
| anesthetic | 麻酔薬、または「麻酔の」。米国式 | a local anesthetic |
| anaesthetic | anestheticの英国式スペル | have a general anaesthetic |
| sedation | 鎮静。眠くリラックスした状態にする | under sedation |
anesthesiaは麻酔全体や麻酔状態、anestheticは麻酔薬そのものを指すことがあります。英国ではanaesthesia / anaestheticと綴ります。
sedationは全身麻酔と同じではありません。鎮静の深さには幅があり、周囲を認識している場合もあれば、ほとんど覚えていない場合もあります。処置前に意識の程度を確認しましょう。
麻酔の種類を英語で
| 日本語 | 英語 | 基本的な意味 |
|---|---|---|
| 全身麻酔 | general anesthesia | 意識がない深い睡眠に似た状態にする |
| 区域麻酔 | regional anesthesia | 腕・脚・下半身など、比較的広い範囲を麻痺させる |
| 局所麻酔 | local anesthesia | 処置する小さな範囲を麻痺させる |
| 脊椎麻酔 | spinal anesthesia | 背中から薬を入れ、主に下半身の感覚をなくす |
| 硬膜外麻酔 | epidural anesthesia | 硬膜外腔へ薬を入れて痛みを抑える |
| 神経ブロック | nerve block | 特定の神経周辺へ薬を入れ、担当領域を麻痺させる |
| 鎮静 | sedation | 不安を減らし、眠くリラックスした状態にする |
区域麻酔・局所麻酔でも、鎮静を併用することがあります。「局所麻酔なら完全に起きている」「鎮静なら必ず眠る」と決めつけず、担当者へ確認します。
「麻酔を受ける」の自然な英語
- I’ll have general anesthesia.(全身麻酔を受けます)
- The procedure will be done under local anesthesia.(処置は局所麻酔で行われます)
- I was under sedation.(鎮静下にありました)
- They gave me a local anesthetic.(局所麻酔薬を投与されました)
- I’ll be put under general anesthesia.(全身麻酔をかけられます)
be put to sleepも医療現場で「眠らせる=全身麻酔をかける」という意味で使われます。ただし曖昧さを避けたいときは、general anesthesiaと確認する方が明確です。
簡単な英語で乗り切る|3ステップ

1.麻酔の種類を確認する
What kind of anesthesia will I have?
どの麻酔を受けますか?
Is it general or local anesthesia?
全身麻酔ですか、局所麻酔ですか?
2.意識があるか確認する
Will I be awake?
意識はありますか?
Will I remember the procedure?
処置のことを覚えていますか?
3.飲食再開を確認する
When can I eat and drink?
いつから飲食できますか?
Can I drink water now?
今、水を飲んでもよいですか?
麻酔前に必ず伝えたいこと
過去の麻酔経験・反応
- I had a bad reaction to anesthesia before.(以前、麻酔で強い反応が出ました)
- I felt very sick after anesthesia.(麻酔後にひどく気分が悪くなりました)
- It took me a long time to wake up.(目が覚めるまで時間がかかりました)
- A family member had a serious reaction to anesthesia.(家族が麻酔で重大な反応を起こしたことがあります)
病歴・アレルギー・服薬
- I’m allergic to ____.(____にアレルギーがあります)
- These are all the medicines and supplements I take.(服用している薬とサプリメントはすべてこちらです)
- I have sleep apnea.(睡眠時無呼吸症候群があります)
- I have heart / lung problems.(心臓/肺に問題があります)
- I might be pregnant.(妊娠している可能性があります)
- I have loose teeth / dentures.(ぐらつく歯/入れ歯があります)
処方薬、市販薬、サプリメント、ハーブ製品も含めて伝えます。自己判断で薬を中止・追加せず、担当者の指示を確認してください。
絶食・飲水を確認する英語
麻酔前に絶食や飲水制限が必要になることがあります。ただし開始時刻や水を飲める範囲は、施設や処置、患者の状態によって異なります。
- When should I stop eating?(いつから食べるのをやめますか?)
- When should I stop drinking?(いつから飲むのをやめますか?)
- Can I drink clear liquids?(透明な飲み物は飲めますか?)
- Which medicines should I take this morning?(今朝はどの薬を飲むべきですか?)
- I ate at 7 a.m.(午前7時に食べました)
- I drank water 30 minutes ago.(30分前に水を飲みました)
指示後に飲食してしまっても、隠さず「何を・いつ・どのくらい」口にしたかを伝えてください。安全に実施できるかは医療者が判断します。
麻酔中・処置中に痛いとき
局所麻酔や区域麻酔では、押される感じや引っ張られる感じが残る場合があります。しかし痛みを感じたら我慢せず伝えます。
- I can feel pain.(痛みを感じます)
- It still hurts here.(ここがまだ痛いです)
- I can feel pressure, but no pain.(圧迫感はありますが、痛みはありません)
- I feel anxious.(不安です)
- Please stop for a moment.(少し止めてください)
麻酔後・回復室で使う英語
- I feel nauseous.(吐き気がします)
- I feel dizzy.(めまいがします)
- I’m in pain.(痛みがあります)
- My throat hurts.(喉が痛いです)
- I can’t feel my legs yet.(まだ脚の感覚がありません)
- When will the numbness wear off?(しびれはいつ切れますか?)
- When can I go home?(いつ帰宅できますか?)
- Do I need someone to stay with me?(誰かに付き添ってもらう必要がありますか?)
麻酔・鎮静後は判断力や運動機能が一時的に低下することがあります。運転、飲酒、仕事、付き添いなどの制限は、退院時の指示に従ってください。
麻酔科医との会話例
Anesthesiologist: We’re planning to use regional anesthesia with light sedation.
区域麻酔と軽い鎮静を予定しています。
You: Will I be awake?
意識はありますか?
Anesthesiologist: You may be sleepy, but you’ll be able to respond.
眠くなるかもしれませんが、呼びかけには反応できます。
You: I had severe nausea after anesthesia before.
以前、麻酔後に強い吐き気が出ました。
Anesthesiologist: Thank you. We’ll take that into account.
ありがとうございます。それを考慮します。
You: When should I stop eating and drinking?
いつから飲食をやめればよいですか?
関連する病院英語
手術全体の表現は「手術を受ける」の英語、急いで手術が必要な場面は「緊急手術が必要」の英語を確認してください。
入院手続きは「入院する」の英語、静脈から薬や水分を入れる処置は「血液検査・点滴・輸血」の英語、歯科処置は「親知らず」の英語も参考になります。
まとめ
- 麻酔は米国式anesthesia、英国式anaesthesia
- 麻酔薬はanesthetic / anaesthetic
- 鎮静はsedationで、全身麻酔と同じではない
- 全身・区域・局所麻酔はgeneral / regional / local anesthesia
- What kind of anesthesia will I have?で種類を確認
- 過去の反応、アレルギー、病歴、服薬、妊娠可能性などを事前に伝える
- 絶食・飲水・服薬・運転などは自己判断せず、個別指示に従う
参考にした公的・専門医療情報
- MedlinePlus:Anesthesia
- MedlinePlus:General anesthesia
- Royal College of Anaesthetists:You and your anaesthetic
- Royal College of Anaesthetists:Patient FAQs
- NHS:Preparing for surgery
治療後に帰宅するときの確認は、「退院する」の英語で、be discharged・discharge instructions・follow-upの使い方を紹介しています。
麻酔を含む入院・手術の全体像は、海外での入院・検査・手術の英語総合ガイドで確認できます。










