
「駅で知らない人に話しかけられた」「カフェで店員さんに話しかけた」「気になる同僚に自分から話しかけた」は、英語でどう言えばよいのでしょうか。
日常会話で一番使いやすいのは talk to someone です。ただし、日本語の「話しかける」には「こちらから会話を始める」という意味があるため、それをはっきり伝えたいときは start talking to someone や strike up a conversation with someone を使います。
この記事では自然な表現と場面ごとの違いを紹介します。さらに、それらが会話中に出てこなくても、go、say、talk などの知っている基本語でどう伝えるかも一緒に考えてみましょう。
Contents
「話しかける」は英語でtalk to someone
まず、日常会話で最も簡単で使いやすい表現はこちらです。
talk to someone
人に話しかける・人と話す
I talked to her at the party.
私はパーティーで彼女に話しかけました/彼女と話しました。
A stranger talked to me on the train.
電車で知らない人に話しかけられました。
talk to は「人と話す」という広い表現です。前後の状況によって、「話しかける」にも「会話する」にもなります。
たとえば、知らない人が突然こちらに何か言ってきた場面なら、A stranger talked to me. だけでも「知らない人に話しかけられた」と自然に理解されます。
talk toとspeak toの違い
speak to someone も「人に話しかける・人と話す」という意味で使えます。
I spoke to the manager.
私は店長に話しかけました/店長と話しました。
Can I speak to you for a minute?
少しお話ししてもよいですか。
| 表現 | 主なニュアンス |
|---|---|
| talk to someone | 日常的で会話的。友人・同僚・知らない人など幅広く使う |
| speak to someone | やや改まった響きもある。店長・先生・担当者などに用件を伝える場面でも多い |
ただし、実際の会話では重なる部分が大きく、どちらか一方しか使えない場面は多くありません。初心者はまず talk to を使えれば十分です。
I need to talk to my boss.
上司に話しかける/上司と話す必要があります。
I need to speak to the person in charge.
担当者とお話しする必要があります。
「自分から話し始めた」ならstart talking to
talk to だけでは、誰が会話を始めたのかが曖昧なことがあります。「私の方から話しかけた」を明確にするなら、start talking to someone が分かりやすい表現です。
I started talking to the woman next to me.
私は隣にいた女性に話しかけました。
He suddenly started talking to me.
彼は突然、私に話しかけてきました。
start talking は文字どおり「話すことを始める」です。難しい熟語を知らなくても作れる、しゅみすけ式に近い自然な表現でもあります。
誰に話しかけたかは to の後ろに置きます。
人 + started talking + to + 相手
She started talking to me while I was waiting.
私が待っている間に、彼女が話しかけてきました。
知らない人と会話を始めるならstrike up a conversation
strike up a conversation with someone は、「人とふと会話を始める」「こちらから話のきっかけを作る」という表現です。
I struck up a conversation with a woman at the café.
私はカフェで女性に話しかけ、会話を始めました。
He struck up a conversation with the person sitting next to him.
彼は隣に座っていた人に話しかけました。
strike up には、音楽や会話などを「始める」という使い方があります。特に、初対面の人やその場で偶然会った人と自然に会話を始める場面によく合います。
| 表現 | 何を伝える? |
|---|---|
| talk to someone | その人に話しかける・その人と話す |
| start talking to someone | その人に話し始める |
| strike up a conversation with someone | 自分からきっかけを作り、会話を始める |
しゅみすけ(大山俊輔)
approach someoneは「近づいて声をかける」
approach someone は、「人に近づく」「人に接近して話を持ちかける」という意味です。
A man approached me at the station.
駅で男性が私に近づいて話しかけてきました。
I approached a staff member and asked for help.
私はスタッフに近づいて声をかけ、助けを求めました。
ただし、approach 自体が表す中心は「近づく」です。実際に何を言ったかまで明確にするなら、and asked… や and started talking… を加えます。
She approached me and said hello.
彼女は私のところへ来て、声をかけました。
人が急に近づいてきた少し警戒する場面でも使われるため、単なる友好的な会話なら talk to の方が軽く自然なこともあります。
日本語の「声をかける」は場面で英語が変わる
日本語では「話しかける」と「声をかける」を幅広く使いますが、英語は何のために声をかけたかによって表現が変わります。
| 場面 | 自然な英語 |
|---|---|
| 会話を始める | talk to / start talking to |
| 注意を引く | get someone’s attention |
| 「こんにちは」と言う | say hello to |
| 質問する | ask someone |
| 人を呼び止める | call out to someone |
| 助けや応援の言葉をかける | say something to / encourage |
「店員さんに声をかけた」なら、何をしたかまで言う方が英語では自然です。
I asked a staff member for help.
店員さんに声をかけて助けを求めました。
I said, “Excuse me,” to a staff member.
店員さんに「すみません」と声をかけました。
I got the waiter’s attention.
店員さんに気づいてもらいました。
「声をかける」の英単語を探すより、実際に Excuse me. と言ったのか、質問したのか、呼び止めたのかを考える方が簡単です。
「話しかけられた」の自然な言い方
相手から話しかけられた場合は、主語を相手にします。
A woman talked to me at the bus stop.
バス停で女性に話しかけられました。
Someone started talking to me on the train.
電車で誰かが私に話しかけてきました。
A stranger came up to me and asked for directions.
知らない人が私のところへ来て、道を尋ねました。
come up to someone は「人のそばまでやって来る」です。そのあとに実際の発言や質問を続けると、場面が具体的に伝わります。
She came up to me and said, “Do I know you?”
彼女は私のところへ来て、「どこかでお会いしましたか」と話しかけました。
話しかけるときの最初のひと言
英語で話しかけるときは、難しい前置きを作らなくても大丈夫です。
知らない人・店員に
Excuse me.
すみません。
Excuse me, can I ask you something?
すみません、ちょっとお尋ねしてもよいですか。
Hi, do you work here?
こんにちは、こちらで働いていますか。
知人・同僚に
Hi, how are you?
こんにちは、元気ですか。
Do you have a minute?
少し時間ありますか。
Can I talk to you for a second?
ちょっと話してもよいですか。
会話のきっかけを作る
Is this seat taken?
この席は空いていますか。
Have you been here before?
ここへ来たことがありますか。
That’s a nice bag.
素敵なバッグですね。
「話しかける」を説明するより、実際に言った最初のひと言をそのまま再現する方法もあります。
会話・独り言・英語日記で使える例文
I talked to a new coworker today.
今日は新しい同僚に話しかけました。
I wanted to talk to her, but I was too nervous.
彼女に話しかけたかったのですが、緊張しすぎていました。
I finally started talking to the woman in my class.
ようやくクラスの女性に話しかけました。
A tourist came up to me and asked for directions.
旅行者が私に話しかけ、道を尋ねました。
I spoke to a staff member about the problem.
その問題についてスタッフに声をかけました。
He talks to everyone, even people he doesn’t know.
彼は知らない人にさえ、誰にでも話しかけます。
I didn’t know how to start the conversation.
どう話しかければよいか分かりませんでした。
She smiled at me, so I said hello.
彼女が私に微笑んだので、声をかけました。
この英語を知らなかったら?【しゅみすけ式】
strike up a conversation や approach が出てこなくても、「話しかける」に対応する別の単語を探し続ける必要はありません。実際に起きたことを順番に分解します。

- 誰を見た? → 同僚を見た
- どこへ行った? → その人のところへ行った
- 最初に何をした? → Hello.と言った
- そのあと何が始まった? → 二人で話し始めた
この生の出来事を、知っている基本語で並べます。
I saw my coworker. I went to her and said hello. Then we started talking.
同僚を見かけました。私は彼女のところへ行って、こんにちはと言いました。それから二人で話し始めました。
もっと短くするなら、次の一文で十分です。
I went to her and started talking to her.
私は彼女のところへ行って、話しかけました。
何を言ったか覚えているなら、それをそのまま再現できます。
I said, “Hi, are you new here?”
私は「こんにちは、ここに来たばかりですか」と話しかけました。
この場合、「話しかける」に対応する特別な動詞は一つも使っていません。それでも、誰に近づき、何を言い、会話が始まったかは十分伝わります。
しゅみすけ(大山俊輔)
まとめ
「話しかける」は、日常会話ではまず talk to someone が使いやすい表現です。
- 人に話しかける・人と話す → talk to someone
- やや改まって人と話す → speak to someone
- 自分から話し始める → start talking to someone
- 会話のきっかけを作る → strike up a conversation with someone
- 人に近づいて声をかける → approach / come up to someone
表現を忘れたら、I went to her and said hello. Then we started talking. のように、近づく・言う・話すという基本動作へ分けましょう。









